PRESS RELEASE
2016年8月23日
富士通株式会社
ビッグデータを統合・分析し、企業のプロモーション施策を高度化する
「DMPインテグレーションサービス」を販売開始
一人ひとりの購買・行動履歴に基づいた最適なプロモーションを提案し、企業のビジネス拡大を支援
当社はこのたび、企業の既存顧客とのエンゲージメント強化に向けて、自社システムに蓄積したデータを活用したいとのニーズの高まりを受け、社内外の様々なデータを統合・分析し、効果的なプロモーションを実現する「DMP(Data Management Platform)インテグレーションサービス」を8月23日より販売開始します。
「DMPインテグレーションサービス」は、企業が保有する顧客情報などの多種多様な基幹データを統合管理するデータベース層と、それらのデータとサービスプロバイダーがもつインターネットでの検索・閲覧などのアクセスデータを結び付け、一人ひとりの購買・行動履歴に基づいた最適なプロモーションを実現するデータ統合・分析・活用基盤を提供し、各種チャネルとの連携を行うものです。これにより、Webプロモーションやメールキャンペーンなど、お客様の利用シーンに合わせたデータの蓄積から活用までをサポートし、様々な情報を統合・分析することで、個々のお客様を意識したプロモーション施策の立案・実行を可能とします。
当社は、本サービスの販売開始に先駆け、自社のパソコンショッピングサイト「WEB MART」のディスプレイ広告配信において実証実験を行いました。当社の顧客データと広告事業を手がけるSupership株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森岡康一、以下 Supership)様が保有するデータを連携させ、広告を出稿するターゲットをより細かく絞り込むことで、広告閲覧から購買に至る一連の消費者行動において、CPA(Cost Per Action)値(注1)を3分の1に削減することができました。
今後、当社は企業の様々なマーケティングシーンにおいて、本サービスを提供し、企業のマーケティング領域におけるデジタル革新を支援します。
開発の背景
昨今、スマートデバイスやソーシャルメディアの爆発的な普及によって、企業のマーケティングのあり方が大きく変化しています。特に、インターネット上での行動履歴をデータ化し、それを活用することでお客様の体験価値を最大化するテクノロジーに注目が集まっています。
当社は、国内外で膨大なカスタマーベースを保有し、それらお客様の基幹システムについて、長年にわたる構築および運用実績、データ活用に向けたノウハウを蓄積してきました。今回、お客様のさらなるビジネス拡大に向け、特に需要の高いマーケティング領域において、企業が保有する顧客情報などの基幹データとインターネットのアクセスデータを融合し、プロモーション施策への活用を実現する「DMPインテグレーションサービス」を提供します。
お客様のデジタル革新を実現するため、本サービスを最先端技術を実装したデジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(メタアーク)」の中核商品として、データ活用におけるお客様の新たな価値創造と企業競争力強化に貢献してまいります。
DMPインテグレーションサービスについて
「DMPインテグレーションサービス」は、異なるチャネルごとに収集されている顧客情報を統合し、インターネット上の匿名データや第三者が保有する外部データを当社独自の技術によりマッチングさせることで、顧客情報に趣味や嗜好といった属性データを付加することを可能とするサービス基盤と、それらのデータをお客様の利用シーンに合わせてインテグレーションします。
本サービスの提供により、企業サイトでのパーソナライズ表示やECサイトでの高精度なレコメンド、適切なタイミングでのキャンペーンメール発信、さらにはディスプレイ広告の効率化など、従来は人手と時間をかけて実行していた細かなプロモーション活動を自律的に行うことができ、企業の既存顧客とのさらなるエンゲージメント強化に加え、ビジネス拡大に向けた見込み顧客の獲得に貢献します。
また、当社が得意とするシステムインテグレーションを活用したソリューションとして展開し、お客様を支援していきます。
図. 「DMPインテグレーションサービス」のイメージ
実証結果について
当社は、パソコンショッピングサイト「WEB MART」で、会員のお客様の購買意欲向上を目的に、プロモーション施策の一環として、インターネット上のリターゲティング広告(注2)を出稿しています。今回、さらなるプロモーションの効率化を目指し、「DMPインテグレーションサービス」を試行導入し、効果を検証しました。
- 実証期間
2015年10月~2015年12月
- 目的
アクセスログと会員データの組み合わせによるディスプレイ広告配信を活用したリターゲティングセグメントの精度向上と新規ユーザーへのアプローチ拡大。
- 対象データ
パソコンショッピングサイト「WEB MART」、個人向けポータルサイト「MyCloud」の会員情報および製品サイト「FMWORLD」のアクセス者情報 など数百万人の顧客データ。
- 内容
上記の対象データと広告事業やインターネットサービスを手がけるSupership様が保有する数千万人規模のオーディエンスデータ(注3)をマッチングさせ、分析を実施。
- 結果
一人ひとりの購買・行動履歴に基づいて最適化されたセグメントに対して、より効果の高いと想定されるディスプレイ広告を集中的に出稿することでき、CPA値を従来の約3分の1に削減。
現在、BtoB向けのマーケティング業務でも「DMPインテグレーションサービス」を活用した実証を行っており、それらを含め、社内での実践をリファレンス化し、お客様にオファリングとして提案していきます。
Supership株式会社 広告事業本部長 宮本裕樹氏のコメント
デジタルマーケティングのトレンドにおいて、データの利活用はますます重要度を増しています。独自データを活用した高精度なターゲティング配信や分析を強みとする当社のアドプラットフォームと、富士通のDMPインテグレーションサービスを連携させることで、企業が蓄積するデータの価値や活用範囲を最大化できると考えています。
販売価格および提供時期
商品名 | 販売価格(税別) | 提供時期 |
---|---|---|
DMPインテグレーションサービス | 個別見積 | 2016年10月 |
販売目標
2018年度までに、「DMPインテグレーションサービス」および関連ソリューションで累計100億円。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 CPA(Cost Per Action)値:
- 広告閲覧から購買に至る一連の消費者の行動1件あたりにかかる広告コスト。
- 注2 リターゲティング広告:
- 自社サイトを閲覧した消費者に対して、再訪を促す広告を出稿する仕組み。
- 注3 オーディエンスデータ:
- CookieによるWebアクセス履歴をもとに、属性データや位置情報などから個人そのものは特定せずにターゲットとなる人を想定するためのデータ。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
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