PRESS RELEASE
2017年3月30日
富士通株式会社
株式会社PFU
AI技術を活用した、発変電所における電力量計読み取り実証実験を中国電力様と実施
高い認識精度を確認し実用化に前進
富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中 達也、以下、富士通)と株式会社PFU(横浜本社:横浜市西区、代表取締役社長:長谷川 清、以下、PFU)は、中国電力株式会社(本社:広島県広島市、代表取締役社長執行役員:清水 希茂、以下、中国電力)様と株式会社エネルギア・コミュニケーションズ(本店:広島県広島市、取締役社長:熊谷 銳)様と共同で、発変電所巡視業務において、電力量計の数値をタブレットのカメラを使って自動で読み取る実証実験を、2016年10月から12月までの3カ月間実施しました。
本実証実験では、PFUが開発中のメーター読み取りシステムを用いて、中国電力様の6カ所の変電所で電力量計の読み取りを実施し、高い認識精度で読み取れることを確認しました。これまでは、作業員が電力量計を目視で読み取り、記録していましたが、本実証実験では、業務を正確かつ効率的に実施できるよう、AI(人工知能)技術のひとつであるディープラーニングを使うことで、高い認識率を達成しました。
今後は、メーターの読み取り画像データの蓄積を進め、ディープラーニングによる認識精度の向上、ならびに対象メーターの拡充により、発変電所だけでなく、ビル、工場などにおける各種メーター読み取り業務も含めた実用化を目指していきます。
背景
中国電力様では、各発変電所の所内電力量を記録するため、作業員が電力量計の数値を読み取っていますが、目視確認と写真撮影を行ったうえで数値の記録をしているため、本業務をより正確かつ効率的に実施したいというニーズがありました。これまで様々な画像認識技術の活用を検討しましたが、天候や電力量計の設置環境などにより数値の認識が正確にできなかったり、アナログ式の電力量計においては数値の回転度合いが様々であるため、認識精度も課題となっていました。
実証概要
本実証実験で利用したディープラーニングによるメーター読み取りシステム(PFUが特許出願中)は、メーターにタブレットをかざすだけで自動撮影を行い、メーターの数値を正確に認識できます。また、学習データを追加することで、認識可能となるメーター機器の種類を拡充できます。
本システムを利用し、所内電力量記録作業の精度向上と、将来的な所内電力量自動読取機能の実現に向けて、富士通とPFUは中国電力様と6カ所の変電所における電力量計(アナログ式、デジタル式)を対象に、2016年10月から3カ月間の実証実験を実施しました。
図1:実証実験の様子
実証結果
本実証の結果、アナログ式およびデジタル式電力量計のいずれも高い認識精度を確保し、電力量計の読み取りにおいて有用であることを確認することができました。
今後の展望について
富士通とPFUは、今回の実証結果をもとに更なる改良を行い、認識精度向上と適用範囲の拡大を進め、電力量計以外の圧力計、温度計、流量計など各種メーターへ対応することにより、メーター読み取りに関する様々な業務へ適用を拡大していきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
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