添付資料1

[開発技術の詳細:波長多重光ファイバ増幅器]
二つの波長帯の光増幅器を並列接続することにより、170波に対応する広帯域特性を実現するとともに、運用性の面で優れた下記の特長を実現いたしました。

(1) 使い勝手が良く柔軟なシステム構築を可能とする広い入力ダイナミックレンジ
(2) 通信需要に対応した運用中(インサービス)での波長数増減機能
(3) EDFAに光エネルギーを供給する励起光源のインサービス増設機能
(4) 1550nm帯光増幅器と1580nm帯光増幅器との並列構成を用いたインサービスでの帯域増設機能
(5) 光増幅器の低雑音特性と高出力特性を損わない分散補償器の損失を自動補償する機能

また、高い光パワーを出力するため、状態監視機能、緊急時の出力停止・低減等のセーフティ機能を有しており、安全性にも十分配慮した設計となっています。

この光増幅器は、独自の構成である中間に光可変減衰器を用いた制御方式により、巧みに波長の平坦性と出力の制御を行い、広い入力パワーの範囲で各波長を均一に増幅します。具体的に、入力信号が7dBパワー変化する場合の出力の変化を下図に示します。従来(下段)は、波長により増幅率がかなり変化していましたが、今回の光増幅器(上段)は、各波長の出力を均一(7±0.8dBm以内)に増幅しています。この機能により、送信機の出力レベルや各波長を一本のファイバに束ねる合波器の挿入損失、あるいは伝送路長が異なる事を気にせずに、全ての波長に対して高い伝送品質を維持できます。

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図 今回開発の光増幅器(上段)と従来(下段)との入力変化に対する利得波長特性の比較