PRESS RELEASE(サーバ)
2017年11月8日
富士通株式会社
処理性能を最大約50%向上させた、基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」新シリーズを販売開始
最大で8CPU(224コア)の最新プロセッサ、32TBの超高速NVMe対応SSDを搭載可能
当社は、基幹IAサーバ「FUJITSU Server PRIMEQUEST(プライムクエスト)」において、最新のサーバ向けプロセッサ「インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」を搭載した新シリーズ「PRIMEQUEST 3000シリーズ」を11月8日より世界各国で販売開始します。
「PRIMEQUEST 3000シリーズ」は、1CPUあたり最大28コアの最新プロセッサを採用し、最大8CPU(224コア)を搭載可能です。また、メモリは最大12テラバイト(以下、TB)まで拡張できます。これにより、従来シリーズと比較し、処理性能を最大約50%向上(注1)させています。さらに、最新のストレージ接続規格NVMe対応のSSDを最大32TB搭載可能なため、大規模データベースへの高いアクセス性能を実現しています。なお、部品点数を絞り込んだことで、質量を従来比最大約30%削減、筐体サイズを従来の10Uから7Uのラックユニットに小型化し、全体の消費電力はCPUの消費電力が最大24%増加したにもかかわらず従来と同等以下を実現しています。
これにより、従来シリーズからの高い信頼性と可用性を継承しながら、さらなる高性能を実現しています。当社は、本シリーズの提供により、IoTの進展に伴って本格化する企業のデータ利活用ニーズに対し、データベースシステムやインメモリ・コンピューティングでの高速処理を実現することで、お客様のビジネスに貢献していきます。
写真:「PRIMEQUEST 3800E」
背景
グローバル競争の激化や異業種参入、市場ニーズの細分化など、お客様のビジネスを取り巻く環境が変化する中、新しいビジネスを創出し、さらなる成長を続けるためには、デジタル革新が重要な鍵を握っています。高い信頼性が求められる企業の基幹システムや社会システムはもちろん、大量のデータを活用し、ビジネスに付加価値を生み出すIoTなどの新しい分野まで、幅広いビジネス領域に対応できるICTインフラの導入機運は非常に高まっています。
当社では2005年より、業界標準のオープン・アーキテクチャーと、当社がメインフレームで培った高信頼・高可用テクノロジーを融合した基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」を提供してきました。
今回新たに提供する「PRIMEQUEST 3000シリーズ」は、最新プロセッサや最新のストレージ接続規格NVMe対応SSDの採用、大容量メモリの搭載などにより大幅な性能向上を図り、お客様のICT環境およびビジネスの最適化を強力に支援します。
「PRIMEQUEST 3000シリーズ」の構成
「PRIMEQUEST 3000シリーズ」は、以下の3カテゴリー、全6モデルで構成されています。
カテゴリー | モデル名 | CPU/コア数/PCIスロット |
---|---|---|
エントリーモデル | PRIMEQUEST 3400S Lite | 最大2CPU/56コア/18スロット |
PRIMEQUEST 3400S | 最大4CPU/112コア/18スロット | |
企業システムに最適な エンタープライズモデル |
PRIMEQUEST 3400E | 最大4CPU/112コア/56スロット |
PRIMEQUEST 3800E | 最大8CPU/224コア/56スロット | |
社会システムに最適な ロングライフモデル(最長10年保守) |
PRIMEQUEST 3400L | 最大4CPU/112コア/56スロット |
PRIMEQUEST 3800L | 最大8CPU/224コア/56スロット |
(注)「PRIMEQUEST 3400E」「PRIMEQUEST 3800E」はグローバルで販売。Fujitsu Technology Solutionsから11月6日に発表済み。
(注)その他4モデルについては、日本国内販売のみ。
「PRIMEQUEST 3000シリーズ」の特長
- 最新プロセッサを搭載し、お客様業務のスピードアップに貢献
最新のサーバ向けプロセッサ「インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」の中でも、動作周波数2.5ギガヘルツ、3次キャッシュ38.5メガバイトの最高水準の性能を有する「インテル® Xeon® Platinum 8180M プロセッサ」を最大8CPU(224コア)まで搭載できます。8CPUを搭載したエンタープライズモデル「PRIMEQUEST 3800E」は、従来モデル「PRIMEQUEST 2800E3」と比べて、最大約50%の計算性能向上と最大約30%のアプリケーション実行性能向上を実現します。また、メモリ容量は最大12TB(1CPUあたり最大1.5TB)まで拡張が可能なため、CPUの性能に合わせて拡張することでお客様の業務スピードアップに貢献します。
なお、エンタープライズモデル「PRIMEQUEST 3800E」は、コンピュータシステムの標準性能評価法人「Standard Performance Evaluation Corporation」が提供するベンチマーク「SPECfp_rate®_2006」(注2)で1位、「SPECint_rate®_2006」(注3)で2位と、11月8日時点で8CPU搭載サーバとして世界最高クラスの性能を達成しました。
- 超高速NVMe SSDの搭載によるデータ利活用の促進
超高速の最新ストレージ接続規格NVMeに対応したSSDを最大32TBまで搭載可能です。大容量のNVMe SSDをデータベースのキャッシュに利用することで、大規模データベースへのアクセス性能を向上させ、膨大なデータの分析・解析業務など、お客様の新たなデータ利活用ニーズに対応します。
- 小型化した筐体でメインフレームクラスの高信頼・高可用性を実現
筐体サイズを従来の10Uから7Uのラックユニットに小型化したうえで、ハードウェアコンポーネントを徹底的に冗長化する高信頼設計や、予備システムボードの搭載で万が一の故障時でも自律的にシステムを再起動する高可用機能など、メインフレームクラスの高信頼・高可用技術を強化しています。新シリーズでは、予備システムボードのリカバリー性能を強化し、故障発生から復旧にかかる時間の大幅な短縮を図っています。
新モデルの価格および提供時期
モデル名 | 最小構成価格(税別) | 提供時期 |
---|---|---|
PRIMEQUEST 3400S Lite | 450万円から | 12月5日 |
PRIMEQUEST 3400S | 450万円から | |
PRIMEQUEST 3400E | 1,380万円から | |
PRIMEQUEST 3800E | 2,380万円から | |
PRIMEQUEST 3400L | 1,790万円から | |
PRIMEQUEST 3800L | 3,010万円から |
販売目標
2021年3月末までに、グローバルで2,500台。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 従来シリーズと比較し、処理性能を最大50%向上:
- 「PRIMEQUEST 2000シリーズ」の「PRIMEQUEST 2800E3」と、今回発表の「PRIMEQUEST 3000シリーズ」の「PRIMEQUEST 3800E」による最大構成時の比較。
- 注2 「SPECfp_rate®_2006」:
- CPU、メモリ、コンパイラーの性能を評価するベンチマークである「SPEC CPU2006」において、一定時間に処理可能な浮動小数点演算タスク数(スループット)を示す指標であり、「PRIMEQUEST 3800E」で8CPU搭載サーバとして世界最高性能を達成(2017年11月8日現在)。
- 注3 「SPECint_rate®_2006」:
- CPU、メモリ、コンパイラーの性能を評価するベンチマークである「SPEC CPU2006」において、一定時間に処理可能な整数演算タスク数(スループット)を示す指標であり、「PRIMEQUEST 3800E」で8CPU搭載サーバとして2位の世界最高クラス性能を達成。なお、1位は、2017年7月より先行販売している同シリーズの海外提供モデル「PRIMEQUEST 3800B」(2017年11月8日現在)。
関連リンク
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