PRESS RELEASE
2017年3月8日
富士通株式会社
株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ
AIを活用する多言語翻訳機能を実装した、ダイバーシティ・コミュニケーションツール「LiveTalk」を販売開始
19言語をリアルタイムに音声認識・自動翻訳し、多言語でのスムーズなコミュニケーションを支援
富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中達也、以下、富士通)と株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:林恒雄、以下、富士通SSL)は、従来の聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール「FUJITSU Software LiveTalk(フジツウ ソフトウェア ライブトーク)」(以下、LiveTalk)に多言語対応機能を追加し、ダイバーシティ・コミュニケーションツールとして2017年3月8日より新たに提供開始します。
「LiveTalk」は、企業での会議や学校での授業などにおいて、発話者の発言を音声認識し、即座に複数の端末にテキスト表示することで、聴覚障がい者を含む参加者全員のリアルタイムなコミュニケーションを可能にするソフトウェアです。
これまでの「LiveTalk」は日本語のみの対応でしたが、新たに多言語の音声認識と、AIを搭載した翻訳エンジンに対応し、富士通SSLの独自技術によって即座に翻訳内容をテキスト表示する機能を実装しました。これにより、従来の聴覚障がい者とのコミュニケーションだけでなく、様々な言語間でのリアルタイムなコミュニケーションが実現できます。
富士通と富士通SSLは、「LiveTalk」の提供を通じて、国際的なイベントの会場や観光地における外国人向け案内支援、企業における多言語での会議運営など、様々な利用シーンにおけるダイバーシティ・コミュニケーションの実現を支援していきます。
LiveTalk紹介動画
(再生時間: 1分18秒 / 音声あり)
背景
「LiveTalk」は2015年5月の販売開始以来、障がい者に向けた合理的配慮(注1)の実現に向け、聴覚障がい者とのコミュニケーション支援ツールとして、企業や病院、自治体、教育機関など約100社の企業・団体で活用されています。2016年11月には、場所を選ばずより手軽に利用できるようスマートデバイスにも対応するとともに、認識率の高いクラウド音声認識エンジンを採用するなど、実用性を高めるための機能強化を図ってきました。
近年、日本では今後開催が予定されている様々な国際的なイベントや、それに伴って必要となる言語コミュニケーションの障壁を取り除くための取り組みに対する関心が高まっています。また企業においても、企業活動のさらなるグローバル化の進展により、外国籍従業員とのコミュニケーションを支援する製品やサービスへのニーズも増えています。
このような社会的背景を受け、富士通と富士通SSLは、多言語の音声認識と、AIを搭載した翻訳エンジンに対応した「LiveTalk」を、ダイバーシティ・コミュニケーションツールとして新たに提供を開始します。
機能強化の概要
- 19言語の音声認識と自動翻訳を実現
- 日本語のほか、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、オランダ語、デンマーク語、フィンランド語、スウェーデン語、ノルウェー語、カタロニア語の全19言語間の音声認識、および自動翻訳に対応します。
- 日本語・英語・中国語(簡体字)・フランス語・スペイン語・アラビア語・ロシア語・ポルトガル語・ドイツ語・イタリア語の10言語においては、AIを搭載した翻訳エンジンに対応したことで、より高精度の翻訳が可能です。
- 各利用者は、自分の端末に表示させたい一言語を選択するだけで、発話者の言語を指定した言語に翻訳して表示させることが可能です。発話者側の言語設定は必要なく、また、会話グループ内で利用できる言語の数や組み合わせに制限はありません。
- 複数の参加者から同時に発話があった場合でも発話者を識別して翻訳できます。
- 音声認識による入力以外にキーボードでの入力も可能なため、聴覚障がい者も他の言語を話す参加者とのコミュニケーションを容易に実現可能です。
図1. 多言語自動翻訳 利用イメージ
拡大イメージ - 発話と同時に翻訳結果を表示する独自技術で円滑なコミュニケーションを実現
- 発話と同時に翻訳結果を表示する富士通SSLの独自技術(特許出願済み)により、通常の会話と同様の感覚でテンポよくコミュニケーションをとることが可能です。
- 発話が終わってから翻訳結果が表示されるまでにタイムラグのある従来型の翻訳ツールと比較して、翻訳の待ち時間を省略でき、ストレスのないコミュニケーション環境を提供します。
図2. 従来方式の自動翻訳との比較イメージ
拡大イメージ
今後の展開
富士通と富士通SSLは、2017年度以降に「LiveTalk」をグローバルに展開することを検討しています。それに先駆け、2017年3月9日から米国カリフォルニア州サンタクララで開催される「Fujitsu World Tour 2017 with Fujitsu North America Technology Forum 2017」や、2017年3月20日からドイツのハノーバーで開催される世界最大級の情報通信技術の国際見本市「CeBIT 2017」の富士通ブースに「LiveTalk」を出展します。
両社は今後も、ICTの活用によって多様な人々の間に存在するコミュニケーションの課題を解決し、お客様のダイバーシティ・コミュニケーションを支援していきます。
販売価格
※音声認識エンジンなどその他商品(注2)が必要です。製品名 | 販売価格(税別) |
---|---|
ダイバーシティ・コミュニケーションツール 「FUJITSU Software LiveTalk」 |
1クライアント 50,000円 5クライアント 200,000円 |
「FUJITSU Software LiveTalk」保守サービス | 1クライアント 年額費用 10,000円 |
※パソコン、スマートデバイスなどは価格に含みません。
※スマートデバイスでご利用の場合は、保守サービス契約が必須となります。
販売開始日
2017年3月8日
販売目標
400クライアント/1年間
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
添付資料
- 「LiveTalk」販売価格詳細 (266KB / A4・1ページ)
以上
注釈
- 注1 合理的配慮:
- 「障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。」(出展:「障害者の権利に関する条約」「第二条 定義」)
- 注2 その他商品:
- ※日本語音声認識のために、株式会社アドバンスト・メディアの音声認識ソフトウェア「AmiVoice® SP2」または、音声認識クラウドサービス「AmiVoice® Cloud」が必要です。
※多言語翻訳機能を利用する場合は、別途、日本マイクロソフト株式会社の「Microsoft Azure Cognitive Services - Bing Speech API」(多言語音声認識エンジン)、「Microsoft Azure Cognitive Services - Translator Text API」(多言語翻訳エンジン)の契約が必要です。
関連リンク
- ダイバーシティ・コミュニケーションツール「LiveTalk」製品ページ
- 「聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール『LiveTalk』を発表」(2015年4月14日プレスリリース)
- 「富士ゼロックスサービスクリエイティブ様、聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール『LiveTalk』の本格運用を開始」(2015年10月22日プレスリリース)
- 聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール『LiveTalk』がグッドデザイン・ベスト100を受賞」(2015年9月30日)
- 「『LiveTalk』が川崎市の福祉製品基準『かわさき基準』に認証」(2016年3月31日)
本件に関するお問い合わせ
株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ
商品お問合せ窓口
ssl-info@cs.jp.fujitsu.com
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