[ PRESS RELEASE ] |
![]() 1998-0036 平成10年2月17日 富士通株式会社 |
当社および富士通システムテクノロジ(所在地:カリフォルニア州キャンベル、ゼネラルマネージャ:鈴木有國、*)はこのほど、クラスタシステムにおいて、複数のプロセッサを高速に接続する、インターコネクト技術の開発に成功しました。
また、富士通グループは、当インターコネクト技術において、米国インテル社が提案し、業界標準化が進められている次世代のサーバ間通信技術 VIアーキテクチャ(Virtual Interface Architecture)を、サポートいたします。
本技術とVIアーキテクチャのサポートにより、クラスタ間の通信速度が現行の約200倍と、飛躍的に向上します。
近年 PC/UNIXサーバは、大規模な高多重トランザクションシステム、大量データの高速検索を必要とする意思決定支援システムや、高度なデータベース処理を必要とするデータウェアハウスといった分野への適用が増えつつあります。 これらの処理能力を満たすために、CPU単体の性能向上と、複数のCPUを並列に接続し処理の分散と並列化を図ること(クラスタシステム)が行われてきました。
当社は、以前からクラスタシステムにおいて、複数のプロセッサを効率よく接続するインターコネクト技術の重要性を認識し、米国富士通システムテクノロジを中心として技術開発を進めており、1.6ギガバイト/秒(通常のLANで使われる100メガビットイーサネットの約130倍)の転送能力を持つインターコネクト技術の開発に成功しました。
また、米国インテル社が提案し、業界標準化が進められている次世代の
サーバ間通信技術 VIアーキテクチャのサポートに合わせて、インターコネクト技術の転送能力をさらに2.5ギガバイト/秒(通常のLANで使われる100メガビットイーサネットの約200倍)まで引き上げる技術開発を行っており、1998年上半期を目標にプロトタイプを、1998年から1999年にかけて製品への適用を行う予定です。
これにより、お客様においては、低価格なシステムをインターコネクト技術で接続することにより、システムの拡張が容易に行え、大規模なシステムを低コストで構築することが可能になります。 また、ハードウェアメーカにおいては、CPUの数に応じたマザーボードの開発が不要になり、開発コストを抑えることが可能になります。
当インターコネクト技術は、当社のみならずさまざまなハードウェアメーカより、当技術を採用した製品として、提供される予定です。
【インターコネクト技術について】
当社のインターコネクト技術は、ハードウェアでデータの到達を高いレベルで保証する高信頼化技術を採用しており、ソフトウェアでデータの転送エラーに対する、再送信などの考慮をする必要がありません。 さらに、サーバ上で動作するデータベースシステムなどのメモリ領域間で直接データを転送する技術と合わせて、実際に毎回の通信に必要なソフトウェア処理は非常に少ないものとなっています。【VIアーキテクチャについて】
インターコネクト技術のようなハードウェアの特長を十分に活用するためには、標準的なネットワークプロトコルであるTCP/IPなどと比較して、インターコネクトの機能・性能・信頼性を前提として通信にかかわるソフトウェア処理をごく軽くできる通信技術が必要となります。 VIアーキテクチャは、このような目的で米国インテル社が提案し、業界標準化が進められている次世代のサーバ間通信アーキテクチャです。当社は、今後も、ハードウェアとソフトウェアの両面から高性能クラスタ型サーバの技術の確立に努め、より広い分野で、サーバシステムのスケーラビリティを必要とされるお客様のニーズに応えてまいります。
* | 富士通システムテクノロジ(Fujitsu System Technologies)
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【商標について】
以上