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PRESS RELEASE

2014年11月20日
甲南大学
株式会社富士通研究所

協働学習を支援するスマート教育の実証実験を開始

グループ内での意見交換や創造を加速させ効果的な学習が可能に

背景

甲南大学では、最先端の教育環境を学生たちに提供することで、次代を担う能力や技術の育成を目指しています。これまでの講義中心のカリキュラムだけではなく、学生自身が主体的に授業に参加し、学びのイニシアティブを取り、自らの発見や体験を通して能力を高めていくことが重要です。そのような学びの場を創造するために、パソコンなどのIT機器をフルに使いこなす既存の大学にはない新しい発想のシステムを構築し、ICTをベースにした授業やキャンパスライフを推進しています。

富士通研究所では、特定の場所に集まった人と人、人と機器とをつなぐサービスを迅速に構築可能なプレイスサービス基盤技術（2014年4月発表）をこれまで開発してきました。本技術により、利用者は集まったその場で端末間での情報交換が可能となり、さらに事前の設定なく端末とその場の機器とをつないで活用でき、現場業務の効率化が進みます。学校におけるグループ学習、店舗における顧客端末への商品情報提示、大画面と連動した商品紹介など様々な分野への適用を目指しています。

実証実験の概要

1. 目的

   近年、タブレットの普及により教育現場でもICT活用が注目されつつありますが、本格的な普及には至っておらず、有効な活用方法が模索されている状況です。今回、ICTを活用した効果的な授業の検証を、甲南大学情報教育研究センターと富士通研究所が共同で実施します。甲南大学の授業において、富士通研究所のプレイスサービス基盤技術を活用した実証実験を行います。

2. 期間

   2014年11月～2015年3月（予定）

3. 場所

   甲南大学西宮キャンパス（愛称:CUBE  兵庫県西宮市）、岡本キャンパス（兵庫県神戸市）内

4. 実証概要

   本実証実験では、教員や学生が所持するタブレット間や、教室に設置されたプロジェクターなどを連携させることにより、以下のサービスを実現します（図1）。

   
   図1 プレイスサービス基盤を活用した授業のイメージ

   ［学習支援のサービス］

   • 講義資料の自動一斉配布・消去
   • グループ内の協働学習
   • 学習進捗の経過観察
   • 学習結果の大画面共有
   • 授業アンケート
   
   

   今回、富士通研究所ではプレイスサービス基盤上で動作する様々な業務に利用可能な汎用アプリケーションや機能モジュールを試作開発しました。これらを活用することで、教育現場での学習支援のサービスが迅速に構築可能になります。

   また、本実証実験では、これらのサービスを活用することによる教育効果（発言回数が増えたか、発言内容の多様性が広がったかなど）を検証します。

今後

本実験成果を基に、甲南大学ではICTを活用した効果的な授業のあり方を検討していきます。また、富士通研究所では、富士通グループで推進している明日の学びプロジェクト（注2）との連携も視野に入れて本実験成果の活用を検討していきます。さらに小中高校・大学などの授業向けだけでなく、企業内の会議、店舗での接客など様々な分野に本基盤を展開していく予定です。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 プレイスサービス基盤：

ローカルな場での端末・機器間の情報交換サービスを迅速に構築できる基盤技術（2014年4月15日プレスリリース）。

注2 明日の学びプロジェクト：

国内外の小中学校の普通教室でICTを活用した授業の実現を支援するプロジェクト（2014年10月16日プレスリリース）。

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