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1998-0216
平成10年10月27日
富士通株式会社

統合EDIパッケージ「TRADEMASTER(トレードマスター)」新発売

〜 オープンネットワークの電子商取引に本格的に対応 〜

当社は、電子商取引に対応した統合ECソリューション「@COMMERCEVISION(コマースビジョン)」のキーコンポーネントパッケージとして、統合EDI(電子データ交換)パッケージ「TRADEMASTER」を開発し、企業向けに10月27日より販売を開始いたします。

これまでのEDIシステムは、主に専用回線/公衆回線、VANなどの既存のネットワークが使われており、安全性の面からインターネット等の新しいネットワークについては、個々のシステムごとに対応してきました。 しかし、当パッケージは、最新のセキュリティ技術を適用することにより、これまでの既存のネットワークに加えインターネット/イントラネット/エクストラネット等の多様なネットワークに対応しました。
加えて、長年 当社がお客様とともに培ってきた豊富な経験やノウハウを基に、従来 お客様ごとに構築していた、受発注や見積もりデータの検索・抽出処理や取引の履歴管理のような、運用機能を汎用化しパッケージ化しました。
これらにより、EDIシステムの構築が、従来に比べて約半分の期間で行え、国内・国際標準に対応することで、グローバルなEDIシステムの構築が行えます。

【税別価格と出荷時期】

サーバ製品

クライアント製品

【販売目標】
今後3年間で、2,000本/120億円の売上を目指します。
なお、本パッケージは、1999年1月より、(財)建設業振興基金 建設産業情報化推進センター様のCI-NET(*1)での「インターネット購買見積もりEDI」システム、及び1999年7月より、当社のディーラー・販社様向け「ディーラー・販社支援EDI」システムへの適用を予定しております。

今後、当社のERP(*2)ソリューション「GLOVIA」、次世代製品情報管理パッケージ「PDMSTAGE」などのERP/PDM(*3)をはじめとする業務アプリケーションとのシームレスな連携機能を提供します。 また、海外においても当社の関連会社より販売することで、今後ますます増大するEC/EDIシステムに対し、トータルソリューションを提供します。

【TRADEMASTERの機能と特長】

(1) 国内/国際標準への対応
以下の機能を提供することにより、グローバルな企業間取引を実現するとともに、パソコン 1台でEDI取引が可能となります。
・通信プロトコル : EDI-INT(*4)、Web-EDI、既存プロトコル(全銀TCP/IP(拡張Z手順)、全銀・JCAベーシック)
・メッセージ: CII(*5)、UN/EDIFACT(*6)、ANSI X.12(*7)
・セキュリティ:SSL(*8)、S/MIME(*9)
(2) 業務構築、運用支援の充実
以下の機能をパッケージ化することにより、従来の約半分の期間(作業工数)でEDIシステム構築が可能となります。
  • アドレッシング (受発注や見積もりデータの検索・抽出処理)
  • トラッキング (取引の履歴管理)
  • リファレンサ (データの検索)
  • 集配信データ管理

また、以下の機能により、他の業務アプリケーションとのシームレスな連携を実現します。

  • XML(*10)、EJB(*11)等最新の技術採用および、分散オブジェクト技術(CORBA(*12))の採用による、アプリケーション連携(ERP、PDM、ネッティング等)機能
(3) サービスの充実(EDIシステム構築の企画〜開発〜運用までをトータルサポート)

【サービス体系】

1) 企画サービス
企画コンサルティング : EDIシステム構築に関わる企画コンサルティング
構築コンサルティング: TRADEMASTERを適用するための構築コンサルティング
2) 開発サービス
開発サービス:TRADEMASTERシステム導入・カストマイズサービス
3) 運用サービス
TRADEX-Net: FENICS EDIサービスによるアウトソーシングサービス
(TRADEMASTERと同等の機能を提供)
Secure Sign: JCS(日本認証サービス(株))の認証書発行サービス

オープンネットワークの普及により、企業内、企業間、企業と消費者との間で、情報の交換と共有化が急速に進展しており、当社は、この状況にすばやく対応するために、昨年11月に発表した統合ECソリューション「@COMMERCEVISION」の体系のもとに、関連製品とサービスの提供を行っています。
「@COMMERCEVISION」は、ECシステム構築の上流工程であるコンサルティングから安全なネットワークおよびシステム運用にいたるまでの全ライフサイクルに対応した製品やサービスをラインナップした統合ソリューションです。

今回発表した統合EDIパッケージ「TRADEMASTER」は、11月18日(水)から20日(金)の3日間、池袋サンシャインシティ文化会館で開催する『富士通ソリューション・フェア'98』において展示する予定です。

【補足説明】

*1: CI-NET
Construction Industry NETwork
*2: ERP
Enterprise Resource Planning、経営資源の有効利用を進めようとする考え方に基づいて、財務・会計、人事、物流、製造などの基幹業務向けのソフトを統合したパッケージ。
*3: PDM
Product Data Management、製品情報管理。 企画・設計・製造の各工程でのさまざまなデータを一元管理するシステム。
*4: EDI-INT
Electronic Data Interchange-Internet Integration、S/MIMEでデータ交換を行う場合のメッセージフォーマットの国際標準。
*5: CII
Center for the Information of Industry、電子データ交換のための日本語版規格の検討等を行う団体。CIIシンタックスルールは、CIIが開発したEDIメッセージを伝送する時に使用する構文規則。
*6: UN/EDIFACT
United Nations/Electronic Data Interchange For Administration Commerce and Transport、行政、商業及び運輸のための電子データ交換国連規則であり、ISO9735、ISO7372としてEDIのために国際標準として制定。
*7: ANSI X.12
American National Standard Institute X.12、米国規格協会により定められた米国国内のEDI標準メッセージの構文規則。
*8: SSL
Secure Sockets Layer、TCP/IPのSocketsレイヤで、暗号技術、電子署名による認証技術を使用してセキュリティを装備した通信プロトコル。
*9: S/MIME
Secure/Multipurpose Internet Mail Extensions、MIMEプロトコルに暗号技術、電子署名による認証技術を使用してセキュリティを装備したメールプロトコル。
*10: XML
eXtensible Markup Language、HTMLを拡張したマークアップ記述言語。
*11: EJB
Enterprise Java Beans、CORBA/Javaベースのポータビリティのあるビジネスオブジェクトの標準。
*12: CORBA
Common Object Request Broker Architecture、標準化団体OMG(Object Management Group)が規定した異機種間アプリケーション連携のための国際標準仕様であり、システム間の通信プロトコルと分散アプリケーションのためのインタフェース。
【商標について】

以上


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。