平成8年7月8日
富士通株式会社

8ビットマイクロコントローラ「MB89940 シリーズ」新発売

- ステッピングモータコントローラ内蔵で自動車のアナログメータに最適 -

当社はこのほど、当社オリジナルのF2MC-8L*CPUコアを採用し、自動車のスピードメータなどを駆動するのに最適なステッピングモータコントローラ内蔵の8ビットマイコン「MB89940 シリーズ」を開発し、7月8日より販売を開始いたします。
本シリーズは、評価・開発用ピギーバック品「MB89PV940」、ワンタイムROM16Kバイト内蔵品「MB89P945」、マスクROM8K バイトRAM256バイト内蔵品「MB89943」の3品種からなります。
* F2MC : Fujitsu Flexible Micro-Controller

自動車のスピードメータなどには、デジタル表示とアナログ表示の2種類が使用されております。特に、普及価格帯の自動車、欧州車などではアナログ表示が主流で、より一層表示精度を向上させた製品の要求が高まっております。

「MB89940 シリーズ」は、スピードメータなどの駆動用にステッピングモータコントローラ1個を内蔵することにより、アナログ表示ながら、デジタル制御が可能になるため、表示精度が向上されます。
また、距離の検出(オドメータ, トリップ)、燃料残量の検出(フューエルゲージ)、電源電圧監視による自己リセット回路などの機能を搭載し、自動車ダッシュボードアププリケーションに適した構成となっています。
本製品とステッピングモータの組み合わせにより、アナログメータの全域にわたる表示特性の改善が図れ、さらに、ステッピングモータを直接駆動させる回路を組み込むことにより、システムの部品点数の削減が可能となります。

また、開発サポートシステムは従来のF2MC-8Lファミリと共通で、MB2140シリーズ(ICE)またはMSE-1031(パーソナルエミュレータ)を使うことができます。

<サンプル出荷><サンプル価格>
「MB89PV940」即日3万円
「MB89P945」96年9月1,120円
「MB89943」97年4月560円

【販売目標】5万個/月
【特長】 MB89940シリーズはローエンドのダッシュボードでの利用をターゲットとしたF2MC-8Lマイクロコントローラです。小型のPM型ステッピングモータの制御用に8ビット精度のPWM パルス発生器を 2個搭載し、これらの出力が4チャネルの高駆動能力出力バッファに接続されています。このほか、4コモン17セグメントLCDドライバ、3チャネル外部割り込み、A/Dコンバータ、外部電圧監視割り込み、低電圧検出リセットなどを搭載し、ダッシュボードアプリケーションに適した構成となっています。

  1. ステッピングモータコントローラ内蔵
    8ビットPWMパルス発生器を2個内蔵し、4チャネル大電流出力により小型モータを直接駆動可能。PWMパルス幅はコンペアレジスタの値により設定されます。出力レベルはソフトウエアにより、Hレベル、Lレベル、PWM出力、ハイインピーダンスから選択可能で、出力切り替えの4チャネル同期機構も内蔵しています。

  2. 低電圧検出リセット
    VCCのレベルを監視し、電圧低下時に内部リセットを行い、暴走を防止します。検出電圧はソフトウエアで3.3V,3.6V,4.0Vから選択可能。

  3. 外部電圧監視割り込み
    外部電圧を監視し、内部の基準電圧より低下時に割り込みを行います。これにより電圧低下時の待避動作を可能にします。

  4. 8ビットPWMタイマー内蔵
    8ビット精度の独立したPWM発生器を2個内蔵。

  5. LCD コントローラ/ドライバ搭載
    最大で 4コモン、17セグメント出力。表示用 RAMを内蔵し、デューティや出力本数など各種動作モードを選択可能。

  6. 低消費電力動作
    MCU全体が動作を停止するストップモード、CPUのみが動作を停止するスリープモードをサポート。外部割り込みなどにより通常動作への復帰が可能です。さらにソフトウエアで設定可能なクロック分周器を内蔵し消費電力を低減することができます。

以上

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