![]() 平成8年9月4日 富士通株式会社 |
UG/MOLDWAREはUGの3次元製品設計データをそのまま活用し、ソリッドモデルの特徴を活かしながら、モールド金型(*2)の設計から製造までを支援するアプリケーションです。
今回リリースする新バージョンUG/MOLDWARE V3は、旧バージョンV2に比べ、金型設計支援機能で、パーティングライン(*3)の自動検索機能およびキャビティ・コアブロック(*4)へ分割するためのパーティング面自動作成機能をより強化し、複雑な製品形状に対しての高品質な型割りが可能になりました。
金型製造支援機能で、工具にかかる切削負荷を一定に保つような、高速切削に適した加工データを、簡単な操作で短時間に作成することが可能になりました。
本製品は、当社のUGエンドユーザ部門(設計製造技術部門)のノウハウをもとに開発した商品であり、光造形機との連携により、マンマシーンインタフェースを重視したPC関連のプロトタイプ製品製造で実績をあげております。
当社は、今後も試作評価を終えたソリッドデータを基に、LAN結合した高速切削機により量産用金型を製造する、新しい設計・製造環境を3次元統合モールドエンジニアリングシステムとして提案していきます。
UG/MOLDWAREは、平成7年6月26日に発表した、UG/AMADEUS(ユージー・アマデウス)の正式商品名です。
- 従来のUG/MOLDWARE V2とは異なり、製品形状をシステムが考慮しながら、ソリッドエッジを利用してパーティングラインを自動検索します。
- UG/MOLDWARE V3では、バリの発生や加工精度の劣化を抑えるパーティング面を自動作成し、キャビティ・コアブロックへの分割をより実業務に合わせています。
- UGのパラメタトリック設計(*5)を活用し、イジェクトピン・ゲートランナの配置といったモールドベースの設計が短時間で可能です。
- 金型製造工程にあわせたメニュー体系と加工条件設定機能により、加工データの作成が容易に可能です。
- 工具負荷一定や工具進入時の衝撃低減などにより、加工対象形状を考慮した、高速切削加工に適した加工パスを容易に作成可能です。
- 高速切削加工に適した加工パスを作成できる形状が従来よりも広範囲になりました。
*1) ユニグラフィックス (UNIGRAPHICS) は、米国EDS社のプログラムです。
*2) モールド金型 : プラスチック製品を成形するための金型
*3) パーティングライン : 金型を固定側と可動側に分割する線
*4) キャビティ・コアブロック : 金型の固定側・可動側それぞれのブロック
*5) パラメトリック設計 : 形状を定義する拘束条件と寸法情報で製品形状を定義する設計
以上 |