PRESS RELEASE

2015年8月3日
富士通株式会社
株式会社富士通交通・道路データサービス

安全で快適な交通・道路環境の実現に向けたサービス事業を拡大

商用車プローブデータ分析と道路補修支援のサービス提供会社を設立

富士通交通・道路データサービス設立の背景

安全で快適な道路の整備計画では、まず道路利用の現状を正しく把握する必要があり、その有効な調査方法として、プローブデータの活用があります。当社は、2012年より、株式会社トランストロンが提供するネットワーク型運行管理サービスを利用している輸送事業者の商用車のプローブデータを分析し、安全運行に役立つ情報にして提供してきました。さらに、このデータを利用して道路利用実態を分析するサービスも、2014年に商用車プローブデータ・サービスとして提供開始しています。

近年の道路の老朽化への対策という社会の重要な課題に対しては、効率的に対応できるソリューションとして2013年に、スマートフォンのモーションセンシング機能を利用した「道路パトロール支援サービス」の提供を開始しています。

これらのサービスについては、社会インフラ整備の専門家の先進的な知見を取り入れ、道路整備・管理事業者、輸送事業者と迅速、かつ密接に連携を取ることが、より効果的なサービス提供につながるため、新会社、富士通交通・道路データサービスを設立し、2020年度に売上100億円を目指します。

富士通交通・道路データサービスが提供する新しいサービス

1. 商用車データ分析サービスの新規サービス 《2015年度下期 提供開始予定》
   1. 定点モニタリングデータサービス： 列島5断面（東北・関東・近畿・本四架橋・関門海峡）の経路・OD分析（注2）を行い、主要路線の交通量と発着地分布を地図上で可視化して提供します。
   2. 道の駅利用分析データサービス： 道の駅利用頻度、滞在時間などを地図上にマッピングして提供します。
   3. ヒヤリ・ハット箇所のデータ分析サービス： 交差点での進行方向の分類や、経路、走行時間などの詳細情報を提供します。
2. 道路データ分析サービスの新規サービス 《2015年10月 提供開始予定》
   1. 動画連携： 点検地点で撮影した路面の映像を、地図上で舗装簡易診断とともに表示します。
   2. 汎用地点登録： 地図上にガードレールやマンホールなどの道路構造物の位置情報や画像を登録できます。
   3. 補修計画シミュレーション： 本サービスで算出される劣化情報指数、重要度ランク（注3）、および交通量（注4）から補修優先度を分析し、補修計画の作成を支援します。

会社概要

1.社名	：	株式会社富士通交通・道路データサービス
2.本社	：	東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター
3.役員構成	：	取締役会長 肥塚 雅博 代表取締役社長 島田 孝司 他取締役2名、監査役1名
4.資本金	：	100百万円（富士通全額出資）
5.事業概要	：	道路計画、道路整備、安全運行に係る、商用車プローブデータの分析サービス、および道路補修支援サービスの提供

富士通交通・道路データサービスが提供するサービス

1. 商用車データ分析サービス

   商用車の安全運行対策や道路計画の支援を目的としたサービスで、商用車約5万3千台のプローブデータを分析した結果を提供します。

   エコで安全な運転をしていると考えられるドライバーの判定や事故多発地点での車両の詳細な動きの分析などの安全運行の推進に役立つサービスと、経路・OD分析、SA/PA利用分析などの効果的、かつ効率的な道路計画に役立つサービスを提供します。

   
   商用車データ 分析サービスの概要

2. 道路データ分析サービス「道路パトロール支援サービス」

   道路の路線管理や補修計画の支援を目的としたサービスです。乗用車のダッシュボードに設置したスマートフォンのモーションセンシング機能により、車を走らせた時の振動から道路の劣化状態を診断し、そのデータを蓄積するとともに、クラウドサービスで、舗装状況の簡易診断結果や道路点検の実績などを道路地図上にマッピングして提供します。

   
   道路データ分析サービスの概要

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 プローブデータ：

GPSを搭載した自動車から得られる移動軌跡情報で、自動車が移動した緯度経度・車両 ID・時刻などの情報。

注2 経路・OD分析：

商用車の出発地（Origin）と目的地（Destination）の間の経路の分析。

注3 重要度ランク：

利用者がランクとして定義する。

注4 交通量：

国土交通省が概ね5年に1回行う、全国の道路と道路利用実態の調査（道路交通センサス）の情報、またはそれに準ずる情報を交通量として利用。

関連リンク

• プレスリリース「道路管理を支援するクラウドサービス「道路パトロール支援サービス」を提供」（2013年6月25日発表済み）
• プレスリリース「自治体、道路利用団体向けに、急ブレーキ多発地点情報提供サービスを提供開始」（2014年9月30日発表済み）
• プレスリリース「車の詳細な走行挙動がわかる商用車プローブデータ・サービスを提供開始」（2014年7月8日発表済み）
• SaaS型運行支援システム「TRIAS TR-SaaS エコ&セーフティドライブベンチマークサービス」紹介サイト
• SaaS型運行支援システム「TRIAS TR-SaaS 急ブレーキ多発地帯提供サービス」紹介サイト

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