[ PRESS RELEASE ] |
平成9年11月10日 富士通株式会社 サン・マイクロシステムズ社 |
富士通株式会社(以下、富士通,社長:関澤 義)とサン・マイクロシステムズ社(以下サン,社長兼CEO:スコット・マクネリ)はこのほど、富士通がサンからpicoJava Iマイクロプロセッサコアのライセンスを取得する合意に調印いたしました。
今回の合意により、富士通は今後市場が拡大していくWEB PHONEのようなインターネット関連の民生商品や携帯情報機器、さらにネットワーク・コンピュータなどの市場に向けて、独自の低消費電力技術を採用したpicoJava Iコアを開発します。
また、そのコアを採用した様々なシステムLSIを、米国の現地法人富士通マイクロエレクトロニクスと共同で開発し、提供してまいります。
また、世界中でこれらのプロセッサと製品を製造・販売し供給してまいります。
今回の合意について、「picoJava Iライセンシに富士通が加わることは、Javaの勢いがとどまることがないこと、およびその優位性が世界的な会社に理解され、Java命令の高速動作が切望されていることを証明している。Javaプロセッサのコンセプトに賛同する多くの会社により、我々の製品の幅が広がり、顧客の要求する製品が多数でてくる事を期待したい。」と、サンの半導体ビジネス部門であるサン・マイクロエレクトロニクス副社長兼量産化グループマネージャーのラジャ・パレクは語っています。
また、「インターネット機器市場は通信機器および民生機器に新しい分野を切り開いている。Javaプロセッサは現在主流となっている機器の小型化傾向だけでなく、新しい製品の開発を促すであろう。」と富士通マイクロ・エレクトロニクスの副社長、バミ・ バスタニがコメントしています。
さらに、「Javaの利点は、プラットフォームフリーでエンドプロダクトに搭載できる点にあるが、さらに高性能・低消費電力を実現するためにはpicoJava Iプロセッサが効果的と考えている。我々は、当社の先端CMOS技術により差別化されたpicoJava Iプロセッサコアを開発し、これを用途別の各種システムLSIに展開していくつもりである。」と富士通の取締役である星川龍輔がコメントしています。
富士通では今年7月に、Javaをネットワークコンピューティングの中核技術と位置づけ、各プラットフォームにJavaを展開し、Javaの開発環境からアプリケーション・サービスまで提供する発表を行い、全社的にJava技術の推進を図っております。
電子デバイス部門では、SPARCliteプラットフォームにJavaOSを移植しており、今回のpicoJava Iのライセンス取得もその推進の一環です。
Javaプロセッサはハードウェアで、Javaの命令セットを直接実行できるRISCベースの高性能プロセッサです。 結果としてJavaプロセッサは他のJava技術を使用するプロセッサよりもより低消費電力で安全に、かつ高速にJavaアプリケーションを実行できます。
サンのJavaプロセッサファミリは現在、CPUのコアとなるpicoJavaと、picoJavaをコアとしたマイクロプロセッサのmicroJavaで構成されています。
picoJavaはCPUのコアとなる部分で、microJavaはpicoJavaをコアとしたマイクロプロセッサです。
これらのプロセッサがネットワークコンピュータ、セット・トップボックス、個人情報端末のような商品にJavaのアプリケーションを広げるための原動力になることを期待しています。さらに、Javaプロセッサはコンピュータ・ネットワークの広がりとJavaアプリケーションの可搬性との融合により新しいカテゴリ製品の基礎を形成しています。
Javaプログラムをそのまま動作させることのできるpicoJavaプロセッサコアを提供す ることで、従来JVM(Java Virtual Machine)というプラットフォームに依存しない環境 で開発されてきたJavaアプリケーションを高速に実行することができるようになります。
以 上
* Sun,Sun Microsystems,Java,picoJavaおよびmicroJavaは、米国またはその他の国における米国Sun Microsystems, Inc.の商標、または登録商標です。