[ PRESS RELEASE ]

1998-0210 平成10年10月22日 富士通株式会社

当社はこのほど、IA(Intel Architecture)サーバ「GRANPOWER6000シリーズ」の全機種：4モデルにインテル社の最新プロセッサPentiumIIを採用し、ラインアップを一新して10月22日より販売を開始いたします。
さらに、最上位モデルには高性能プロセッサPentiumII Xeon(400MHz)を搭載し、当社が開発したプログラムの高速変換機構「OOCT(*1)」を採用することにより、従来の機種と比較して最大3倍の価格性能比を実現しました。

なお今回のラインアップ一新にあわせて、ネットワークコンピューティングに対応する最新の基本ソフトウェア「ASP V12」、大規模データベースシステムに対応した「パラレル検索オプション」と、当社グループウェア「TeamWARE(チームウェア)」やロータス社「ノーツ ドミノ」とのグループウェア連携ソリューションを提供します。

「GRANPOWER6000シリーズ」は、Kシリーズのお客様が永年蓄積してきた資産を確実に継承するとともに、西暦2000年に対応しています。 加えて、性能を大幅に強化し、業務の拡大に対応するだけでなく、今後ますます変化するお客様のシステムに柔軟に対応し、企業経営を発展させていくためのソリューションを提供します。
さらに1999年上期には、最上位に8CPUモデルの追加を予定しています。 これにより、システムの利用範囲の拡大と、大規模・多様化するシステム要件への対応を一層強化します。

【基本ソフトウェアを含む税別価格、出荷時期】

「GRANPOWER6000シリーズ」

モデル320	:	185万円より、1998年12月初めより出荷
モデル520	:	320万円より、1998年12月初めより出荷
モデル720	:	990万円より、1998年12月初めより出荷
モデル920	:	3,209万円より、1999年 1月初めより出荷

【販売目標】

今後2年間で、IAサーバ(GRANPOWER5000、teamserverを含む)全体で、20万台の出荷を予定しています。

1. 最新プロセッサの採用
   今回、全機種(モデル320、モデル520、モデル720、モデル920)にインテル社の最新プロセッサ「PentuimII」を採用しました。 また、最上位モデルにはさらに高速な「PentiumII-Xeon(400MHz)」を搭載(最大4CPU)し、システム全体のスケーラビリティを高め、従来機種と比較し価格性能比で最大3倍の向上を実現しています。

2. 先進技術の適用による高性能化への対応
   モデル720タイプIIIおよびモデル920には、PentiumIIプロセッサ上でASPのプログラムをより高速に動作させるための最適化動的オブジェクト変換機構「OOCT」を新たに搭載しました。 この機構は、ASPのプログラムオブジェクトをPentiumIIプロセッサ上で動作させる際に発生する命令変換処理をより高速に行うため、従来の動的命令変換機構「OCT」で採用していた逐次変換(命令の1対1変換)に、命令の構文解析技術を加え構文単位でさらに最適な命令変換を行うものです。「OOCT」は、コンパイラの最先端技術を持つReservoir Labs inc.(本社New York)の技術協力を得て、当社が先進コンパイラ技術(CSE*2、Hot Cold Optimization)を応用することで実現しました(特許出願中)。

3. 「パラレル検索オプション」
   複数のCPUを搭載した機種において、データベースシステム「RDB/6000」への条件検索処理で、検索を並列実行し結果を集約させることで、検索処理能力を大幅に向上させるソフトウェアです。 これにより、データの分析処理性能を従来のシステムと比較して最大5倍に早め、日々蓄積される膨大な基幹データからの分析もストレスなく行うことが可能になります。
   税別価格と出荷時期:120万円(税別)、1999年3月初めより出荷

4. グループウェア連携ソリューション
   以下のグループウェア連携ソリューションは、GRANPOWER6000の既存システムにアドオンして活用できます。 これにより、日々蓄積される基幹データベースをグループウェアで戦略的に活用することができます。
   
   • 「LISTVIEW(リストビュー)-SV グループウェア連携オプション」
     GRANPOWER6000の基本ソフトウェアASPで動作する電子帳票システム「LISTVIEW」で作成される電子帳票データを、当社のグループウェア「TeamWARE」で活用することが可能になります。
     税別価格と出荷時期:6万円(税別)より、1998年12月初めより出荷

   • 「DB Connector for Domino(デービー コネクター フォー ドミノ)」
     GRANPOWER6000のデータベースシステム「RDB/6000」と、ロータス社の「ノーツ ドミノ」のデータベースとの間のレプリケーション(同期)を行うソフトウェアです。 これにより、「ノーツ ドミノ」とのデータの一元化・共用が図れます。
     税別価格と出荷時期:50万円(税別)より、1999年1月初めより出荷

今回の新商品により、GRANPOWER6000シリーズは当社のネットワークコンピュー ティング体系「SOLUTIONVISION(ソリューションビジョン)」への対応をさらに強 化し、システムの適用範囲を広げます。 今後も日々変化するビジネス環境に柔軟 に対応できるソリューションを、より早く、より高品質に、より広範囲に提供し てまいります。

今回発表した「GRANPOWER6000シリーズ」は、11月18日(水)から20日(金)の3日間、池袋サンシャインシティ文化会館で開催する『富士通ソリューション・フェア'98』において展示する予定です。

【補足説明】

(*1)	OOCT: Optimized Object Code Translation、当社が開発したプログラムオブジェクトの命令変換を高速化する機構
(*2)	CSE: Common Sub-expression Elimination、共通部分式削除の技術

以上