PRESS RELEASE
2016年4月7日
富士通株式会社
メインフレーム向けソフトウェア群の強化により、デジタル革新を加速
セキュリティ機能を拡充し、クラウドやモバイル連携を実現
当社はこのたび、メインフレーム「FUJITSU Server GS(フジツウ サーバ ジーエス)21シリーズ」上のソフトウェアで、データベース連携を行う「FUJITSU Software Linkexpress Transactional Replication option(フジツウ ソフトウェア リンクエクスプレス トランザクショナル レプリケーション オプション、以下、Linkexpress TRO)」など、クラウドやモバイルなどとのさらなる連携に向けた機能強化を行い、順次提供します。
今回の機能強化により、従来の信頼性や可用性を保ったまま、既存の基幹アプリケーションや基幹データを、クラウド上のシステムや営業現場などのビジネスフロントからシームレスな連携を実現します。これにより、オープンシステムとメインフレームを有機的に結びつけることで、基幹データ活用の可能性を広げ、お客様のビジネス拡大、ワークスタイル変革、競争力強化に貢献します。
当社は、メインフレームビジネスにおいて、国内メインフレーム市場の年間出荷台数にて15年以上連続で1位を獲得(注1)しており、国内最多を誇るメインフレームのお客様の資産価値向上に継続して注力していきます。
背景
社会を取り巻く環境が激変する中で企業の情報システム部門には、クラウドやビッグデータなど多様化するICT環境への対応、巧妙化するセキュリティ脅威への対策、さらにデジタルテクノロジーを活用したビジネスイノベーションの創出といった、全方位的な役割が求められています。そのニーズに対応するため、当社は、基幹システムなど従来の情報システム(システム・オブ・レコード:SoR)を、ビジネスプロセス改革や新ビジネス創造などのデジタル革新を実現するシステム(システム・オブ・エンゲージメント:SoE)と連携できる、柔軟かつ堅牢なものに最適化した環境の提案を行い、お客様のデジタル革新を支援します。
提供するソフトウェアの特長
1.「Linkexpress TRO」によるクラウドとの基幹データ連携の強化
メインフレームとオープンシステムとのデータベース連携を行う「Linkexpress TRO」は、対象となるオープンシステム側のデータベース管理ソフトウェアに、従来のSymfoware、Oracle Database、Microsoft SQL Serverに加え、オープンソースソフトウェア(OSS)のPostgreSQLやPostgreSQL互換のオープンインターフェースをサポートしたSymfowareに対応します。これにより、メインフレーム上の基幹データの解析にOSSを使用する数多くの安価なパッケージが利用可能になりました。
さらに、デジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(フジツウ デジタル ビジネス プラットフォーム メタアーク)」の中核となる「FUJITSU Cloud Service K5(フジツウ クラウド サービス ケーファイブ)」などのPostgreSQLの導入が容易なパブリッククラウドサービスを活用することで、顧客情報や販売情報といった基幹データのビッグデータ解析システムを短期間で構築でき、お客様の新規ビジネスの早期立ち上げを支援します。
2.「WSMGR for Web」によるセキュリティ強化
マイナンバー導入など情報システムのセキュリティ対策への関心が高まる中、モバイル端末などのWebブラウザからメインフレーム上の基幹業務を行う「WSMGR for Web」のセキュリティ機能を拡充しました。新機能「アクセスコントロール」により、アクセスする利用者・端末ごとの操作制限だけでなく、許可されていない操作の実行をシステム管理者へ通知するなどの監視設定が可能となります。また、新機能「ログビューア」により全ユーザの操作ログの検索や分析、監査時の調査が容易となります。
3.「VTAM-G」によるモバイル連携の強化
メインフレームとモバイル端末や拠点サーバなどとのデータ連携を行う「FUJITSU Software VTAM-G (フジツウ ソフトウェア ブイタムジー、以下、VTAM-G)」は、連携対象となる端末やサーバの追加時の連続可用性を向上しました。これにより、現場のタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末からメインフレームのデータへ直接アクセスするといったワークスタイルを、メインフレーム上の業務・サービスを止めることなく、柔軟に拡張することができます。
4.「NETSTAGE/OX」による中小型メインフレームネットワークのモダナイゼーション(新規提供)
中小型メインフレームにおける固定電話網やISDN(注2)による企業間・システム間の通信ネットワークのスムーズなIP化をより容易にするため、「FUJITSU Software NETSTAGE/OX (フジツウ ソフトウェア ネットステージ オーエックス、以下、NETSTAGE/OX)」を新規に販売します。本ソフトウェアにより、既存の業務アプリケーションを変更することなく通信ネットワークをIP 化することで、お客様システムの最適化を実現します。
メインフレームとSoEの連携イメージ
ソフトウェアの使用料および提供開始時期
商品名 | 使用料(税別) | 提供開始時期 |
---|---|---|
Linkexpress TRO(Linux版) V5.0 (注3) | 一括50万円より | 2016年10月 |
WSMGR for Web V7.2(Windows版) (注3) | 一括13万円より | 提供済 |
OSIV/MSP VTAM-G V30 | 月額12万円より | 2016年9月 |
OSIV/XSP VTAM-G V30 (注4) | 月額1万6千円より | 2016年10月 |
OSIV NETSTAGE/OX V10 (注4) | 月額6万円より | 2016年6月 |
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 15年以上連続で1位を獲得:
- 出典は「IDC Japan's Japan Quarterly Server Tracker CY15Q4, March 11, 2016」。
IDC承諾番号:IDCJ-16-0365。 - 注2 ISDN:
- 交換器・中継回線・加入者線まですべてデジタル化された、パケット通信や回線交換データ通信にも利用できる総合デジタル回線網。
- 注3 Linkexpress TRO(Linux版) V5.0 / WSMGR for Web V7.2(Windows版) :
- オープンサーバ用ソフトウェア。
- 注4 OSIV/XSP VTAM-G V30 / OSIV NETSTAGE/OX V10:
- 基幹IAサーバ「FUJITSU Server PRIMEQUEST(フジツウ サーバ プライムクエスト)」上でも動作し、同一筐体内で「Windows Server」や「Linux」サーバと並行運用可能。
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン(総合窓口)
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