PRESS RELEASE
2016年10月12日
富士通株式会社
安定した高速処理を実現するオールフラッシュアレイ
「ETERNUS AF series」 を全世界で販売開始
データベース処理や仮想化環境で安定した高性能を提供する新ストレージ
当社はこのたび、データの記憶媒体にSSD(注1)を採用し、安定した高速処理を実現するオールフラッシュアレイの新シリーズ「FUJITSU Storage ETERNUS AF series(フジツウ ストレージ エターナス エーエフ シリーズ、以下、ETERNUS AF series)」の「ETERNUS AF250」および「ETERNUS AF650」の 2機種を全世界で本日から販売開始します。
「ETERNUS AF series」はSSDの搭載に特化した専用設計のストレージ装置で、格納されたデータの重複を削減し、保管や転送を効率化する重複排除・圧縮技術を実装するなど、エンタプライズ ストレージとして市場で求められる多くの機能を実装しています。また、I/O負荷が高い用途においても0.5ミリ秒の極めて低いレイテンシ(注2)を実現しています。当社は、本製品を「ETERNUSシリーズ」のオールフラッシュストレージ装置の新ラインナップとして位置づけ、お客様のビジネス基盤となる情報システムに高速で安定した性能を提供します。
背景
ビッグデータ時代の現代において、各企業が抱えるデジタルデータの増加は著しく、これらを迅速にビジネスへ有効活用することが企業の重要課題となっています。また、クライアントPCやサーバ機器を大量に束ねた仮想化システムは、その利便性・柔軟性から活用の場が広がり、巨大なクラウド基盤をはじめ中小企業にも浸透しつつあります。
このような状況の下、従来の一般的な記録媒体であるディスクと比較し、より高速なデータアクセスが可能なSSDを全面的に採用したストレージシステムへのニーズが高まっています。当社はこのようなニーズに対応するため、安定した高速処理を実現するオールフラッシュアレイ「ETERNUS AF series」を提供いたします。
本製品の特長
- 独自開発の重複排除・圧縮技術で、データ量を25%まで削減
当社独自開発の重複排除・圧縮技術の搭載により、ストレージ内のデータをリアルタイムで削減します。典型的な利用用途においてSSDの容量を約75%削減(注3)し、格納効率を大幅に高めるとともに、書き込み量自体を抑制することでSSDの長寿命化にも貢献します。
また、本技術の適用可否は、お客様の業務ごとに設定が可能なため、高速処理など性能を最優先する業務では無効にしたり、データの重複が多い業務では有効にするなど、業務特性に応じたリソース配分が可能です。
- SSDに特化した専用設計で、性能と寿命を向上
SSDは、従来型のハードディスクドライブと接続上の互換性をもちますが、記憶素子の違いにより処理性能や書き込み耐性、故障率など、特性において異なる部分があるため、SDDの性能を最大限に活かすための工夫が必要となります。
本ストレージ装置は、SSDの搭載に特化した専用設計として、ガベージコレクション(注4)実行時の性能安定化処理や 書き込み処理性能の最適化 、SSDにあわせたブロックサイズ(注5)の最適化とエラー検知などを実装することにより、従来型ストレージとの差を認識することなくSSDの優れた処理性能を最大に活用することができるとともに、SSDの長寿命に貢献します。
- 既存製品との互換性に配慮し、エンタープライズ領域で必要とされる各種機能を実装
「ETERNUS AF series」は、ハードディスクドライブを搭載した従来型ストレージ「FUJITSU Storage ETERNUS DX series」の技術をベースに開発しているため、操作画面やコマンド体系、ストレージ管理ソフトウェア「ETERNUS SF(注6)」による統合管理、導入済ストレージからのデータ移行など、各局面での運用性が共通しています。よって、すでに 「ETERNUS DX series」を導入済のお客様は、新たな操作を習熟する必要はありません。
また、不本意なデータ消去や万が一のディスク破損など、筐体内のトラブルからデータを守る複数方法のバックアップコピー作成機能や、大規模災害などによる筐体全損時でもデータを守る2方式の遠隔コピーを作成する機能、複数業務の相互干渉による性能ブレを抑制するQoS(注7)機能などを実装しており、業務の現場で必要とされる様々なニーズに応え、ストレージ起点でお客様事業の安定的継続に貢献します。
価格および提供開始時期
- 最小構成標準価格(税別):339万2千円から(注8)
- 提供時期:2016年10月31日
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 SSD:
- Solid State Driveの略。半導体記憶素子であるフラッシュメモリを用いたドライブ装置。
- 注2 レイテンシ:
- サーバからのデータ転送要求に対して、ストレージからデータが送られてくるまでの待ち時間。
- 注3 SSDの容量を75%削減:
- 当社の規定する代表的な用途・環境における想定値であり、実際の削減率はお客様環境により異なる。
- 注4 ガベージコレクション:
- 従来型HDDにはない、SSD特有の挙動。不要となった領域の配置最適化を行う内部処理であり、処理中は読み書きの性能劣化を引き起こす要因となる。
- 注5 ブロックサイズ:
- サーバとストレージ間でデータをやりとりする際のデータのサイズ。
- 注6 ETERNUS SF:
- ストレージ装置のセットアップおよび性能/障害を統合管理するソフトウェア「ETERNUS SF Storage Cruiser 16」、バックアップやレプリケーションを管理する「ETERNUS SF Advanced Copy Manager 16」などがある。
- 注7 QoS:
- Quality of Serviceの略。複数の業務が並行して稼働するストレージ装置では、ある業務の異常高負荷が他の業務に悪影響を与えるといった相互干渉が起きる場合があり、これを調停する機能。
- 注8 最小構成標準価格:
- 最小構成時(ETERNUS AF250, 400GB SSD x2, iSCSI x4port)の価格。
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン(総合窓口)
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受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
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