PRESS RELEASE (プラットフォーム)
2013年4月16日
富士通株式会社
世界初、最新仕様「Table Linkbase」に対応したXBRLソフトウェア
「Interstage XWand V13」をグローバルに販売開始
当社は、企業が財務情報を作成、流通、利用するために標準化された言語“XBRL(eXtensible Business Reporting Language)”に対応したソフトウェアの最新版「FUJITSU Software Interstage XWand(フジツウ ソフトウェア インターステージ エックスワンド)V13」を、本日よりグローバルに販売開始します。
新製品は、最新仕様「Table Linkbase(注1)」に世界で初めて対応(当社調べ)しています。これにより、プログラミングすることなくXBRLデータのテーブル形式への変換や入力フォームの自動生成ができるため、XBRLデータ表示・編集アプリケーションの開発コストを大幅に削減できます。また、大規模化が進むXBRLデータの読み込み・検証において、当社従来製品と比べ最大60%のメモリ削減と最大300倍(注2)の高速化を実現します。さらに、世界共通の提出者向けルールである「Global Filing Manual(注3)」の自動検証機能の提供により、高品質のXBRLデータの作成に貢献します。
当社の「Interstage XWand」シリーズは、技術・性能・標準準拠性の高さから、これまでにスペイン中央銀行、米国証券取引委員会、東京証券取引所のTDnet(注4)システムをはじめ世界34ヵ国、100を超える機関や企業で採用されており、グローバルでトップシェア(当社調べ)を誇っています。また当社は、国際標準化団体XBRLコンソーシアムに参加し、仕様策定に積極的に取り組んでおり、新しい仕様を世界に先駆けて製品として提供しています。
当社は、4月16日(火曜日)から18日(木曜日)までアイルランド・ダブリンで開催される「第26回XBRL国際大会」において「Interstage XWand V13」を出展しています。
XBRLは、日本の金融庁や東京証券取引所、米国証券取引委員会での採用に続き、来年からは欧州全域の監督機関でも義務化が予定されるなど、様々な国の監督機関や証券取引所で利用されています。XBRLの利便性をさらに高めるため、現在でも仕様改版や新たな仕様策定が進んでおり、欧州では新仕様「Table Linkbase」の採用が予定されています。また、近年では明細レベルのデータを収集・監督する必要性が高まっており、大規模化するXBRLデータに対する検証処理の高速化が求められています。
当社は、大規模データ処理に必要な省メモリ・高速処理など、最新の仕様に対応した製品をいち早く提供し、提出者、公的機関など利用者全体の利便性向上に貢献してまいります。
本製品の特長
- 最新仕様「Table Linkbase」への対応により、プログラムレスでXBRLデータの表示・編集を実現
これまで、XBRLデータを実際のレポートと同様のテーブル形式で表示・編集するためには、プログラムを作成する必要がありましたが、近年、多次元データをXBRL形式で利用するケースが増えており、ますますプログラムが複雑化しています。
本製品は、最新仕様である「Table Linkbase」に世界で初めて対応します。「Table Linkbase」仕様に基づいてテーブル構造を定義することで、プログラムレスでXBRLデータをテーブル形式に変換することができるため、アプリケーションを容易に開発できます。また、従来はMicrosoft Excel形式のXBRL入力フォームの作成にはツールによるマッピング定義が必要でしたが、この作業をすることなく自動で入力フォームを生成することができます。
- 大規模化するXBRLデータを省メモリで高速に検証
収集対象のXBRLデータがこれまでの集約後のデータから明細レベルのデータまで範囲が広がりつつあります。これまでに比べ飛躍的にデータ容量が大きくなるため、大量のメモリを消費したり、検証処理に時間を要したりと、運用に影響が出始めています。
本製品では、大規模XBRLデータの読み込み、Formula仕様(注5)による検証で必要とされるメモリ消費を最大60%(当社従来製品比)削減しています。さらに、独自の高速化アルゴリズムの採用および並列処理のサポートにより、検証処理をこれまでの最大300倍(当社従来製品比)にまで高速化します。これにより、大規模XBRLデータの高速な検証を可能とし、高品質な明細レベルのデータの収集を実現します。
- 世界共通の提出者向けルール「Global Filing Manual」に従った検証をサポート
XBRLデータの提出者が守るべき世界共通のルール「Global Filing Manual」は、すでに金融庁の次世代EDINETシステムでの採用が決定しているほか、世界各国での義務化が想定されています。
「Global Filing Manual」には200を超えるルールが定義されていますが、本製品では、このうち約120のルールについて自動検証するための機能を提供します。APIの利用により、XBRLデータ受付時の検証や、アプリケーションでの検証を容易に実現できます。また、「Interstage XWand Toolkit」のXBRLツールでの検証もサポートしており、自動検証に対応した項目について、エラー箇所を画面やレポートで確認することができます。
標準価格、および出荷時期
製品名 | 標準価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
実行環境用ソフトウェア 「FUJITSU Software Interstage XWand Runtime V13」 (プロセッサライセンスまたはユーザーライセンス) |
300万円(20ユーザー)より | 2013年7月より順次 |
開発用ソフトウェア 「FUJITSU Software Interstage XWand Application Developer V13」 (ユーザーライセンス) |
50万円より | |
XBRLツールキット 「FUJITSU Software Interstage XWand Toolkit V13」 (ユーザーライセンス) |
30万円より |
・プロセッサライセンスは、マルチコアプロセッサの場合、コアの総数×特定の係数分のライセンスが必要です。
動作環境
製品名 | 動作OS | クラウド |
---|---|---|
FUJITSU Software Interstage XWand Runtime V13 |
Microsoft Windows Server 2012 Microsoft Windows Server 2008 Red Hat Enterprise Linux 6 Red Hat Enterprise Linux 5 Oracle Solaris 11 Windows 8 Windows 7 Windows Vista |
Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/S5 |
FUJITSU Software Interstage XWand Application Developer V13 |
Windows 8 Windows 7 Windows Vista |
- |
FUJITSU Software Interstage XWand Toolkit V13 |
Windows 8 Windows 7 Windows Vista |
- |
商標について
記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 Table Linkbase(テーブル リンクベース):
- XBRLデータの表示・編集のためのテーブル構造を定義する言語仕様。
- 注2 最大300倍:
- 1GBのXBRLインスタンスに対してシングルスレッドでFormula(注5)検証を実施し、最大300倍の性能向上を計測。
- 注3 Global Filing Manual(グローバル ファイリング マニュアル):
- これまで国別に定義されていた提出対象のXBRLデータが守るべきルールについて、各国で共通に使用できるルールをまとめたもの。
- 注4 TDnet(ティーディーネット):
- Timely Disclosure network(適時開示情報伝達システム)。全国の上場会社などの適時開示情報を一元的に集め、投資者をはじめとした利用者に対してリアルタイム配信するサービス。
- 注5 Formula(フォーミュラ)仕様:
- XBRLデータの内容の検証や計算を行うためのルールを定義する言語仕様。
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本文の一部の表現を変更しております。(変更日:2018年12月17日)