[ PRESS RELEASE ] |
![]() 1998-0244 平成10年11年17日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、東京三菱銀行殿と共同でJavaコンピューティングをベースとした新営業店システム「Financial Business Components(ファイナンシャルビジネスコンポーネント 以下、FBC)」を開発し、金融機関向けに11月18日より販売を開始いたします。
金融機関では、ビッグバンに対応し、顧客との新しいチャネルへの対応や、 高度な顧客サービス提供機能、新製品・新業務へ迅速に対応できる効率のよいシステムインフラが求められています。営業店では、従来の窓口端末で行っていた入金や、出金、振込、振替などの処理をATM(自動預金支払機)にシフトし、窓口でのセールス強化が重要課題となっています。
「FBC」は、本業界で初めて、Javaの技術を用いた新営業店システムです。従来の営業店サーバと全ての営業店端末に必要であったアプリケーションを、営業店サーバに持たせ、各々の営業店端末は、サーバからアプリケーションをダウンロードすることにより勘定系処理が可能となるシンクライアント化を実現します。
営業店サーバには、当社の基盤ソフトウェア「INTERSTAGE(インターステージ)(*1)」を採用し、既存システムとの連携や、今後追加される新業務システムを構築いたします。また、業務処理については、東京三菱銀行殿のノウハウが活かされております。
また、Java環境で課題とされていた性能・信頼性に対し、高速な画面処理や通帳プリンタ制御など当社の最新技術を用いて、金融の勘定系システムで要求される高性能、高信頼性を確保しました。「FBC」は、営業店システムのTCO(*2)を大幅に削減するとともに、アプリケーションをコンポーネント化することにより、インターネットバンキング、テレホンバンキングなど新しい顧客チャネルシステムへの流用を可能としました。
これにより、 金融機関は、TCO削減、新しい顧客チャネルシステムの容易な構築、新製品・新業務への迅速な対応が可能となります。例えば、従来に比べ、25%程度のシステムコストが削減できます。
(1) | 営業店端末をシンクライアント化し、TCO を削減するとともに、新製品・新業務への迅速な対応が可能。 |
(2) | 分散オブジェクト環境の国際標準仕様「CORBA」を使用し、柔軟なシステム連携を実現。 |
(3) | コンポーネント化により、 新しい顧客チャネルシステムの開発生産性を飛躍的に向上。 |
(1)営業店サーバ(GRANPOWER5000シリーズ) | : | 600万円/台〜 |
(2)営業店端末(UBT-SP) | : | 270万円/台〜 |
(3)営業店パソコン(FMVシリーズ) | : | 700千円/台〜 |
【出荷時期】平成11年9月末から
【販売目標】営業店のサーバ、端末、パソコンを含め、5年間で40,000台
(1) | 営業店端末をシンクライアント化 クライアントとなる営業店端末は、Webブラウザベースで、アプリケーションをサーバで保有するシンクライアントを実現。 |
(2) | オープンなシステム環境 分散オブジェクト環境の国際標準仕様「CORBA」を使用。インターネットバンキング、テレホンバンキングなど他システムとの柔軟なシステム連携を実現。 |
(3) | 高速な画面処理性能を実現 営業店システムの構築で培ったノウハウをもとに、画面数の多い金融機関の大規模な業務アプリケーションでも高速な画面処理を実現。 |
(4) | アプリケーションをコンポーネント化 業務アプリケーションの部品化により、ますます活発化が予想されるインターネットバンキング、テレホンバンキングといった他システムへの資産流用を実現。 |
(5) | 金融専用入出力装置をサポート Java言語のソフト部品であるJavaアプレットにより、従来、独自インタフェースで制御されていた金融専用キーボードや、通帳/伝票プリンタなど営業店の業務に必要不可欠な金融専用入出力装置を制御。 |
(6) | 高度なセキュリティ サーバとクライアント間のデータを暗号化するとともに、ICカード等を使用したオペレータ自身の本人認識を実施するなど、高いセキュリティ機能を実現。 |
(1) | システム導入コストの削減 今後、1人1台へと普及する営業店パソコンは、従来、勘定系処理を行う場合、窓口端末とほぼ同様の重装備なハードウェア、ソフトウェアを搭載する必要がありました。 「FBC」を使用したシステムの場合、金融専用の入出力装置が接続されない営業店パソコンには、基本的にブラウザだけをインストールすれば、 勘定系の処理が行え、システムコスト削減が可能となります。また、窓口端末とアプリケーションを共通化することが可能で、開発負荷を大幅に軽減できます。 |
(2) | 開発生産性の向上 コンポーネント化により、新しい顧客チャネルシステムへのソフト流用が可能となり、開発生産性を飛躍的に向上します。 |
(3) | 運用コストの削減 アプリケーションや画面情報などのソフトウェアをサーバで保持するため、メンテナンスが容易となり運用コストの大幅な削減が可能です。 |
(4) | 窓口へ鮮度の高い情報を提供 営業店端末はブラウザベースとなり、セールスの最前線である窓口や営業にホームページを見る感覚で鮮度の高い情報をタイムリーに提供できます。 また、従来時間がかかっていた新製品・業務のシステム変更が容易となり迅速な対応を実現します。 |
(1)営業店サーバ | : | WindowsNT Server |
(2)営業店端末 | : | WindowsNT Workstation |
(3)営業店パソコン | : | Windows95/98、MacOSなど |
「FBC」は、21世紀の新たな金融ビジネスに対応するソリューション体系『@FINANCIALVISION(ファイナンシャルビジョン)』の中に位置づけられる営業店/自動機ソリューション製品です。
また、本製品は、11月18日(水)から池袋サンシャインシティ文化会館で開催する「富士通ソリューションフェア'98」に出展いたします。
【注釈】
【商標】
*1 「INTERSTAGE」
お客様のシステムで稼働中のさまざまな業務アプリケーションを相互につなぎ合わせ、新しいサービスやビジネスを実現するための基盤ソフトウェア。*2 TCO(Total Cost of Ownership)
保持・維持コスト
以 上