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PRESS RELEASE

2019年4月24日
富士通株式会社

「第9期富士通グループ環境行動計画」を策定

気候変動や資源循環、SDGs(社会・環境目標)の課題解決に貢献

当社グループは、持続可能な社会への貢献を目指し、2019年度から2020年度の環境目標を「第9期富士通グループ環境行動計画」として策定しました。

本行動計画では、SBT(注1)やRE100(注2)などの国際イニシアチブに基づいた中長期環境目標の設定、CDPサプライチェーンプログラム(注3)の活用などによるサプライチェーンの環境負荷の把握と削減、およびプラスチックを中心とした廃棄物の削減に重点を置いています。

当社グループは、先進的なICTを活用しながら本行動計画を推進することで、当社グループやお客様の環境負荷を低減するとともに、社会・環境課題の解決に貢献していきます。

背景

パリ協定やSDGsで定められた世界共通目標の達成に向け、企業は率先して社会・環境課題の解決に取り組むことが期待されています。このような国際的な動きに伴い、温室効果ガス(以下、GHG)の削減や再生可能エネルギーの利用を促進するSBT、RE100などの国際イニシアチブの影響力や、企業への気候変動に関連する情報の開示要請がますます強まっています。また、アジア各国による廃プラスチックの輸入規制の拡大や海洋プラスチック問題などの顕在化により、プラスチック廃棄物の抑制が世界的な課題になっています。

当社グループは、2017年8月に中長期GHG削減目標(注4)のSBT 認定を受けるとともに、2018年7月にはRE100へ加盟し、自社グループの使用電力を2050年までに再生可能エネルギー100%とする目標を公表しています。「第9期富士通グループ環境行動計画」では、これらの中長期目標を確実に達成するための段階的な目標を定めました。

なお、当社グループは、これまでも気候変動への対応と情報開示に積極的に取り組んできましたが、その姿勢を改めて明確に示すため、「第9期富士通グループ環境行動計画」の開始に合わせて、TCFD(注5)提言への賛同を表明しました。

「第9期富士通グループ環境行動計画」の概要

気候変動や資源循環をはじめとする様々な社会・環境課題の解決に向け、提供する製品やサービスのライフサイクルを踏まえた注力分野を特定し、気候変動、資源循環、サプライチェーン、SDGsの4つの観点で以下の11項目の目標を設定、推進していきます。

気候変動では、中長期GHG削減目標の達成に向け、先進的なICTを活用した省エネと再生可能エネルギーの導入を戦略的に推進します。資源循環については、特に梱包材として使用されているプラスチックに着目した廃棄物削減を目指します。また、サプライチェーンを通じた環境負荷の把握と削減を推進するため、CDPサプライチェーンプログラムを活用した調達先の気候変動対策や水に関する情報の収集、および製品の省エネ設計を強化していきます。

  • 気候変動
    目標 (1) 事業拠点のGHG排出量を14%以上削減(2013年度比)する。
        かつ、自助努力により前年度から2.1%以上削減する。
      (2) データセンターのPUE(注6)を2017年度比で2%以上改善する。
      (3) 再生可能エネルギー使用量を2017年度比20%以上拡大する。
  • 資源循環
    目標 (4) 製品の省資源化・資源循環性向上を推進し、新製品の資源効率を25%以上向上する(2014年度比)。
      (5) 廃棄物発生量を2012~2014年度平均の5%以上削減する。
      (6) 事業系ICT製品の資源再利用率90%以上を維持する。
      (7) 水使用量を累計で2017年度比1%削減する。
      (8) 化学物質排出量(PRTR)を2012~2014年度の平均以下に抑制する。
  • サプライチェーン
    目標 (9) 製品使用時消費電力によるCO2排出量を14%以上削減する(2013年度比)。
      (10) サプライチェーン上流におけるCO2排出量削減、および水資源保全の取り組みを推進する。
  • SDGs
    目標 (11) ICTサービスを通じてSDGsの達成に貢献する。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 SBT (Science Based Targets):
2015年に国連グローバルコンパクト、世界資源研究所(WRI:World Resources Institute)などの団体が共同で設立したイニシアチブ。産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるために、科学的根拠に基づいたGHG排出削減目標の設定を企業に働きかけており、自社だけでなくサプライチェーンにおける間接排出を含め、SBTの定める基準に準拠した目標を認定。
注2 RE100(Renewable Energy 100):
国際NGOであるThe Climate Groupが、CDPとのパートナーシップの下で運営するイニシアチブ。使用電力を100%再生可能エネルギー由来にすることを目指す企業で構成。
注3 CDPサプライチェーンプログラム:
CDP(Carbon Disclosure Project)は、運用資産総額87兆米ドルを超える機関投資家を代表して企業に気候変動対策に関する調査を実施し、その結果を公表している国際NPO。CDPサプライチェーンプログラムは、企業や政府などのプログラムメンバーが指定した調達先にCDPが環境負荷に関する調査への回答を依頼し、回答結果をプログラムメンバーにフィードバックするスキーム。
注4 中長期GHG削減目標:
・事業所におけるGHG排出量を2013年度比で、2030年度までに33%削減、2050年度までに80%削減
・事業のバリューチェーン全体からのGHG排出量(「購入した製品・サービス」、「販売した製品の使用」)を2013年度比で、2030年度までに30%削減。
注5 TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures):
気候関連財務情報開示タスクフォース。気候変動に係る金融市場の不安定化リスクを低減するため、G20の要請で金融安定理事会が設立。2017年6月に、気候変動がもたらすリスク、および機会についての情報を企業・団体等が自主的に把握、開示することを推奨する提言を発表。
注6 PUE(Power Usage Effectiveness):
データセンターの電力使用効率を示す指標。データセンター全体の消費電力をサーバなどのICT機器の消費電力で割った値。1.0に近いほど効率的とされる。

関連リンク

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環境企画統括部
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