PRESS RELEASE (事例)
2018年4月20日
富士通株式会社
理化学研究所様に導入したAI研究用計算機システム「RAIDEN」を国内最大規模に大幅に増強
総理論演算性能54ペタフロップスを達成し、革新的なAI研究を支援
当社は、2017年に納入した国立研究開発法人理化学研究所(所在地:埼玉県和光市、理事長:松本紘、以下 理化学研究所)様のAI研究拠点である革新知能統合研究センター(所在地:東京都中央区、センター長:杉山将)様のAI(人工知能)研究用計算機システム「RAIDEN(Riken AIp Deep learning Environment)」(注1)の設備増強を受注し、このたび構築しました。理化学研究所 革新知能統合研究センター様は2018年4月より本システムの稼働を開始しています。
増強した「RAIDEN」は、総理論演算性能(半精度浮動小数点演算時)が当初の4ペタフロップス(以下、PFLOPS)(注2)から、国内最大規模となる54 PFLOPSへと大幅に向上します。当社は、本システムの構築により、国内最先端のAI研究を支援していきます。
背景
当社が納入し2017年4月より稼働している、AI研究用計算機システム「RAIDEN」は、理化学研究所 革新知能統合研究センター様において、次世代のAI技術に関する研究開発に活用されています。
AI研究、特にディープラーニングの最前線では、より複雑な特徴を捉えて精度などを向上するため、ニューラルネットワークと呼ばれる機械学習手法が大規模で行われており、計算量が急激に増大しています。また、ディープラーニング以外のAI研究でも、用いられるデータのサイズや複雑化するアルゴリズムによって計算時間が増大しています。
理化学研究所 革新知能統合研究センター様は、「RAIDEN」を活用したAI研究のさらなる促進と研究開発の効率化、今後の活用ニーズの拡大を見据え、今回増強を実施されました。
増設システムの構成
ディープラーニングに特化したGPUサーバとして、NVIDIA® Tesla® P100アクセラレーター搭載のNVIDIA社「DGX-1」を、最新のNVIDIA® Tesla® V100アクセラレーターに改修しました。また、「DGX-1」を24台から54台に増設することで、54 PFLOPS(半精度浮動小数点演算時)の演算性能を達成します。
さらに、汎用性の高い処理が可能な計算クラスタサーバとして、当社PCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M2」32台に加えて、「FUJITSU Server PRIMERGY CX2550 M4」64台を新たに導入しました。また、大容量データを扱う計算サーバとして「FUJITSU Server PRIMERGY RX4770 M4」1台を追加しています。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 「RAIDEN」:
- 「RAIDEN(らいでん)」は理研によるシステム愛称。
- 注2 ペタフロップス:
- Peta Floating-point Operations Per Second。Petaは1,000兆(10の15乗)を表す単位で、毎秒1,000兆回の浮動小数点演算ができることを表す。
関連リンク
- 「テクニカルコンピューティング」紹介サイト
- 理化学研究所様の国内最大規模のAI研究専用システム「ディープラーニング解析システム」を構築(2017年3月6日プレスリリース)
本件に関するお問い合わせ
テクニカルコンピューティングソリューション事業本部
TC統括営業部
03-6252-2554
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