平成8年5月9日
富士通株式会社

インターネットエキスポでみる日本人探検家
関野吉晴氏の壮大な旅

〜 グレート・ジャーニー オン・ザ・ウェブ〜


The Great Journey



当社はこのほど、インターネット1996ワールドエキスポジションの富士通パビリオンで展開する特別企画として、『グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブ』を、5月10日より提供開始いたします。

この企画は、自らの腕力・脚力だけを頼りに、400万年・ 5万キロに及ぶ原始人類の世界拡散の経路をさかのぼろうとする日本人探検家、関野吉晴氏の探検の模様を、インターネット上に発信、世界中の人々にリアルタイムにお伝えしようとするものです。人類、動物、自然....あらゆる意味で、地球の現在・過去・未来のすがたに思考を巡らせながら、刻々と移り変わる関野氏の探検の日々。1994年に南米最南端パタゴニアを出発、1995年末までに南米大陸を踏破した関野氏は、今年は北米大陸を中米のパナマからアラスカまで縦断する予定です。

その壮大な旅の最新の情報を、3次元CG、パノラマ映像、クイズ形式のゲームなどインタラクティブなマルチメディアならではの多様な切り口で表現することで、テレビや印刷媒体などでは決して実現できない、斬新なスタイルのドキュメンタリーを提供します。


『グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブ』は、インターネット1996ワールドエキスポジション富士通パビリオンよりアクセスしていただけます。
URL アドレスは、http://japan.park.org/Japan/Fujitsu/(富士通パビリオン)です 。

<グレート・ジャーニーとは>

「人類は、400 万年前、東アフリカに誕生し、アジア、極北の地を経て、ついに 1万年前には、南米大陸最南端パタゴニアへ到った。
この 5万キロの大遠征をアメリカの考古学者B.M.フェイガンは"GREAT JOURNEY "と呼んでいる。私はこの大遠征の道筋を、自らの脚力と腕力だけを頼りに、逆ルートで踏査中である。その旅すがら、多くの友人を作りながら『人間とは何か』『人類にとって進歩とは何だったのか』を考えたい。この旅の最終目的地に到着するのは、2001年1月の予定である」(関野吉晴氏自身の文章による)

<グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブの主な内容>


1.関野吉晴氏の最新情報と、関野氏自身の文章と写真による北米大陸の旅の報告
2.南カリフォルニア大学人類学研究室ナンシー・C・ルットケハウス博士による企画監修
3. Human Map - Java による「グレート・ジャーニー」イメージ・アニメーション
4. VRML,QuickTime VRによる北米各地のパノラマ
5. Java によるオンライン・クイズ・ゲーム

<各メニューの内容>

1.関野吉晴氏の最新情報と、関野氏自身の文章と写真による北米大陸の旅の報告:
旅を続ける関野氏の様子を同行する松尾伸彦氏の写真と文章で速報的に提供します。また、特に重要と思われる箇所については、関野氏自身の写真と文章で、詳細に報告します。これまでにすでに踏破した南米大陸のレポートも、ライブラリーとしてダイジェスト的に掲載します。
2.南カリフォルニア大学人類学研究室ナンシー・C・ルットケハウス博士による企画監修:
人類学的な観点から今回の企画をサポートするのは南カリフォルニア大学(U.S.C.)人類学研究室のナンシー・C・ルットケハウス(Nancy C.Lutkehaus)博士です。ルットケハウス博士は、世界的にみてもユニークな存在である「映像人類学センター」のディレクターでもあり、『グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブ』の監修者として、最もふさわしい人材であると言えるでしょう。
3. Human Map - Java による「グレート・ジャーニー」イメージ・アニメーション:
人類400 万年の歴史をさかのぼるという壮大なテーマを持つ「グレート・ジャーニー」ですが、その人類の歩みを音と映像で概観しようとするのが、「Human Map 」です。これは、インターネット最新技術の一つである、Java言語を用いて制作されます。「Human Map 」は、本年6 月よりサービス開始の予定です。
4.VRML,QuickTime VR による北米各地のパノラマ:
関野氏が訪ねる北米大陸のさまざまな土地の中で、特に重要と思われる地域では、関野氏自身の写真と文章で詳細に報告するほか、VRMLによる3次元CGや、QuickTimeVRによるパノラマ映像で、現地の様子をインタラクティブにお伝えします。第1回の掲載は、コロンビア〜パナマ国境のダリエン地峡を取り上げるもので、 6月上旬の予定です。
5. Java によるオンライン・クイズ・ゲーム:
さらに「グレート・ジャーニー」をより楽しむための企画として、クイズ形式のゲームを用意しています。これは、ナンシー・C・ルットケハウス博士によって出題される早押し形式のクイズです。このゲームは、 7月よりサービス開始の予定ですが、 9月には、インターネット上で複数の参加者が同時に楽しめる、オンライン・クイズ・ゲームに発展する予定です。このゲームもJava言語を用いて制作されます。

<グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブ 今年のみどころ>

4月
武装ゲリラ多発地帯コロンビア〜パナマ国境のダリエン地峡
6月
アメリカ・アリゾナ州のインディオを訪問 ナバホ・アパッチ・ホピー・スー族
8月
アラスカの雄大な自然・ユーコン川下りとエスキモーの村を訪ねる
10月
中米に再び戻り、マヤとその民族を訪ねる
・上記のスケジュールは、天候等の事情で大きく変更になる可能性があります。


<ご参考 関野吉晴氏 プロフィール>

関野吉晴(せきのよしはる):探検家、医師
l949年
東京生まれ
l975年
一橋大学法学部卒業
在学中のl97l年、同大学アマゾン全域踏査隊長として、アマゾン川全域を下り、その時の経験から、奥地に暮らす民族にとっての医療の必要性を痛感し、探検のために医学を身につける決意をしました。

l982年
横浜市立大学医学部卒業
主に、南米大陸を中心に中央アンデス、アマゾン源流、パタゴニア、ギアナ高地などを探検し、中でも、アマゾン源流で消息を絶ったフランス探検隊の遺品回収、NASAの衛星写真で発見されたインカ遺跡の調査行、テレビ朝日『ニュース・ステーション』でも紹介されたギアナ高地の探検などは海外でも高い評価を受けています。

主な写真集に
『ギアナ高地』講談社
『ケロ、遥かなるインカの村』朝日新聞社
『アマゾン源流・インカの谷、未知の流れ』日本テレビ
『南米大陸』朝日新聞社
『オリノコ』講談社
『新ビーグル号探検記』小学館・共著
主な著書に
『ぐうたら原始行』山と渓谷社
『幻のインカ』立風讐房
『ロビンソンクルーソーの生活術』山と渓谷社
『わがアマゾン、とうちゃん一家と十三年』朝日新聞社
『キャッサバ文化と粉粥餅文化』柴田書店
『ネプリーナ山探検紀行』日本放送出版協会
『ケロ、遥かなるインカの村』朝日新聞社
などがあります。


<ご参考 インターネット1996ワールドエキスポジション>

当社は、世界47ヶ国(1996年 4月現在)の参加を得て開催中の「インターネット1996ワールドエキスポジション」にオフィシャル・オーガナイザーとして参加しております。このエキスポは、インターネット上の巨大なサイバースペースを会場として、ヴァーチャル・パビリオンを建設、さまざまなイベントを企画・運営していく、世界で初めての壮大な試みです。当社では、『グレート・ジャーニー・オン・ザ・ウェブ』以外にも、インターネット最新の技術に意欲的に取り組んだ、さまざまなイベントをご提供していきます。


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