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平成10年8月20日
富士通株式会社
株式会社日立製作所

次世代プラズマ・ディスプレイ・パネルに関する共同開発について

富士通株式会社と株式会社日立製作所は、このたび高精細情報ディスプレイやデジタルテレビの本格的普及に向け、次世代プラズマ・ディスプレイ・パネル(以下:PDP)の技術とその量産化技術に関する共同開発契約を締結しました。
両社は、今回の契約により、PDPのセル設計、駆動制御、プロセスおよび材料開発、生産設備ならびに量産化技術等に関する共同開発を促進します。そのために、(1)「商品開発プロジェクト」 (2)発光効率の向上を目指す「性能向上プロジェクト」 (3)低コストパネルの量産プロセス技術の確立を目指す「新プロセス開発プロジェクト」の3プロジェクトを発足させ、高性能で市場競争力のある次世代PDPの早期開発を目指します。

PDPは、大画面・薄型の平面ディスプレイとして期待されており、現状ではその特長を活かした業務用情報ディスプレイを中心に需要が急速に拡大しています。また、米国では地上波デジタル放送が今年秋より、日本においてもBSデジタル放送が2000年より放送開始予定です。PDPは、このデジタル放送時代における次世代テレビのキーデバイスとして本命視されており、21世紀初頭には年間300万台の市場規模に達するものとされ、高輝度化,高精細化などの表示性能やコストパフォーマンスの向上が早急に求められています。
このような背景から、両社がこれまで培って来た基本技術や生産技術等のリソースを結集し、商品開発,性能向上,新プロセス開発等の協力による相乗効果により、開発のスピードアップを図ることで合意しました。

[両社のこれまでの取り組み]

富士通株式会社は、独自の「AC型3電極面放電方式」、「ADSサブフィールド駆動方式」、「ストライプリブ・パネル構造」などの基本技術を発明し特許を取得すると共に、カラーPDPの実用化への道を切り開いて来ました。これらの基本技術をもとに、1995年には世界初の42型カラーPDP「ImageSite」を開発し、1996年10月より宮崎県の(株)九州富士通エレクトロニクス宮崎事業所で量産を開始しています。現在では、月産約5000台の生産規模に達しており、カラーPDPの普及ならびに市場開拓においても先進的役割を果たしています。

株式会社日立製作所は、ディスプレイの総合メーカーとして、CRTや液晶パネルなどのディスプレイデバイスからPCモニターやカラーテレビなどの応用製品まで、幅広い製品を取り扱っています。PDPについては1970年より研究開発を行っており、「疑似輪郭防止方式」などの基本特許を有しています。1996年には新ディスプレイ事業推進センタを発足し、業界初の25型XGA対応PDP「HI-PLASMA」 を開発、1997年には41型XGA対応PDPを開発するなど、カラーPDPの高精細化を中心とした開発ならびに事業化を推進しています。


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