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1998-0226
平成10年10月30日
富士通株式会社

シンガポールにおける半導体後工程事業の再編について

当社はこのほど、シンガポールにおける半導体後工程の生産拠点である富士通マイクロエレクトロニクス・アジア社(FMAL)ジュロン工場を再編することを決定いたしました。

ジュロン工場では、従来、DRAMの試験を中心とするICの後工程および化合物半導体の後工程を行ってまいりましたが、今回、同工場を当社100%出資の化合物製造・販売会社である富士通カンタムデバイス社(FQD, 代表取締役社長:福田 益美, 本社:山梨県中巨摩郡昭和町)へ移管し、化合物半導体に特化した生産拠点といたします。
これに伴い、IC事業については、99年1月を目処にシンガポールの国際的な後工程受託会社であるUnited Test & Assembly社(UTAC)へ設備を売却いたします。今後は、UTACを当社の主要外注会社と位置づけ、DRAMの試験委託を行ってまいります。

シンガポールでの当社半導体事業は、1986年10月にDRAMを中心とする後工程拠点として設立し、最先端DRAMを中心とする試験専用工場としてワールドワイドへの製品供給に努めてまいりました。
しかし、95年末以降のDRAM価格下落の継続と全世界的な供給能力過剰による半導体市況の悪化に伴い、当社では全世界的に生産体制の見直しを進めてまいりました。
今回、その一環として、シンガポールでのIC後工程の生産を停止し、新たに化合物半導体に特化した生産拠点といたします。これに伴い、FQDの子会社として「富士通カンタムデバイスシンガポール社(FQDS:仮称)」を99年2月に設立いたします。
FQDSでは移動体通信用マイクロ波デバイスおよび光通信用光デバイスを生産してまいります。今後は、化合物半導体の生産だけではなく、化合物半導体デバイスの要素技術の開発や商品開発も行っていく予定です。

新会社を設立する富士通カンタムデバイス社(FQD)は、当社の化合物半導体の開発・製造・販売を行う専業会社として97年10月に分離・独立いたしました。
FQDが注力している高速ネットワーク用デバイス市場は、今後も10%以上の成長が見込まれる有望な市場です。FQDは、この市場のトップサプライヤーであり、シンガポールに専用の製造拠点を新たに設置することにより、今後もグローバルな事業展開を更に推進してまいります。また、シンガポールでの優秀な人材の確保と、グローバルな生産体制の構築によるコストダウンの推進等を通じて、化合物半導体事業の一層の発展・拡大に努めてまいります。

[FMALの概要]

・社名 FUJITSU MICROELECTRONICS ASIA PTE. LTD
・本社所在地 No.2,Second Chin Bee Road, Jurong Town,
Singapore 619818, Singapore
・代表者五十嵐 暁
・設立1986年 5月
・従業員数267名
・資本金23百万シンガポール・ドル(約20億円)
[FMAL ジュロン工場の概要]
・所在地 No.2,Second Chin Bee Road, Jurong Town,
Singapore 619818, Singapore
・工場長林 邦彦
・操業開始1986年10月
・敷地面積21,027m2(5.2エーカー)
・建屋面積 5,950m2(工場棟:5,446m2,動力棟:504m2)
・従業員数197名
[FQDS(仮称)の概要]
・社名FUJITSU QUANTUM DEVICES SINGAPORE PTE. LTD
・本社所在地 No.2,Second Chin Bee Road, Jurong Town,
Singapore 619818, Singapore
・設立1999年2月
・事業内容化合物半導体の開発・製造・販売
・生産計画 1999年度:54百万シンガポール・ドル(約45億円)
2000年度:60百万シンガポール・ドル(約50億円)

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