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1998-0006
平成10年1月20日
富士通株式会社

世界最高速のデータ転送速度を実現した3.5インチ光磁気ディスク装置新発売

〜高速回転4,300rpm、ウルトラ・キャッシュ搭載の3タイプ〜

当社はこのほど、ディスク回転数の高速化とウルトラ・キャッシュの搭載等によって世界最高速のデータ転送速度を実現した3.5インチ光磁気ディスク装置(MO)の新シリーズ3タイプを開発し、1月20日からOEM販売を開始いたします。

近年、パソコンのネットワーク化や画像ファイル等大容量ファイルの増大に伴い、大容量リムーバブル装置の要求は高まる一方です。3.5インチ光磁気ディスク装置は、ISO/IEC規格に準じた互換性の高い大容量リムーバブル装置として認知されています。
当社は従来より、128MB,230MB,540/640MB容量の装置を順次開発し、同装置のトップメーカとして、グローバルに OEM販売してまいりました。
今回、平成7年に発売以来ご好評の640MB容量対応装置(製品名「M2513A」)の高速能版として新シリーズ3タイプを開発し、OEM販売を開始いたします。

〔世界最高速のデータ転送速度を実現〕

本装置は、ディスク回転数を従来の3,600rpmから4,300rpmに高速化し、また、書き込みの効率を向上させた新ライトキャッシュ「ウルトラ・キャッシュ」を搭載したこと等により、世界最高速のデータ転送速度(「MCB3064SS」「MCB3064AP」で4.7MB/s)を実現いたしました。
このほか、徹底した低消費電力化の実現により、ファンによる冷却が必須ではなくなり、システムの静粛性や良好な塵埃特性を達成しています。もちろん128MB、 230MB、及び230MBのオーバライトディスクを含む、全てのディスクに互換性があります。

新シリーズは、以下の3タイプです。(カッコ内は、対応インタフェース)
(1) 540/640MB光磁気ディスク装置「MCB3064SS」(SCSI)
OEMMサンプル価格: 5万円(税別),販売目標:出荷後2年間で200万台以上
(2) 230MB光磁気ディスク装置「MCB3023SS」(SCSI)
OEMMサンプル価格: 4万円(税別),販売目標:出荷後2年間で100万台以上
(3) 540/640MB光磁気ディスク装置「MCB3064AP」(ATAPI*1)
OEMMサンプル価格: 5万円(税別),販売目標:出荷後2年間で200万台以上

〔サンプル出荷時期〕本日より(「MCB3064AP」のみ4月下旬より)

〔新製品の主な特長〕

本装置は、新規開発の高集積化LSIや新規光学系を採用し、従来装置よりさらに使い勝手のよいものにして高い信頼性を実現しております。主な特長は、次のとおりです。

  1. 世界最高速のデータ転送速度を実現
    本装置は、従来装置に新規開発の高集積LSIや新規光学ヘッドを導入、またディスク回転数の高速化など回路系や光学系を一新し、さらにハードだけではなく、書き込みの効率を向上させ高速データ転送を可能とした新ライトキャッシュ「ウルトラ・キャッシュ」を搭載した結果、これにより、次のような世界最高速のデータ転送速度を実現しました。
    ディスク回転数高速4,300rpm(全タイプ共通)
    データ転送速度高速4.7MB/s(「MCB3064SS」)
    高速2.5MB/s(「MCB3023SS」)
    高速4.7MB/s(「MCB3064AP」)

  2. 低消費電力を実現
    徹底した低消費電力化の実現により、ファンによる冷却が必須ではなくなり、システムの静粛性や良好な塵埃特性を達成しています。消費電力は、以下のとおりです。
    ランダムシーク、リードライト時 5.3W〔当社比24%ダウン〕(全タイプ共通)

  3. ATAPIインタフェースに対応(「MCB3064AP」)
    「MCB3064AP」は ATAPIインタフェースに対応しているので、従来必要であったSCSIアダプタを使用することなく、パソコンへの内蔵接続が可能になり光ディスク装置標準搭載パソコンのローコスト設計を実現いたします。
    また、各BIOSメーカが開発中、または開発予定の大容量リムーバブルメディアから起動が可能なBIOSと本装置の組み合わせによって、光磁気ディスクからの起動ができるシステム構築も可能となります。(AMI,Award Software,Phoenix Technologies Ltd.等で開発中、または開発予定のBIOSとのシステムによる)これにより光磁気ディスク装置を用いた新たなシステムアプリケーションの可能性が広がります。
    これにより、将来 ATAPIインタフェースに対応した光磁気ディスク装置からのシステムの起動が可能になれば、以下のような新しい運用方法が可能となります。

  4. オーバライトメディアに対応
    光変調オーバライト型光磁気ディスクカートリッジをサポート*2し、書き込みの高速化を実現しております。

  5. 各種メディアとのW/R互換性を保証
    過去の資産(情報)など各種データリソースを有効に活用できます。

〔用語説明〕

*1 ATAPI
AT Attachment Packet Interfaceの略で、AT互換パソコンに標準的に搭載されているIDE規格のインタフェース(E-IDE)
*2 光変調オーバライト型光磁気ディスクカートリッジ
光変調オーバライト専用の光磁気ディスクカートリッジ。記録磁性層の構造を工夫し1回転書き込みが可能。通常の光磁気ディスク媒体は、データを記録する前にデータを消去する必要があり、その後にデータを記録する2回転書込み方式になっています。これに対し消去せずに1回転でデータを上書きする機能をオーバライト機能と呼びます。

以 上


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