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[ PRESS RELEASE ] 1999年3月8日
富士通株式会社
アーム株式会社

富士通、ASIC市場向けARMプロセッサのライセンスを取得

富士通株式会社と英ARM社(本社:英国ケンブリッジ市、社長兼CEO:Robin Saxby、 日本法人:横浜市港北区、社長:石川滝雄)は、ARM7TDMIプロセッサコアのライセンスを富士通が 取得したと共同発表しました。
今回のライセンスにより、富士通は、ハードディスク装置(HDD)、デジタルカメラ、デジタル セットトップ・ボックス、携帯電話、携帯情報端末などのアプリケーション向け0.25ミクロンASICライブラリに、ARMプロセッサを加えることが可能になります。

今回のライセンスには、ARMのマイクロパックのライセンス取得も含んでいます。 このマイクロパックは、設計者がAMBAベースの高集積マイクロコントローラを短期間で設計することやマクロセルの再利用、早期市場参入を実現できる製品です。 マイクロパックにはAMBAバス仕様、AMBAシステムの例、シンセサイザブルなHDLシミュレーション・モデル・セット、RTOSコンプライアント・リファレンス・ペリフェラル、テストベンチ、設計環境が含まれています。

富士通は、IPWareプログラムを通じて、ARM7TDMIプロセッサコアを提供します。 昨年発表したIPWareプログラムは、富士通のシステムLSIソリューションに、価値あるIPを集積して提供するプログラムです。
富士通は、複雑なエンベデッド・アレイ、標準セルASIC、システム・チップに、ARMRベースのソリューションを組み込んで提供いたします。

ARM7TDMIプロセッサコアを含めたARMコアは、高性能、小さなダイサイズ、低消費電力、高いコード密度で知られています。ARMは、開発期間を短縮させるための開発ツール、ソフトウェア・アプリケーション、EDAツール、デザイン・コンサルティング、サポートやトレーニングを含めた、デザイン・ソリューションを提供しています。
今回のライセンスに際し、富士通・星川龍輔取締役LSI事業部副本部長は、「ARM7TDMIプロセッサを加えることは、我が社のIPWareプログラム強化のための一環です。 業界標準であるARMコアによって、お客様に、最適なシステムLSIソリューションを提供できます。」と述べています。

富士通のような大手半導体企業とのARMのパートナーシップは、HDDメーカーに、マルチソースに基づく安定供給を実現します。
ARMアーキテクチャは、32ビットRISCの性能により、現在2つのプロセッサで処理しているHDD開発を、1つのプロセッサを集積したASICに切り替えることを可能にします。ARMの優れたコード密度や集積化は、システムコストを低減します。

「富士通の優れたプロセス技術とARM7TDMIプロセッサコアがもつインテグレーション容易性の組み合わせは、お客様の広範にわたる要望を満たし、高集積ソリューションを提供します。
ASIC大手の富士通は、ARM7TDMIプロセッサコアを組み込んだ先進的なHDDやマルチメディア・ソリューションを提供できるようになります。」と、ARM社取締役副社長・Tim O'Donnellは述べています。

HDDといったリアル・タイム・アプリケーションの開発現場では、ソフトウェアの開発期間を短縮するため、一連の開発ツール類の業界標準化が強く求められています。
ARM製品の開発には、ARM社製ツールを利用できる他、大手ツールメーカーから提供されている、コンパイラ、デバッガー、ICEの各種ARM対応製品が利用できます。

富士通は、ARM7TDMIプロセッサを重要なプロセッサとして、当面、アメリカとヨーロッパでの拡販に注力していきます。ARMコアベースのシリコンは、1999年第2四半期に提供されます。

以上

※ARM、Thumb、StrongARMおよびARM PoweredはARM Limited.の登録商標です。その他の ブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。


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