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[ PRESS RELEASE ] 平成10年5月12日
富士通株式会社
Computer Associates International,Inc.

インターネット向けマルチメディア・データベースソリューション
「Jasmine 1.2」世界同時に販売開始

〜 富士通とCA社との戦略提携によるグローバル市場への展開 〜

富士通株式会社(以下 富士通、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:関澤 義)とコンピュータ・アソシエイツ社(以下 CA社、本社:米国ニューヨーク州、会長兼CEO:チャールス ウォン)はこのほど、インターネット向けのマルチメディア・データベース・ソリューションである多言語版「Jasmine(ジャスミン) 1.2」を共同開発し、両社より5月12日から販売および出荷を開始いたします。

昨近、インターネット・マルチメディア市場は、エレクトロニックコマース、エレクトロニックモール、オンラインカタログ、マルチメディアを含む企業の情報管理、SFA(Sales Force Automation)、3次元の各種設計、電子博物館、次世代設備管理など、本格的な普及期を迎えつつあります。
一方、大量・複雑化するマルチメディア処理システムに対し、データの管理と開発スピードが追いつかない状況が生まれつつあります。
Jasmineはこのような問題を解決するために、

- オブジェクトデータベースと完全結合した開発スタジオ機能(Jasmine Studio) - ピュアなオブジェクトデータベース機能(Jasmine Object Database)
による開発生産性・速度の飛躍的向上と大量・複雑なマルチメディアデータの管理を可能としました。 これにより他に類を見ない新しいソリューションを提供いたします。

富士通とCA社は、1995年以来、当Jasmineの共同研究・開発の提携を結んできました。
今回、多言語版Jasmine1.2を全世界に同時に販売開始するにあたり、販売・サポートにおいても一層協調し、今後 普及期を迎えるインターネット・マルチメディア市場に本格的に参入します。
なお、富士通とCA社はJasmineをインターネット・マルチメディア市場のデファクトスタンダードとなるよう、数百を超えるパートナ(顧客、ISV、リセラー等)との協調を中心とした戦略を展開してまいります。

【税別価格】

Windows NT対応(日本語版)
Jasmine Workgroup Edition for Windows NT V1.2(5ユーザ〜) : 40万円〜
Jasmine Enterprise Edition for Windows NT V1.2(5ユーザ〜) : 150万円〜
Solaris対応(日本語版)
Jasmine Enterprise Edition V1.2 : 337万円〜
【出荷時期】
本日(98年5月12日)より出荷します。
【販売目標】
日本でのJasmineの販売目標は、3年間で、30,000本。
【Jasmine 1.2の特徴】
  1. 多様な情報の統合的管理
    アニメーション、オーディオ、ビットマップやビデオを含むマルチメディアデータの作成と管理を包括的に実現する仕組(クラスライブラリ)を備えています。
    業界標準仕様のインターフェースを採用し、ほとんどの既存システムと連携できるため、簡易に、短期間で、ネットワークでの新サービスを提供できます。これにより、インターネットや、市場の変化の激しいビジネス環境に適合したソリューションです。
    さらに、JavaBeans、OLE-DB、既存の資産が管理されているリレーショナルデータベース との連携、Adobe PDFなどの文書との連携及び管理なども実現しています。
    このため、電子決済、顧客サポートの他、保険や金融サービス、医療や通信等の業種でいち早く利用が見込まれています。

  2. 簡易かつ親しみのあるマルチメディア開発環境(Jasmine Studio)
    Explore GUIを採用しており、マルチメディアなどの多様な情報の入力、管理、編集機能を提供します。これにより、プログラマーに限らず、一般のユーザまで広く利用できます。このためインターネットや企業内イントラネット、エクストラネット上のアプリケーションを構築することができ、企業にとって顧客開拓コストの削減、市場拡張、製造・決済プロセスの合理化などを可能にします。

  3. 開発したアプリケーションデリバリーの容易性の実現
    開発したアプリケーションは、インターネットから通常の企業イントラネットやVANサービスネットワークまで、さまざまな環境に適用でき、マイクロソフト・エクスプローラや、ネットスケープ社のブラウザでも動作し、利用できます。
    また、CA社やその他のソフト会社(ISV)から提供されるクラスライブラリを利用することにより、アプリケーション開発が簡単になり、早期に運用を開始することができます。
    企業のインターネットの構築管理をするウェブマスタやビジネスアナリストなどのサービスを企画提供するエンドユーザの注目が予想されます。

  4. オブジェクト指向技術でマルチメディアと複雑な情報をサポート
    「Jasmine」のオブジェクト・アーキテクチャは、従来のリレーショナルデータベースのようにテーブルにオブジェクトをマッピングする工数を必要としません。
    「Jasmine」は、SQLクラスライブラリを介して既存のリレーショナルデータベースをアクセスする仕組みを提供しているため、既存のデータとアプリケーションへの投資を無駄にすることなくオブジェクト指向技術のメリットを十分に享受できます。
    「Jasmine」は、効率的なデータベース機能と、データアクセス機構によって、高いコストパフォーマンスを実現しました。

    オブジェクトデータベースのユーザであり、浜松科学館の指導主事である藤森文臣氏は「広範囲にオブジェクト指向を採用したJasmineのアーキテクチャは我々にとって非常に魅力的である。このデータベースは、ビデオはビデオとして、オーディオはオーディオ、イメージはイメージとして記憶する。複雑な情報の集中管理化には最適なソリューションである。また、Web対応のため、イントラネットのプロジェクトの基盤ともなる。」と語られました。

  5. 完全なオープン・アーキテクチャ
    Jasmineのアプリケーション開発環境(Jasmine Studio)は、高度なアプリケーションを迅速にデザインし欠陥を修正するためのツールとともに、使いやすくてコードのいらないマルチメディアの創造・応用環境を提供する。また「Jasmine」のオープン・アーキテクチャによって、開発者たちは100% Pure Java、C、C++、native HTML、Visual Basicその他のActiveX ツールなど、多様な人気ツールを利用することを可能にしています。

  6. 既存システムとの「coexist戦略」の実現
    「Jasmine」はまた、既存のニーズや、将来のビジネス・ニーズに対応するさまざまなクラスライブラリの開発を推進します。
    JasmineにはSymfoWARE Server、Oracle、Informix、SQL Server、OpenIngresなど、リレーショナルデータベースへのアクセス機能が備わっています。 新たに出現しつつあるOLE DB標準規格およびODBCをサポートすることで、Jasmineは、普及しているデシジョン・サポート・ツール等と一緒に使うことができます。
    このような完全かつオープンなアクセスによって、各企業は既存のソフトウェア資産を利用しつつ、次世代のビジネス・アプリケーションを構築することが可能になります。
    すでにJasmineを欧米で採用していただいた何百人ものユーザ、コンサルタント、再販業者、欧米のISVの参画しているDPP(Developer Partner Program)でも着実に実績と効果が出ています。
    国内でのDPPの推進を図る方針で取り組んでいくと同時に、Jasmineを、グローバル製品として着実にデファクトスタンダードにするべく取り組んでいく予定です。

【商標について】

本文中使用した製品名などは、それぞれの会社の商標登録名です。
【富士通株式会社について】
富士通は、国際的な情報処理メーカ、ソリューション・プロバイダとして世界をリードしており、1996会計年度の売上は360億ドルを超えてます。また、世界最大手コンピュータ・メーカでもある同社は、通信、半導体、その他エレクトロニック・デバイスにおいても、国際的なリーダーとなっています。米国には、カリフォルニア、オレゴン、テキサス各州に4つの工場があり、全世界で16万5千人の従業員がいます。富士通に関するお問い合わせは、インターネット・サイトのhttp://jp.fujitsu.com/、電子メール・アドレス、webmaster@fujitsu.co.jpまでご連絡下さい。
【コンピュータ・アソシエイツ社について】
コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル社(CA社)は、ミッションクリティカルビジネスソフトウェアのリーダー企業です。エンタープライズコンピューティングおよび情報管理、アプリケーション開発、製造および財務に関するアプリケーションなど500以上の統合化された製品を開発、ライセンス、サポートしています。CA社は、社員11,000人以上、160オフィスを43カ国に持ち、1997年における売上は45億ドルに達しました。
CA社に関するお問い合わせは、インターネット・サイトのhttp://www.cai.com/、電子メール・アドレス、info@cai.com、または、+1-516-342-5224までお電話でご連絡下さい。

以上


【各社からのコメント】(五十音順)

[アドビシステムズ株式会社]

「Jasmine」は、コンピュータ業界において最も強力なオブジェクト指向データベースのひとつであるとアドビは考えます。特にインターネット/イントラネットとの連携、Adobe PDFを含むマルチメディアデータのサポートなど、今後、アドビが目指すよりクリエイティブなコンピュータの使われ方において強力な機能を発揮することを期待します。

アドビシステムズ株式会社
代表取締役社長
木村 八郎

[株式会社ジャストシステム]

情報ビッグバンと騒がれる昨今、ネットワークの普及に伴い、オフィス環境には多くの情報が蓄積され、整理が追いつかない状態となりつつあります。インターネットの利用により、扱う情報は質,量ともに飛躍的に多くなりました。その中でも、有意味な情報の大半はドキュメントデータであり、数値や記号を扱うフェーズから文書を扱うフェーズへと大きなパラダイムの転換を迎えています。しかし、より多くの情報を扱える反面、その中から必要な情報を探し出し、知識として活用していくことは困難であり、早期解決が望まれています。
このような状況の中で、Jasmineをあらゆる形式のデータストア・ソリューションとして期待しており、意味を捉えた情報抽出を行うConceptBaseと補完し合う技術と考えています。 今後、技術面での調整を行うと共に、共同マーケティングを進めていきたいと考えています。

株式会社ジャストシステム
マーケティング室
室長 松田 潤

[マイクロソフト株式会社]

マイクロソフトは、企業のあらゆるデータに対する複製や変換を必要としない効率的なアクセスを実現するUniversal Data Accessを提唱しています。
「Jasmine」は、このUniversal Data Accessの標準的なAPIであり、システムレベルのAPIであるOLE DBをサポートしています。これは、マルチメディアに対応するコンポーネントオブジェクトモデル(COM)の拡張性を示した好事例であり、ユーザーやソフトウェアベンダーは効率的かつ迅速にアプリケーションを開発することが可能になります。
また、「Jasmine」のような使い易いオブジェクト指向のソリューションがOLE DBをサポートすることにより、データアクセス標準化への重要なステップになることを期待するとともに、Windows NT Serverプラットフォーム上で弊社のSQL Serverと連携した強力なソリューションを提供できると確信しています。

マイクロソフト株式会社
常務取締役
長谷川正治

[ロータス株式会社]

ロータス株式会社は、「ノーツ/ノーツドミノ」を中心に、情報や文書の共有、ネットワークコンピューティングを推進しております。その中で、情報の複雑化や多様化に対応したオブジェクト指向技術は、幅広いソリューションの提供を可能にする、これからの中核となる技術であると考えます。今回の富士通「Jasmine」の登場は、オブジェクト指向による具体的なアプリケーションを実現させるものとして、大きく期待しております。
特に「ノーツ/ノーツドミノ」におけるインターネット技術と分散オブジェクト処理機能を充実させ、Webアプリケーションのサーバーとしての機能拡張を進めて行く中で、今後とも積極的に富士通様との協力体制を進めてまいりたいと思います。

ロータス株式会社
常務取締役 戦略企画本部
安田誠


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