[ PRESS RELEASE ] |

1998-0141
平成10年7月6日
富士通株式会社
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32ビットマイコン「FRシリーズ」ラインナップ強化
〜内蔵ROM版により、アクセス時間を約20%削減〜
当社はこのほど、32ビットRISC CPUコアFR30を採用した初のROM内蔵製品「MB91106シリーズ」を開発し、7月6日からサンプルの提供を開始いたします。
近年、ハードディスクや光磁気ディスク装置、インクジェットプリンタのように、多量のデータ処理を行いながら、その処理結果を元に各メカ部分の制御を高速に行えるCPUが必要とされております。
こうしたご要望にお応えして、当社はFRシリーズでは初の汎用シングルチップマイコンで、内蔵ROM版では業界最高速の50MHz(内部最大動作周波数)という高速動作/低価格/小型化を図った「MB91106シリーズ」を開発いたしました。
従来外付けだったROMを内蔵することによって、アクセス時間が約20%短縮されるため、高速処理が可能です。
また、大規模な外部データ処理を行うための周辺,制御マイコンとの通信や時間管理,さらにアナログ量測定を行う周辺回路を内蔵しており、従来複数チップで構成されていたシステム用途においてもワンチップで処理できるため、コストの削減に貢献します。
本製品は、デジタルスチルカメラやAV機器などにお使いいただけます。
【価格】 | 1,600円 |
【出荷時期】 | 平成10年8月から |
【販売目標】 | 30万個/月 |
【本製品の主な特長】
- 高性能CPUコア・FR30CPU搭載
FR30・CPUコアは基本命令のほとんどを1命令1サイクルで実行するため、従来の16ビットマイコンと比べて約10倍の処理能力(コア性能比)を持ちます。また、内蔵周辺やメモリ転送を多用する用途には、それら専用命令を用いることで、効率の良いプログラムを作成できます。さらに、16ビット基本命令長と高級言語対応の命令の採用により、C言語でコンパイルした結果で16ビットCISC並みのオブジェクトコード量が期待できます。
- 各種メモリに対するインタフェースの搭載
外部空間を最大6つの領域に分けて使用できるため、各領域に対して、チップセレクト信号の設定、データバス幅(8/16ビットを選択)、領域サイズの指定を行えます。
また、そのうち2つの領域はDRAM用としても使うことができ、それぞれをコード用およびデータ用として割り当てることにより、DRAM上のプログラムの取り込みを高速で行えます。DRAM領域に対しては、ハイパーページの対応、2CAS1WR/1CAS2WRの選択、セルフリフレッシュの対応、パリティの設定を行うことができ、各種DRAMの幅広い仕様に対する柔軟な対応を行うことができます。
- 豊富な周辺機能を搭載
外部プログラムおよび外部データ処理を効率よく行うために、内蔵RAM、内蔵ROM、DMACを内蔵しており、高速な命令実行処理・高速なデータ転送を行うことができます。
また、サブマイコン制御用にUARTを内蔵しており、シングルチップマイコンを各所に配置した大規模システムの中央処理装置として使用することができます。その他、各種タイマやPWM、A/Dコンバータを内蔵しており、従来汎用マイコンと制御用マイコンの組み合わせで作成していた中小規模システムの用途において本製品のみで、処理することができ、大幅なコストダウンを図ることが可能です。
- パッケージ
QFP-100, LQFP-100
以 上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。