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PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2013年5月8日
富士通株式会社

SDNの考え方に基づき、ICT基盤全体をネットワークワイドに最適化する新アーキテクチャーを確立

第一弾としてデータセンター向けネットワーク仮想化製品を提供

当社は、SDN(注1)の考え方に基づき、ICT基盤全体をネットワークワイドに最適化する新たなアーキテクチャー「FUJITSU Intelligent Networking and Computing Architecture(フジツウ インテリジェント ネットワーキング アンド コンピューティング アーキテクチャー)」を確立しました。

本アーキテクチャーは、データセンター、広域ネットワーク、スマートデバイスという、特性の異なる3つのICT領域を、ソフトウェアによりインテリジェントで柔軟な最適制御を実現するものであり、SDNの考え方を、ネットワークだけでなくICT基盤全体に拡張しています。

今回、本アーキテクチャーに基づく製品の第一弾として、データセンター向けに、「サーバ・ストレージ・ネットワークリソースの一元管理・制御ソフトウェア」「ネットワーク仮想化対応スイッチ」「仮想アプライアンスプラットフォーム」について新規提供および機能強化を行い、本日より販売いたします。

今後も、「FUJITSU Intelligent Networking and Computing Architecture」に基づき、業界標準のオープンなインターフェースを取り入れて、広域ネットワーク領域、スマートデバイス領域に対しても、ソリューションを展開してまいります。

今回提供する製品は、5月16日(木曜日)、17日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「富士通フォーラム2013」でご覧いただけます。

近年、スマートデバイスの爆発的普及やインターネット上を流れる大量の情報に対応するため、データセンターの大規模化、無線や光の広域ネットワークのさらなる高速・大容量化などが推し進められてきました。今後、さらに様々なシステムや社会インフラがネットワークでつながり、大量で多様な情報がリアルタイムで処理されるようになると予想されます。その際、例えば、データセンターにコンピューティング処理を一極集中し続けた場合、近い将来、レスポンスの遅延やサービスの停止を引き起こすおそれがあります。このような問題を解決するには、異なるICT領域間でコンピューティング環境を分散させるとともに、そのICT領域間をダイナミックに連携させることが必要です。そのためには、分散配備されたコンピューティングリソースをネットワークで最適につなぐことが求められます。

今般、当社で確立したICT基盤アーキテクチャー「FUJITSU Intelligent Networking and Computing Architecture」は、データセンター、広域ネットワーク、スマートデバイスといった特性や要件の異なる3つのICT領域でリソースを仮想化し、その仮想化したリソースを「仮想インフラ層」と「分散サービス基盤層」の2つの階層で管理・制御することで、最適なサービスレベルを実現し、エンドユーザーの体感品質(Quality of Experience)を向上することができます。

図1. 3つのICT領域をまたぐICT基盤アーキテクチャーの構成図
図1. 3つのICT領域をまたぐICT基盤アーキテクチャーの構成図

新製品の概要

今回、当社で確立したICT基盤アーキテクチャー「FUJITSU Intelligent Networking and Computing Architecture」の考えに基づく第一弾製品として、データセンター向けに以下を提供いたします。

  1. サーバ・ストレージ・ネットワークリソースの一元管理・制御ソフトウェア「FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator(フジツウ ソフトウェア サーバビュー リソース オーケストレーター)」を機能強化

    仮想化集約や統合、プライベートクラウドなどの複数のサーバ・ストレージ・ネットワークのICTリソースを一元的に管理し、要求に応じて必要なリソースを配備、各種設定を自動的に行うリソース管理ソフトウェアであり、データセンター領域でのSDNを実行します。今回確立したアーキテクチャーに基づいて、ネットワーク仮想化対応スイッチや仮想アプライアンスプラットフォームを含めたネットワーク機器の管理・制御機能を強化しました。

    • Web3階層(プレゼンテーション層、 アプリケーション層、データ層)モデルを含む業務システムに応じたシステムテンプレートにしたがって、仮想サーバ・仮想ストレージ・仮想ネットワークの自動配備・自動設定を行います。
    • 今回提供するネットワーク仮想化対応スイッチ「コンバージドファブリックスイッチ」と連携して、仮想サーバの追加・削除・移動に伴うネットワークの設定を自動的に行います。
    • 今回提供する仮想アプライアンスプラットフォーム 「IPCOM VXシリーズ」と連携して、仮想システム配備時に、システムごとのファイアーウォールやサーバロードバランサも併せて配備できます。
  2. ネットワーク仮想化対応スイッチ「コンバージドファブリックスイッチ」の新規提供

    仮想サーバのライブマイグレーションに連動し、自動的に仮想ネットワークを設定・変更するネットワーク仮想化スイッチです。本製品を利用することにより、ネットワーク管理者は、仮想化システムごとのネットワークの事前設定や、サーバ増設・交換・マイグレーション時のネットワーク設定変更といった、ネットワーク運用の煩わしさから解放されます。

    • 既設のお客様のネットワークに簡単に接続することができます。
    • すべてのスイッチ間をメッシュ構造で最短に接続することで、経路の冗長化と高速な通信を実現します。
    • スイッチの制御のために用意していた管理用のネットワークは不要となり、複数のスイッチを1台のスイッチとして一元管理できます。

    図2. コンバージドファブリックスイッチ
    図2. コンバージドファブリックスイッチ
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    図3. PRIMERGY コンバージドファブリックスイッチブレード
    図3. PRIMERGY コンバージドファブリックスイッチブレード
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  3. 仮想アプライアンスプラットフォーム「FUJITSU Network IPCOM VXシリーズ(フジツウ ネットワーク アイピーコム ブイエックス)」の新規提供

    ファイアーウォールやサーバロードバランサなどの機能を統合したネットワークサーバ「IPCOM」を仮想化し、1台のハードウェアで複数の仮想「IPCOM」を動作可能にした仮想アプライアンスプラットフォームです。従来、仮想システムごとに独立に配備していた「IPCOM」を、今回提供する「IPCOM VXシリーズ」 1台で複数の仮想システムに対応できるようになるため、仮想システムの追加時にも、新たな「IPCOM」ハードウェアを追加することなく、迅速かつ柔軟に対応することができます。

    • 同一ハードウェアで動作するほかのシステムに機能・性能面での影響を与えず設定変更が可能です。
    • 性能・機能・容量に応じたテンプレートがあらかじめ用意されているため、サイジングの簡易化が図れます。
    • ハードウェアI/O仮想化技術を採用し、複数動作時の性能劣化を最小化しています。

    図4. FUJITSU Network IPCOM VXシリーズ
    図4. FUJITSU Network IPCOM VXシリーズ
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販売価格、および出荷開始時期

販売価格、および出荷開始時期
製品名 販売価格(税別) 出荷開始時期
FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator V3.1 23万円より 2013年6月
コンバージドファブリックスイッチ
PRIMERGY コンバージドファブリックスイッチブレード
360万円より
180万円より
2013年6月
FUJITSU Network IPCOM VXシリーズ 190万円より 2013年6月

販売目標

2013年度末までに売上100億円(当社の決算期は3月末日です。)

商標について

記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 SDN:
Software Defined Networking。ソフトウェアによって、仮想的なネットワークを作り上げる技術全般のこと。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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