PRESS RELEASE (導入事例)
2014年4月25日
富士通株式会社
味の素様、ASEAN4ヵ国の基幹システムをシンガポールのデータセンターに移行
国内災害による海外事業リスクを排除、現地で完結する運用を実現
当社は、このたび、味の素株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:伊藤 雅俊、以下、味の素)様の、ASEAN4ヵ国の基幹システムを当社のシンガポールデータセンターで提供している「FUJITSU Cloud IaaS Private Hosted LCP(以下Private Hosted LCP)」に移行し、運用を開始しました。
味の素様は、従来設置していた日本のデータセンターから、自然災害リスクの低いシンガポールのクラウド環境へ移行することで、グローバルな事業継続性を強化しました。
また、移行にあわせシンガポールに英語対応のサービスデスクを開設し、主な運用をASEAN内で完結する体制を構築し、エンドユーザーへのサポート向上を図りました。
背景
味の素様は、2009年に創業100周年を迎え、現在、新たな100年に向けてグローバル展開を加速しており、世界マーケットの中でASEANをはじめとするアジア地域に特に注力しています。その中核となるタイ、インドネシア、フィリピン、マレーシアの4ヵ国におけるグループ会社では、SAPの基幹システムを稼働させています。
従来、これら4ヵ国の基幹システムは、日本国内のデータセンターにシステム基盤を設置し、インフラ運用管理を日本で行っていました。しかし、アジア市場の重要性が高まるにつれて、グローバルな事業継続の観点から、日本国内での災害発生時に、遠く離れたASEANの国々のシステムがストップしてしまうリスクを未然に回避する必要がありました。
また、現地のエンドユーザーと国内のデータセンター運用管理者の間には、言語や時差などコミュニケーションする上で障壁があり、味の素様の情報企画部担当者が翻訳のため仲介するなど、日本におけるサポート負荷を軽減し、現地でのサポート強化の必要がありました。
そこで、このたび、味の素様は、ASEAN4ヵ国の基幹システムを当社のシンガポールデータセンターから提供しているVMwareベースで構築された仮想インフラである「Private Hosted LCP」に移行し、あわせて現地にサポートセンターを設置しました。
移行システムによる効果とサービスデスクについて
味の素様は、ASEAN4ヵ国の基幹システムを、自然災害のリスクが低いシンガポールに移行することで、日本の災害に影響されない事業継続が可能となり、情報システムの安定的な運用が可能となりました。
移行時には、各拠点のデータベースの構造や、運用時間の違いがあるなど非常に複雑な環境を、当社の豊富な経験に基づき効率化を図ることで、システム停止期間1.5日という短期間での移行を実現しています。
また、当社はシンガポールにサービスデスクを開設し、日本を介することなく、英語対応によるダイレクトなエンドユーザーサポートを実現するなど運用体制も一新しています。各拠点のICT運用管理者と日本でICTを統括する味の素様情報企画部との円滑連携のために、当社はグローバルサービスマネージャーを配置し、海外インフラサービスの統制、運用の見える化などのサービスを提供していきます。
システム概要図
「Private Hosted LCP」について
「Private Hosted LCP」は、VMwareベースで構築された仮想インフラを、当社のデータセンターから提供するクラウドサービスです。専用線で接続することで、機密性の高いクラウド環境にて、SAPなどの基幹システムを利用することができ、国内においてもSAPでの活用が広がっています。
本サービスは、日本をはじめ米国、英国、ドイツ、オーストラリア、シンガポール、ブラジルの6拠点にグローバル展開し、均一なサービスを提供しています。
当社は、今後も、ビジネスパートナーとしてICTで味の素様を支援していきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
関連リンク
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