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PRESS RELEASE （導入事例）

2015年3月23日
富士通株式会社
PT. Fujitsu Indonesia

インドネシア、ジャカルタ特別州で
スマートフォンによる市民参加型災害情報共有システムの運用を開始

市民が集めた災害状況をリアルタイムで集約・共有

背景

2002年、2007年、2012年、および2013年に発生した大規模な洪水により、多くの市民と地域経済に影響を及ぼされたインドネシア共和国ジャカルタ特別州は、災害対策を改善するため、2013年12月に、富士通による災害情報管理システムを導入しました。（2014年2月5日プレスリリース）

しかし、市民はテレビやラジオ、ジャカルタ防災局のホームページでしか災害情報を入手できないことが問題となっていました。一方、ジャカルタ防災局は、水位センサーなどを備えた高度な観測網整備の資金調達がむずかしく、収集する情報量には限界がありました。そこで、JICAインドネシア事務所は、インドネシアで普及率の高いスマートフォンを活用した、本システムの導入支援を決定しました。

市民参加型災害情報共有システムの機能と効果

1. 市民による河川水位、雨量情報の収集と市民間での情報共有

   市民は、ジャカルタ防災局から提供される本システムのスマートフォンアプリを自身のスマートフォンにインストールすれば、自分が見た河川の増水や洪水の状況を、容易な操作で本システムに送信できます。注意、警戒、氾濫などの3段階で入力した河川水位や雨量情報、その場の写真、テキスト入力した感想などを送信でき、送信日時と送信地点のGPS情報は自動的に送信されます。

   本システムは、市民から寄せられた複数のレポートを、ジャカルタ特別州の1つの地図上にプロットします。市民は同アプリで、この地図を参照でき、気になる地点の河川水位や家屋の浸水状況を、ほかの市民のレポートで確認できます。

   これらの機能により、市民は、従来よりも早期に地域の状況を把握でき、適切な防災・減災活動が可能となります。また、同アプリを使って情報を提供する市民が増えるほど、多くの地点の洪水・浸水情報が得られて効果的な防災・減災活動につながります。また、情報が蓄積されるとジャカルタ防災局の災害予測分析にも役立てられます。さらに、市民の自発的、自律的な防災・減災活動意識の向上も期待できます。

   
   スマートフォンアプリの画面

2. 災害情報管理システムからの警報プッシュ型送信

   本システムは、ジャカルタ防災局の既存の災害情報管理システムと連携しているため、ジャカルタ防災局が同災害情報管理システムから発信される洪水警報データを自動的に受信し、スマートフォンアプリをインストールしているスマートフォンに、プッシュ型で通知します。

   従来、市民は、ジャカルタ防災局のホームページか、テレビやラジオでしか警報などを知ることができなかったため、この機能により、多くの市民が早期に警報などを知ることができ、適切な防災・減災対策が可能となります。

   
   スマートフォンアプリの画面

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関連リンク

• JICAインドネシア事務所のプレスリリース「携帯電話アプリを通じたジャカルタ首都圏の洪水状況の見える化へ取り組み」（2015年3月23日発表済み）
• 抄訳発表「インドネシア、ジャカルタ州防災局様、災害情報管理システムの運用を開始」（2014年2月5日発表済み）

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