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[ PRESS RELEASE ] |
1998-0240
平成10年11月13日
富士通株式会社
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世界で初めて、MSR方式を採用
大容量1.3GBの3.5型光磁気(MO)ディスク装置を新発売
当社はこのほど、世界で初めてMSR(磁気超解像*1)方式を採用して1.3GBの大容量を実現した3.5型光磁気ディスク装置「MCD3130SS」を開発し、11月13日からOEM市場向けに販売を開始いたします。
近年、パソコンの処理能力の急速な向上や、デジタル動画像、音声等の取り扱う情報量の増大によって、大容量かつ高速のリムーバブルディスク装置への要望が高まっています。
当社は、3.5型光磁気ディスク装置として、従来より128MB、230MB、540MB/640MB容量の装置を、メディアの互換性を保ちながら順次開発し、いち早く市場に投入してまいりました。
今回、こうしたさらなる大容量化のニーズに応えるため、世界で初めてMSR方式を採用し、1.3GBという大容量を達成した装置を開発しました。
なお、本装置よりギガバイト(GB)級の容量をもつ光磁気ディスクシステムについて、ソニー株式会社と共同で開発し各社より賛同をいただいている新規格名称『GIGAMO(ギガモ)』を適用いたします。
【新製品「MCD3130SS」の概要】
- 大容量1.3GBを実現
- MSR方式の採用により、3.5型サイズでCD-ROMの約2倍に相当する1.3GBという大容量を実現しています。
- 従来媒体との互換性を保持
- 128MB、230MB、540MB/640MB媒体との互換性を保持することで、膨大なユーザ資産を継続して使用可能です。
- 従来装置との取り付け互換・形状互換をも保持しています。
- 世界最速の高速転送を達成
- MSR方式を採用した1.3GB媒体を使用した場合、媒体上で最大転送速度5.9MB/sを達成しました。(回転数:3214回転/分)
- 540MB/640MB媒体においても、4.9MB/s(従来装置は4.7MB/s)とさらに高速転送を実現しています。(回転数:4500回転/分)
【OEMサンプル価格】 | 8万円(税別) |
【出荷時期】 |
サンプル 量産 |
平成10年12月より 平成11年2月より(予定) |
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【販売目標】 |
出荷後2年間で200万台以上 |
【新製品「MCD3130SS」の特長】
- 世界で初めてMSR方式を採用し、1.3GBの大容量を実現
今回、MSR方式を採用することで、線密度、トラック密度を向上させ、CD-ROMの約2倍に相当する1.3GB容量を実現しました。
- 従来の3.5型光磁気ディスクシステムとの記録・再生互換
現行光学ヘッドを変えずに高密度化を実現する規格の開発により、従来の3.5型光磁気ディスクシステムとの記録・再生互換を可能にしています。本システムを採用した装置で、現行の3.5型光磁気ディスク(128MB、230MB、540MB/640MB)からデータの読み出しと書き込みが可能であり、現在数多くのユーザが所有している資産を有効に活用できます。
- 世界最高速のデータ転送速度を実現
MSR専用に開発した新規高速LSIを用い、3.5型光磁気ディスク装置で世界最高速のデータ転送速度を実現しました。
1.3GB媒体(MSR) 540MB/640MB媒体 |
3.5-5.9MB/s 2.9-4.9MB/s |
3,214回転/分 4,500回転/分 |
- 高信頼性
光磁気ディスクカートリッジも、1000万回以上の書き換えと長期間保管が可能であり、耐落下、耐汚染、さらには耐外部磁界強度の特性に優れており、極めて高い信頼性を誇っております。
- 低消費電力を維持
640MB容量対応装置(製品名「MCB3064SS」)と外形寸法のみならず、電源条件についても互換性を維持しています。
5V単一電源はもとより、消費電力上でも極めてわずかな増加にとどめたため、電源、冷却条件等のユーザ環境を変更することなく使用可能としました。
- 【用語説明】
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*1: |
MSR (Magnetically induced Super Resolution;磁気超解像)方式
新たな光磁気記録の方式で、従来の光学ヘッドを変更せずに線密度、トラック密度を向上させ、ギガバイトクラスの大容量を実現できます。
当MSR方式は、データ再生時にビーム径が光学的要因により制限を受けることなく、ビーム内の温度分布と磁性を利用することで光学限界以上に光の実効ビーム径を小さくし、光学限界より微小な磁気的に記録されたマークを読み取り識別します。
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以 上
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