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PRESS RELEASE (技術)

2015年10月27日
富士通株式会社

クラウド向けマーケットプレイス管理製品をオープンソース化

クラウドサービスを連携する技術の標準化とエコシステム形成に向け、コミュニティを新設

当社は、クラウド向けマーケットプレイス管理ソフトウェア「FUJITSU Software Systemwalker Service Catalog Manager(フジツウ ソフトウェア システムウォーカー サービス カタログ マネージャー)」を、オープンソースソフトウェア「Open Service Catalog Manager(オープン サービス カタログ マネージャー)」として、10月27日より無償公開します。この公開に合わせて、クラウド向けマーケットプレイスに必要な技術の発展と、多種多様なクラウドサービスとの連携機能の拡充を目指し、新たに「Open Service Catalog Manager コミュニティ」を設立します。

これにより、複数のクラウドの利用を検討されている企業は、クラウドごとに異なるアクセス方法や課金管理に対応する「Open Service Catalog Manager」を活用し、自社に最適な環境をスピーディーに構築できます

当社は、デジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」と「Open Service Catalog Manager」の提供により、お客様のクラウド活用の拡大に貢献していきます。

背景

企業におけるクラウド環境の多様化が進む中、異なるクラウドを連携して利用するマルチクラウド環境を、より手軽に利用するための新たな技術へのニーズが高まると予想されています。

しかしながら、現在、各クラウド事業者が提供するクラウドは、アクセス方法や課金管理の仕組みなどが異なっており、各クラウドを連携する技術の標準化が進んでいない状況です。

このような状況の中、当社は、各クラウドに対して価格設定を行い、利用者が簡単に選択できるサービス一覧として表示するクラウド向けマーケットプレイスの普及によるクラウドの利用拡大を目指し、マーケットプレイスの構築、管理ソフトウェア「FUJITSU Software Systemwalker Service Catalog Manager」を、オープンソースソフトウェア「Open Service Catalog Manager」として公開し、コミュニティを設立します。

「Open Service Catalog Manager」公開サイト
「Open Service Catalog Manager」公開サイト

「Open Service Catalog Manager」の特長

当社は、クラウドの利用が進む海外で導入実績を持つ「FUJITSU Software Systemwalker Service Catalog Manager」を、オープンソースソフトウェア「Open Service Catalog Manager」として、利用者が自由に入手・改変できるよう、ソースコードを無償で公開します。

「Open Service Catalog Manager」は、各種クラウドとシームレスに接続する連携プラグインや、使用実績に応じた利用料金計算、レポート出力などの機能を有しており、利用者は「Open Service Catalog Manager」を活用することで、クラウド環境の運用効率化、サービス利便性向上を実現できます。

「Open Service Catalog Manager」機能構成
「Open Service Catalog Manager」機能構成

マーケットプレイス 画面例
マーケットプレイス 画面例

「Open Service Catalog Manager コミュニティ」の設立

当社は、オープンソースのクラウド向けマーケットプレイス技術の普及と技術革新に向けて、10月27日に「Open Service Catalog Manager コミュニティ」を設立、2017年度で300名の参加を予定しています。

今後は、本コミュニティのコントリビューターと協力しながら、多種多様なクラウドとのシームレスな接続のための連携機能の拡充を加速させるなどの活動を行っていきます。

また、コミュニティで強化したオープンソースソフトウェアの商品化にも取り組んでいきます。

当社のオープンソースソフトウェアへの取り組みについて

当社は、日本でオープンソースソフトウェアの本格的な取り組みが始まった2000年から「The Linux Foundation」に設立メンバーとして参加し、プラチナメンバーおよびボードの副議長としてLinux OSの発展に取り組んできました。また、2013年にはOpenStackの普及を推進する「OpenStack Foundation」に参加、2015年7月からはゴールドメンバーとして活動しています。「OpenStack Foundation」のサテライトプロジェクトの一つである、OpenStackで配備したリソースのモニタリングを行う機能を提供する「Monasca(モナスカ)」のプロジェクトにおいては、プロジェクトメンバーのHewlett-Packard Companyなどと協働で、当社の「ログ管理機能」のコントリビュートを2015年8月より開始しています。

今後も、各企業と連携しながら、オープンソースのマーケットプレイス技術の普及と技術革新に取り組んでいきます。

エンドース

  • Fraunhofer IESE, Kaiserslautern, Germany, Dr. Frank Elberzhager, Senior Engineer and Project Lead

    富士通とFraunhofer IESEは、共同研究において「Open Service Catalog Manager」を高い品質で提供するためのアジャイル開発プロセスを経験しています。

    両社は、富士通が高い品質を維持しながら顧客ニーズに迅速に対応するために、製品のリリースサイクルを短縮しました。これは、機能・非機能要件の両面を重視した、手動および自動化された品質保証技術の革新的な組み合わせによって実現しました。

    この品質保証技術は、機能十分性や性能、堅牢性の検証試験を含み、製品品質を測定する一連のKPIで管理されたアジャイル開発プロセスと十分に整合しています。

  • Hewlett Packard Enterprise, Roland Hochmuth, Tech Lead and Software Architect for Monasca, HP Cloud

    富士通は、OpenStack 「Monasca」プロジェクトにおいて、オープンソースでは初めてのマルチテナントに対応したログ管理サービスの開発とインテグレーションをリードしています。

    「Monasca」の既存のメトリクスやイベント、通知機能とログ管理機能の統合により、包括的な監視ソリューションをワンストップで提供します。

    これにより、運用部門は、運用における詳細情報を取得し可視化することで、可用性と安定性を高めることができます。

  • ImageWare Systems Inc., Violet Le, Director Marketing

    富士通の「Open Service Catalog Manager」は、当社が提供するBiometrics-as-a-Serviceに最適なビジネス環境の構築を可能にしています。当社は「Open Service Catalog Manager」の利用によりクラウドサービスを迅速に定義し、新たな市場ニーズに合わせた柔軟な価格設定と容易な選択が可能になりました。

  • Linux Foundation, Jim Zemlin, Executive Director

    クラウドコンピューティングの基礎となるコンポーネントは、オープンソースの技術によって形成されています。

    OpenStackやその他の開発コミュニティにより開発されているオープンソースクラウド基盤とユーザをつなぐ上での重要なコンポーネントを、オープンソースとして提供するというこのたびの富士通の取り組みは、同社にとって非常に戦略的なものであり、また産業界にとっても重要なマイルストーンであると言えるでしょう。

  • SUSE Linux GmbH, Michael Miller, Vice President, Global Alliances and Marketing

    富士通は、革新的なソリューションである「Open Service Catalog Manager」の提供により、CIOがプライベートクラウドおよびパブリッククラウドにおけるアプリケーションとサービスの利用状況を、さらに管理しやすくなるよう支援しています。

    この「Open Service Catalog Manager」と当社のOpenStack Cloudの統合は、両社が、顧客が確実な成功に向けて必要とするソリューションを提供するための共同開発の取り組みの一端となります。

  • Time Warner Cable, Bradley Klein, Senior DevOps Engineer

    当社は、富士通の「Monasca」のログ管理機能における功績を喜ばしく思います。これにより当社が現在利用している「splunk」を「Monasca」に変更する機会が与えられます。

    さらに重要なのは、本機能がなければ煩雑となるログと「Monasca」メトリクスの相関関係を確認できるようになったことです。

    富士通は、「OpenStack Community」における重要なパートナーです。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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