[ PRESS RELEASE ] |
![]() 1999-0238 平成11年11月8日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、3.5インチディスク1枚あたり10.2ギガバイトの大容量を実現したATA-5インタフェース対応の磁気ディスク装置「MPF3xxxATシリーズ」3機種を開発し、OEM製品として、国内/海外向けに11月30日より販売を開始します。
[新製品の特長]
今回の新製品は、読み取り感度をより高めた高性能GMRヘッド*1の搭載と、当社独自技術であるSF-Slider*2の採用による低浮上化の実現、およびトラック密度20,800TPI(Track Per Inch:1インチあたりのトラック数) の達成により、 3.5インチディスク1枚あたり、当社で初めて10ギガバイトを超える容量(当社比)*3を達成しました。「MPF3xxxATシリーズ」は、10.2GB/15.3GB/20.4GBの記憶容量をもつ装置を用意しています。国内では、富士通コワーコ株式会社より販売を行います。また、最大37.7MB/秒の内部データ転送速度*4の達成とマイクロプロセッサの高速化、およびコマンドオーバーヘッド*5の削減により、従来装置と比べて約15%のスループットの向上が図られています。
本装置は、ATA-5インタフェース(AT Attachment:パソコン等のホストと磁気ディスク装置等の周辺装置の間のインタフェース規格)に対応し、ウルトラDMA-66転送をサポートしており、最大66.6MB/秒のインタフェースデータ転送*6が可能です。
さらに、SMART機能*7の拡張を行っており、さらなるシステムの信頼性向上を実現することが可能となります。
そして、従来は別々であったハードディスクコントローラ・マイクロプロセッサ集積回路とリードチャネル回路*8を集積化し、装置の信頼性向上を図っています。
[出荷開始時期] | 平成11年11月30日 | |||
[販売目標] | 800万台(3機種計) | |||
[OEMサンプル価格(税別)] |
|
[用語説明]
*1 GMR(Giant Magneto Resistive)ヘッド:
従来のMR(Magneto Resistive) ヘッドより、読み取り感度に優れ、そのため記憶密度を飛躍的に上げることができる最新のヘッド。
*2 SF(Stiction Free)-Slider:
非動作時に、平滑媒体表面上にヘッドが接触していても、吸着を起こさないヘッドスライダー。
*3 3.5インチディスク1枚あたり、当社で初めて10GBを超える容量(当社比):
従来装置のMPE3xxxAEシリーズは、3.5インチディスク1枚あたりの容量としては8.4GB。
*4 内部データ転送速度:
ディスク媒体とディスク装置内のバッファとの間のデータ転送速度。
*5 コマンドオーバーヘッド:
ホストからのコマンドに対し、磁気ディスク装置がその処理に要する時間。
*6 インタフェースデータ転送:
ディスク装置内のバッファと上位ホストとの間のデータ転送。
*7 SMART(Self Monitoring Analysis And Reporting Technology)機能:
装置自身で内部の動作状態を監視し、エラーの増加等不安定な状態が見られた場合障害を予測し、システム側に事前にアラームを出す機能。システムダウンを未然に防止することが可能となる。
*8 リードチャネル回路:
ヘッドからのリード信号をデジタル信号に変換する回路。
以 上