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1996-0229
平成8年12月5日
富士通株式会社

GSM(デジタル携帯電話の欧州統一規格)用SAWフィルタセットの販売開始

当社はこのほど、株式会社富士通研究所(社長:佐藤 繁, 所在地:神奈川県川崎市と共同で、GSM用の平衡/不平衡型RF段間SAWフィルタ「F5CLシリーズ」と、246MHz/400MHzのIF SAWフィルタ「F4CD/F4CCシリーズ」計3品種を開発し、12月5日から受注を開始いたします。

近年、携帯電話は機器の小型化/軽量化/低価格化と共に急速に普及しつつありますが、これに伴い機器の内部に使われるICも小型化が進んでいます。
欧州地域をはじめとして広く適用されているGSMには、雑音指数を下げ、受信感度を上げるために2本の信号端子を持つ平衡型のICが広く採用されております。しかし、従来のRF段間SAWフィルタは信号端子が1本のみの不平衡型であるため、平衡型ICに接続するためには、平衡/不平衡変換回路が必要であり、特性の劣化、および省スペース化において限界がありました。
また、中間周波(IF)帯のSAWフィルタについても小型化が課題となっております。

当社は、こうした動きに対応し、GSM用平衡/不平衡型RF段間SAWフィルタと246MHz/400MHz 小型SAW IFフィルタを開発いたしました。
今回開発した平衡/不平衡型のRF段間用フィルタは、従来製品のF5CHシリーズと同サイズの3.8mmとなっており、小型で低損失、高減衰を実現しました。また、平衡/不平衡変換回路が不要となるため、実装における省スペース化を図ることができます。
さらに、今回新たにラインナップに加えたIFフィルタについても、独自設計と水晶基板の採用により、低損失で高いチャンネル選択度を有し、温度特性に優れております。
パッケージサイズは、246MHz品で7×5 mm,400MHz品で5×5 mm(業界最小)で、お客さまの用途に応じて246MHz品と400MHz品の、それぞれ平衡型と不平衡型をご提供いたします。

当社は携帯電話用SAWフィルタではワールドワイドで約50%のシェアを誇っており、従来よりご好評をいただいております。
今回のSAWフィルタの商品化により、GSM用携帯端末のRF段からIF段まですべてのフィルタをご提供することが可能です。

【対応方式】GSM
【サンプル価格】 RF段間SAWフィルタ「F5CLシリーズ」 : 300円
IF SAWフィルタ 「F4CD/F4CC シリーズ」 : 500円
【提供時期】量産: 平成9年1月
【販売目標】200万個/月

【本製品の主な特長】


以 上

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