[ PRESS RELEASE ] |
![]() 1999-0006 平成11年1月18日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、SS無線LAN(*1)を標準搭載し、Thin-Client技術(*2)を採用することで運用管理コストを大幅に削減したハンディターミナル『TeamPad7500』を開発し、1月19日より販売開始いたします。
当社では、ハンディターミナル『TeamPadシリーズ』を小売業向けトータルシステムソリューション『@RETAILVISION』の重要なコンポーネントと位置づけ、情報参照型、汎用型、バーコードリーダ一体型など、お客さまのニーズに合わせた各種ハンディターミナルをご提供してまいりました。
近年、お客様の業務の拡大に伴い、過去の販売実績などのグラフや商品イメージなどの膨大なデータを活用した、より高度なアプリケーションが求められてきております。
従来、こうした高度なアプリケーションを導入するには、ハンディターミナル自体の資源を増大させるため、製品に多くのフラッシュROMや高性能なCPUを必要としたり、プログラムのメンテナンス費用、サーバとのデータのやりとりに必要な時間などを増大させる要因になっておりました。
当製品は、Thin-Clientの技術であるWindows(R)-based Terminal(*3)技術を活用することで、従来ハンディターミナル側で動作したアプリケーションをサーバ側で動作させることができます。
これにより、お客様が持ち歩くハンディターミナルは小資源で動作させることができ、プログラムのメンテナンス作業などを各端末ごとにする必要がなくなりました。
また、サーバとやり取りする情報は、画面情報やお客様のキー操作の情報のみですので、送受信の際の時間が大幅短縮されました。
さらに当製品はSS無線LANを標準搭載しておりますので、別途、専用のカードを購入することなくサーバとのデータ交換ができます。
当製品では、こうした機能を800×600ドットのSVGAカラー液晶を装備した上で、850gの大幅な軽量化と、38万8000円の低価格を実現しました。
『TeamPad7500』は当社グローバルプロダクトとして、従来からの『TeamPad7100/TeamPad7200/TeamPad7600』に加え、北米をはじめ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアなどの海外拠点より販売を計画しております。
【『TeamPad7500』の主な特長】
(1) SS無線LANを標準装備したSuper Thin Clientハンディターミナル (2) Windows(R)-based Terminalの技術を使用し、運用管理コストの大幅な軽減が可能 (3) 8.4インチのSVGAカラー液晶タッチパネルを搭載 (4) 約B5サイズ×25mmで約850gの小型軽量化を実現 (5) IEEE802.11準拠(*4)の業界標準のSS無線LANを採用(2Mbps)
【価格(税別)】 | TeamPad7500本体:388,000円 |
【出荷時期】 | 平成11年2月末より |
【販売目標】 | 今後3年間で約7万台(国内、海外合計、TeamPAD7500のみ) |
【『TeamPad7500』の詳細な特長】
(1)SS無線LANを標準装備したSuper Thin Clientハンディターミナル【使用ソフトウェア】
- SS無線LANを利用して、WindowsNT(R) Server 4.0, Terminal Server Editionがインストールされたサーバと接続することで、サーバの豊富な資源を自由に活用可能です。
- Windows(R)CEとTerminal ServerクライアントソフトウェアをROMにプレインストール。簡単な設定だけで、すぐにサーバに接続可能です。
(2)Windows(R)-based Terminalの技術を使用し、運用管理コストの大幅な軽減が可能
- プログラムやデータのダウンロード、アップロードなどの作業が不要となり、導入後の運用管理作業が大幅に軽減できます。
- サーバ上のアプリケーションやデータを本部からネットワーク管理することで、TeamPad7500のアプリケーションも本部からリモートメンナンス可能です。
(3)8.4インチのSVGAカラー液晶タッチパネルを搭載
- SVGA(800×600ドット)のカラー液晶パネルを搭載。グラフや画像などのデータをより見やすく表示可能です。
- 最大120カンデラの高輝度DSTN液晶を採用しました。
(4)約B5サイズ×25mmで約850gの小型軽量化を実現
- SVGA大画面やSS無線LANなどの高機能を、約B5サイズ、厚さ25mm、約850gの小型軽量筐体で実現しました。[255mm(W)×179mm(D)×25mm(H), 約850g]
(5)IEEE802.11準拠の業界標準のSS無線LANを採用
- SS無線LANは、業界標準のIEEE802.11に準拠。2Mbpsの高速通信により、快適なアプリケーション実行が可能です。
(6)タッチパネルとテンキーによる簡単操作
- 操作は液晶画面のタッチパネルに触れるだけの簡単操作。数字の入力は専用テンキーにより快適に行えます。
(7)高性能インテリジェントバッテリを採用
- バッテリの充電状態や充放電管理が可能なインテリジェント機能付きリチウムイオンバッテリを搭載。最大約3時間の運用が可能です。(*5)
(8)耐落下衝撃や防滴性など優れた耐環境性を実現
(9)当社の厳しい環境評価基準(リサイクル,省エネ化,環境にやさしい素材の採用など)をクリアした地球にやさしい『グリーン製品』として提供
(1)Microsoft(R) WindowsNT(R) Server 4.0, Terminal Server Edition (2)クライアントアクセスライセンス(CAL) [端末10台分までは(1)に含む] (3)WindowsNT(R) Workstation ライセンス [端末台数分] (4)Terminal Server クライアントソフトウェア [端末本体に含む]
以 上
* Microsoft, Windows, WindowsNTは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標です。[注釈]
*1: Spread Spectram(スペクトラム拡散方式)無線を使用したLAN。 *2: サーバと連携し、サーバの資源を利用してクライアントのアプリケーションを実行することで、クライアントの資源を軽くする技術。 *3: Windows(R)CEオペレーティングシステムをROMに搭載し、ハードディスクを持たず比較的低容量のRAMと比較的低速なCPUで稼動する、軽量(Thin)クライアント。 *4: IEEE(米国電気電子技術者協会)が定めた無線LAN規格。 *5: 新品電池を常温で使用、バックライト設定初期値(暗)でCPU稼働率10%での値。
アプリケーションや運用環境により異なる。*6: 日本工業規格。機材を正規の取付状態にして4方向(前後左右)に鉛直から15°傾けその上方200mm以上の高さから毎分3〜3.5mmの降雨量で、10分間水を滴下する実験を行った時、機器の内部に正常な動作を阻害する浸水がないこと。 *7: MIL-STD-810E 506.3(手順1)相当。降雨率6inch/h(15cm/h)及び風速40mile/h(18m/s)で、30分間試験を行い、最後の10分間動作させること。