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PRESS RELEASE

2013年5月15日
富士通株式会社

名古屋大学様の新スーパーコンピュータシステムを受注

「PRIMEHPC FX10」、「PRIMERGY CX400」により561.4テラフロップスの総理論演算性能を実現

当社はこのほど、国立大学法人 名古屋大学情報基盤センター(センター長:伊藤 義人、以下、情報基盤センター長)様の新スーパーコンピュータシステム「教育研究用高性能コンピュータシステム」を受注しました。

本システムは、当社の「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX10(プライムエイチピーシー エフエックステン)」システムおよび「FUJITSU Server PRIMERGY CX400(プライマジー シーエックスヨンヒャク)」によるPCクラスタシステムとのハイブリッド構成です。導入当初の総理論演算性能は561.4テラフロップスを実現し、将来的には、3,662.5テラフロップスまで拡張して、国内有数、東海地区では最大のシステムとなる予定です。

本システムは、2013年10月より稼働を開始し、情報基盤センター様の様々な科学技術分野における先進的な研究、教育へ利用されます。また、企業からも活用される予定です。

新システム導入の背景

名古屋大学様は東海地区の教育・研究の中心となる東海地区最大の国立大学であり、情報基盤センター様は、全国の大学やその他の研究者が学術研究などのために利用する全国共同利用施設です。情報基盤センター様では、1981年12月以降、汎用コンピュータに加えスーパーコンピュータシステムを設置し、科学技術計算分野を中心に数多くの研究者に利用されています。

このたび、さらなる計算能力への要求に応えるとともに、新しい学術領域への対応、新しい計算サービスの実現、さらに新しい分野を切り拓くことのできる人材育成を支援するために、現行のスーパーコンピュータシステム、アプリケーションサーバシステム、情報教育基盤システムの3つを統合する新システムへの更新、整備を計画されました。

当社の提案については、高い計算能力と省電力性能、実行性能、可用性に加え、文部科学省HPCI(注1)計算資源提供機関の1つとして、スーパーコンピュータ「京」との互換性およびエクサスケールへの橋渡しを実現する専用機と、豊富なISVアプリケーションやフリーソフトウェアが活用可能な最新のIntel CPUを搭載したPCクラスタによるハイブリッド構成が高く評価され、情報基盤センター様の次期スーパーコンピュータシステムとして採用いただきました。

新システムの概要

新システムの計算ノード数は、当初「PRIMEHPC FX10」384ノード、「PRIMERGY CX400」552ノードで構成され、総理論演算性能561.4テラフロップスを実現します。将来的には、3,662.5テラフロップスまで拡張し、国内有数、東海地区では最大のシステムとなる予定です。

「PRIMEHPC FX10」は、スーパーコンピュータ「京」に適用した当社スパコン技術をさらに向上させ、拡張性、信頼性、省電力性に優れた高性能スーパーコンピュータです。

「PRIMERGY CX400」は、従来の1Uラックサーバに比べて約2倍の1ラック84ノードの高集積を実現し、HPCに適したPCサーバです。552ノードのうち、184ノードは「インテル® Xeon Phi™ コプロセッサー」(インテル ジーオン ファイ コプロセッサー)を搭載したサーバであり、高性能を低価格、低消費電力で実現します。また、ScaleMP社のソフトウェア「vSMP Foundation」も導入、複数ノードを束ね、仮想的な大規模計算ノードとしても運用することができます。

さらに、HPCミドルウェアとして、ペタスケールシステムに対応した「Technical Computing Suite(テクニカル コンピューティング スイート)(注2)」をあわせて導入します。ストレージは、合計容量6.0ペタバイトとなり、大容量、高性能、高性能分散ファイルシステム「FEFS(エフイーエフエス)(注3)」で構成されます。

名古屋大学情報基盤センター センター長 伊藤 義人 様からのコメント

名古屋大学情報基盤センターは、全国共同利用・共同研究拠点並びにHPCI計算資源提供機関として、高い演算性能と省電力特性を持つ「PRIMEHPC FX10」や、メニーコア技術を搭載した「PRIMERGY CX400」を導入することで、学術目的の萌芽的研究から大規模研究まで、さらには産業利用にわたる幅広いHPC活用を加速するとともに、次世代の若手研究者を含む計算科学コミュニティを醸成・拡大し、研究成果の社会還元に貢献できるものと期待しています。

また、大規模なストレージシステムと大画面・立体視に対応したバーチャルリアリティシステムを用意しており、大規模シミュレーションを総合的に支援します。

さらに、予定しているシステムの拡張をすることで、利用者にとってさらに望ましい計算サービスを提供しつづけるとともに、その時期に相応しいエネルギー効率を実現していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 HPCI:
High Performance Computing Infrastructureの略で、「京」と全国の大学や研究所などに設置されている主要なスパコンをネットワークで結び、利用者の多様なニーズに応える計算環境を実現する基盤。
注2 Technical Computing Suite:
独自のHPCミドルウェア。システム管理やジョブ運用管理機能、コンパイラ、ライブラリなどにより、超並列アプリケーションでの高い実行性能を実現。
注3 FEFS:
「FEFS」の名称は「Fujitsu Exabyte File System」の頭文字に由来。10万ノード規模で共有できる高性能分散ファイルシステム。

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本件に関するお問い合わせ

東海支社 文教営業部
電話 052-239-1110(直通)

[HPCビジネス全般について]
TCソリューション事業本部 TC戦略室
電話 03-6252-2483(直通)
メール contact-hpc@cs.jp.fujitsu.com


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