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PRESS RELEASE （システムプラットフォーム）

2014年5月8日
富士通株式会社

NTTドコモとの5Gに関する実験の協力で合意

5Gは、2020年頃のサービス提供に向けて検討が進められている新しい移動通信方式で、急増する移動通信のトラフィックに対応するため、現在の1,000倍以上の大容量化や、10Gbpsを超えるデータ通信速度の実現、センサーネットワークなどのM2M通信の普及にともなうデバイス数の増加への対応などを目指して、国際的な研究開発が進められています。

今回合意を受けて、当社は、「超高密度配置した光張出し（注2）スモールセル（注3）による単位面積あたりの容量の増大化」に関する技術開発と実験をドコモと協力して実施する予定です。2014年内の開始を目指した実験では、光張出し構成により超高密度に配置したスモールセルの基地局において、単一光張出し局からのデータ送信を前提とし、複数光張出し局間で電波干渉を低減しながら信号の品質を向上する協調無線リソーススケジューリング技術の検証を実施する予定です。これらの検証結果を活用して、複数光張出し局からの同時データ送信を可能とし、より多くの光張出し局を対象として高効率な無線リソーススケジューリングを行う協調送受信技術など、より高度な技術を引き続き開発することにより、最終的に5Gにおける単位面積あたりの容量をさらに増大させることを目指します。当社は、これらの5Gに関する技術開発を推進するとともに、2016年以降に開始される5Gの標準化活動にも積極的に取り組んでいきます。

当社は、LTE方式の規格策定において、3GPP（注4）での標準化作業に積極的な取り組みを行い、LTE-Advanced（注5）の規格策定にも貢献してきました。また、当社は、これまで世界最高レベルの高効率増幅器を含む、高品質・高性能な無線基地局システムを開発し、ドコモがLTEサービスを開始した2010年12月当初より製品を提供しています。現在は、LTE方式を拡張したLTE-Advanced方式に対応した「高密度無線基地局（注6）」を開発中です。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 株式会社富士通研究所：

本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 佐相秀幸。

注2 光張出し：

無線基地局本体（親局）と無線のRF信号の送受信を行う子局を光ファイバーなどで接続し、親局から離れた場所に複数の子局を設置する。

注3 スモールセル：

エリアカバー範囲を小さくした基地局を、駅などのトラフィックが大きい場所に効率的に設置することにより、ユーザーの通信速度の向上が期待できる。

注4 3GPP：

3rd Generation Partnership Projectの略称。W-CDMA方式やLTE方式などの仕様を作成するパートナーシッププロジェクト。各国地域の標準化組織が、3GPPで作成された仕様を各国・地域共通の標準規格とする。世界の主要な移動通信関係会社を含む多くの会社や団体が加盟。

注5 LTE-Advanced：

Long Term Evolution-Advancedの略称。 3GPPで規定されたLTE方式の次世代の移動通信規格。LTE方式を拡張したシステムで上位互換性を持つ。

注6 高密度無線基地局：

基地局の高密度化により、最大48セルまでの子局を、無線基地局本体で収容することが可能。

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