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1999-0162
平成11年7月26日
富士通株式会社

富士通エンタープライズコミュニケーションサーバ『ES3300i・force』8機種新発売

〜インターネット時代に対応、IPと音声アプリケーションを融合する次世代PBX〜

ess3300iforce

当社はこのほど、インターネット時代に対応した次世代PBXとして、IP(インターネットプロトコル)を用いた音声・統合ネットワークの構築、及び音声コミュニケーションと情報システムとの連携・融合を実現する富士通エンタープライズコミュニケーションサーバ『ES3300i・force』8機種を開発し、 7月26日から発売いたします。

当社は次世代PBXのコンセプトとして、今回新たに「Fujitsu Voice Solution in IP generation」 を提唱いたします。このコンセプトは、21世紀のオフィスにおいてIPと音声アプリケーションの融合により、「快適なコミュニケーション環境」を提供する新しい概念であり、時間・場所・端末の制約を受けないコミュニケーションを目指すものです。今回のPBX新製品は、このコンセプトに基づく製品の第一弾です。

企業ネットワークが、音声主体からデータ中心のネットワークへと移行し、IPを用いたネットワーク全体が1つのコンピューティング環境へと変化していく中で、企業内コミュニケーションにおいてもマルチメディア化・モバイル化によるコミュニケーション手段の多様化と個人重視のオフィス環境へとワークスタイルも変化しております。
このような企業環境の変化において、次世代のPBXに求められるのは、IPを用いた音声・統合ネットワーク構築と、音声コミュニケーションと情報システムとの連携・融合です。これに対応するため、当社は今回、IP対応の次世代PBXとして、富士通エンタープライズコミュニケーションサーバ『ES3300i・force』を提供します。

[『ES3300i・force』の主な特長]

  1. VoIP機能による音声・データ統合ネットワーク対応
    - IPトランク*1内蔵のVoIP機能により、IPを利用したトール網を構築いたします。
    公衆網や専用線によるネットワークよりも、通信コスト削減が実現します。
    - 業界で初めて、局間制御信号*2をIP化しました。これにより、IPネットワーク上でISDN中継線と同レベルの音声付加サービス(発信者番号表示、キャンプオン*3、事業所間ローミング*4等)を提供いたします。
    - 通話中、通話品質劣化時に電話網経由での再発信機能を提供します。(業界初)

  2. バーチャルワンサービス
    - 当社独自の付加機能を追加したDチャネル*2共通線で接続した複数拠点の『ES3300i・force』があたかも同一システムで稼働しているようなバーチャルワンサービスにより、番号管理等を一括して行え、運用工数を大幅に削減できます。
    - 事業所番号のダイヤルが不要となり、他事業所へ発信の際、内線番号ダイヤルだけで接続いたします。
    - ナンバーポータビリティにより、他事業所への異動時も、同じ内線番号を引続き使用可能となります。

  3. ユニファイド連携新型音声メール装置
    - 電子メールサーバと連携し、ユニファイドメッセージ*5を提供する音声メールサーバ「Voice mail processing server」を新しく提供いたします。
    本製品は システム規模・用途に合わせて選択できるよう、小容量・低価格なパソコンタイプと大容量・高信頼性のサーバタイプの2タイプを用意しております。
    - メッセージを早読みできる高速再生機能,通話録音機能のほか、内線PHSとの連携も提供いたします。

  4. IPを利用した統合ネットワーク管理
    - IPネットワークを利用したリモートアスセスにより、一ヶ所から複数システムへの集中保守・集中課金を提供、保守・運用工数を大幅に削減いたします。

  5. 従来機能の大幅強化
    - PHS容量拡大
    PHS内線収容容量を最大16,000台まで拡大し、大規模な内線オールPHSシステムにも対応いたします。(当社従来比3倍)
    - PHS64kbpsデータ通信機能の提供
    PHSを内線として利用するだけでなく、PHSのデータ通信規格のPIAFS*6に対応し企業内情報通信ネットワークで、64kbpsの高速データ通信を提供いたします。
    - 新型の多機能電話機を提供
    『ES3300i・force』発売に合わせ、新型多機能電話機「D-station 10シリーズ」を新しく提供します。電子電話帳機能(50件)や電話機背面からも着信が確認できる大型着信ランプを装備しています。電話機の設置角度を変えられるチルトスタンドを採用し、電話機操作面の視認性向上も図り、使い勝手を大幅に向上しました。

本商品は、ネットワークインフラソリューション強化の1つとして、7月21日に発表した新ソリューション「QoS-Net」に基づくVoIPによる音声統合を実現するIP対応製品として位置づけ、販売活動を展開してまいります。(「QoS-Net」とは、ネットワークTCO削減に向けた基幹業務データ/音声のIP統合とレスポンス/サービス品質を保証するネットワーク機能を提供するソリューションです)

当社は、今後も「Fujitsu Voice Solution in IP generation」のコンセプトに基づく商品を順次提供し、IP対応の商品群を強化してまいります。

なお、今回の製品は、7月28日より東京国際フォーラムにて開催する「富士通ソリューションフェア'99」に出展いたします。

[内線収容数]

最大内線収容600回線(『ES3310S』)〜16,000回線(『ES3380D』)の全8機種。

一重化システム二重化システム最大内線数
・『ES3310S』,
・『ES3340S』,
・『ES3360S』,


『ES3310D』:
『ES3340D』:
『ES3360D』:
『ES3370D』:
『ES3380D』:
600回線
800回線
2,000回線
6,400回線
16,000回線

[標準価格] 『ES3300i・force』1,000内線:約3千6百万円(税別)
※『ES3340S』(一重化システム),電話機及び工事・現調費は含まず。
『D-station 10シリーズ』:2万6千円(税別)から
※『D-station 11A』(可変機能ボタン12個,ディスプレイなし)
[出荷開始] 本年10月末から順次出荷いたします。
[販売目標] 『ES3300 i・force』シリーズ全体で、今後3年間に3千システム。

[用語説明]

*1 IPトランク
『ES3300i・force』に内蔵し、音声信号をIP化するためのボード。
*2 局間制御信号/Dチャネル
拠点の『ES3300i・force』間での電話サービスにおいて、待ち合わせや発信者番号表示などの高度なトールダイヤルネットワークを提供するために必要な制御情報。
局間制御情報は、音声を通すBチャネル以外のDチャネルを使用する。
*3 キャンプオン
着信先が通話中の場合、発信者の操作で待ち合わせを登録し、着信先が通話を終了すると自動的に呼び出す機能。
*4 事業所間ローミング
内線PHSを他事業所でも内線として利用できる機能。
*5 ユニファイドメッセージ
テキストメール、FAXメール、音声メールをクライアントパソコンで一元管理することで業務効率化を実現するシステム。
*6 PIAFS:PHS Internet Access Forum Standard
PHSインターネット・アクセス・フォーラムの制定したPHSを使用した64kbpsデータ通信規格。

以上


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。