[ PRESS RELEASE ] |
1998-0175 平成10年8月25日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、ハイビジョンなど1000本以上の走査線が必要な高品位テレビ(以下:HDTV)用高精細カラ-プラズマディスプレイ(以下、カラーPDP)の実現に向け、新しいパネル構造と駆動方式を取り入れた方式「ALiS(アリス:Alternate Lighting of Surfaces Method)」を、開発いたしました。
このALiS方式を採用したHDTV用・対角106?(42型)・高精細表示(315万セル) カラ-PDPを、8月27日〜28日に明治記念館(東京)にて開催予定の富士通電子デバイス・ソリューション展'98に出展いたします。
ALiS方式とは、当社PDP「ImageSite」の基本技術である3電極面放電方式を発展させ、1対の表示電極で走査線2本分の表示制御を可能にした独自の新技術であり、高品位テレビ(HDTV)などの大画面・高精細な映像表示に適した大画面カラーPDP用の駆動技術です。
ALiS方式の特長は、
テレビ市場は、全世界で年間1億1千万台といわれており、最近では走査線数1,000本以上のHDTVとして、高品位化/ディジタル化が進みつつあります。
米国では今秋から地上波でのディジタルテレビ放送として、日本でも2000年から衛星波でのディジタルテレビ放送として、HDTV放送が始まる予定です。
カラーPDPは、これらディジタルテレビのキーデバイスとして期待されています。今回開発したALiS方式は、こうした高品位映像表示に対応したものであり、今後市場拡大が見込まれるディジタルテレビの実現に向けたPDP技術開発の成果といえます。
当社では、約30年にもおよぶPDP技術の蓄積を活かし、93年に対角53?(21型)のフルカラ-PDPを世界で初めて商品化いたしました。続いて95年には対角106cm42型カラーPDPを開発し、「ImageSite」と名付け、96年10月より株式会社九州富士通エレクトロニクス宮崎事業所(宮崎県東諸県郡国富町)にて量産を開始しております。
その後、97年には業界最高の400:1の高コントラスト品を商品化し、その生産規模はすでに月産約5千台に達しており、98年度末には生産能力で月産1万台になる予定です。
今後も、ALiS方式の高品位表示とコストパフォーマンス性を活かしたPDPなど、最先端の技術・商品開発を進め、PDP市場の拡大に努めてまいります。
[ALiS方式PDPの仕様]
・画面サイズ : (横)922.2mm×(縦)522mm[対角106cm(42型)] ・画面比 : (横)16:(縦)9 ・画素数 : (横)1,024×(縦)1,024画素(3,145,728ドット) ・画素ピッチ : (横)0.9mm×(縦)0.51mm ・表示輝度 : 500cd/m2(白色ピーク) ・コントラスト : 250:1(暗室) ・表示色数 : 1,677万色 ・消費電力 : 250W(typ)
以上