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1999-0172
平成11年8月3日
富士通株式会社

世界初 パソコン内蔵用ATAPIインタフェースを採用したGIGAMO

大容量1.3GBの3.5型光磁気ディスク装置を新発売

gigamo

当社はこのほど、パソコン内蔵に適したATAPI*1インタフェースを採用した1.3GBの大容量3.5型光磁気ディスク装置(MO)「MCD3130AP」を開発し、8月3日からOEM市場向けに販売を開始いたします。

近年、パソコンの使用環境において、ネットワーク化やマルチメディア化が進み、扱うデータ量の増大、動画ファイルへの対応により、リムーバブル記憶装置のさらなる大容量化へのニーズが高まってきています。このような市場のニーズに対して、当社では昨年11月に世界で初めてMSR*2方式を採用し、3.5型サイズで1.3GBの大容量を実現した「GIGAMO(ギガモ)」を開発し、着実に大容量リムーバブル記憶装置としての環境を築きつつあります。
今回新たに、基本仕様を共通とし、パソコンへの内蔵を容易にするATAPIインタフェースを採用した製品を開発しました。ATAPIインタフェースの特長は、AT互換パソコンに標準的に搭載されているIDE規格のインタフェースなので、SCSIボード等を増設することなく、ローコストでシステム環境を構築できます。

【「MCD3130AP」の主な概要】

  1. パソコン内蔵用ATAPIインタフェースを採用

  2. IEEE1394対応の製品化*3が可能
    本装置をベースにして、今後のストレージ製品の新たなインタフェースであるWindows98対応のIEEE1394やMacintoshのFireWireに対応したMO装置の製品化が可能です。
    これにより、パソコン起動状態でも装置の接続や取り外しが行なえ、また、電源供給もインタフェースのバスから行なえるので、ACアダプターを繋がなくてもすむ使いやすい装置にできます。

  3. 従来媒体との記録・再生互換を保持

[OEMサンプル価格]
[サンプル出荷時期]
[販売目標]
8万円(税別)
平成11年8月3日より
出荷後2年間で100万台以上(「MCD3130AP」のみ)

■「MCD3130AP」の主な特長■

  1. ATAPIインタフェースを採用した「GIGAMO」の開発
    先に開発、製品化したSCSIインタフェース版「GIGAMO」(製品名「MCD3130SS」)と同一のヘッド・機構部を採用し、回路・ファームウェアの新規開発により、ATAPIインタフェースを採用した「GIGAMO」を製品化しました。
    「GIGAMO」は、新たな光磁気記録方式であるMSR(磁気超解像、Magnetically induced Super Resolution)を採用し、開発当初の10倍容量の高記録密度を達成しています。
    トラックピッチ 0.9μm、ビットサイズ 0.29μmとし、トラック密度:28,000 TPI、ビット密度:89,100 BPIを実現しています。

  2. 世界最高速のデータ転送速度を実現
    ATAPIインタフェースのコントローラと、MSR再生専用に開発したLSIを用い、ディスク回転数を高速化することで、3.5型MO装置で世界最高速のデータ転送速度を実現しました。
    1.3GB(MSR)媒体
    540MB,640MB媒体
    3.5-5.9 MB/s
    2.9-4.9 MB/s
    3,214 回転/分
    4,500 回転/分

  3. 低消費電力を維持
    先に製品化し、ご好評を得ている640MB容量ATAPIインタフェース装置(製品名「MCB3064AP」)と外形寸法のみならず、電源条件についても互換性を維持しています。
    5V単一電源はもとより、消費電力上でも約5%の増加に抑えたため、電源、冷却条件等のユーザー環境を変更することなく使用可能としました。

  4. 各種媒体のWrite/Read(記録/再生)互換性を継続保証
    MSR技術の採用により、現行光学ヘッドを変えることなく高密度化を実現しています。
    これにより、オーバライト媒体を含め、これまで製品化された全ての3.5型MO媒体についてWrite/Readの互換性を保証しております。したがって、過去の資産、情報などを有効に活用することができます。

■用語の説明■

*1 ATAPI:AT Attachment Packet Interface
AT互換パソコンに標準的に搭載されているIDE規格のインタフェース(E-IDE)。
*2 MSR:Magnetically induced Super Resolution
磁気超解像と呼ばれ、データ再生時にレーザビームのスポット径内に生じる温度分布を利用して、微小なデータ再生エリア(アパーチャ)を作り出す技術。アパーチャは、レーザビームのスポット径よりも小さいため、光学限界を超えた微少な記録信号を再生できる。なお、微少マークの記録は、現行光学系のまま、記録時のレーザパワーを制御することで実現可能。
*3 IEEE1394対応の製品化:
ドライブの他に変換ボードが必要。
* Macintoshは、米国およびその他の国で登録されているApple Computer,Incの商標、または登録商標です。

以 上


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