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PRESS RELEASE (サービス)

2013年1月23日
富士通株式会社

「高齢者ケアクラウド」の提供について

高齢者を皆で支えあう社会へICTで貢献

当社は、過去2年間にわたる在宅医療現場や、東日本大震災の被災地での高齢者ケアへのICT利活用の経験を踏まえ、高齢者の健康と生活を在宅医療・介護の面から包括的に支える新しいクラウドサービス「高齢者ケアクラウド」を、本日より順次提供します。

本サービスは、「高齢者を皆で支えあう社会へICTで貢献」をコンセプトに、「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」といった高齢者を支える関係者をICTで支援するソーシャルクラウドサービスであり、高齢者一人ひとりと社会(医療・介護・地域・流通・親子など)が経済循環性を保ちながらもつながることを目指します。

今般、第一弾として、在宅医療・介護に特化したサービスの総称を「Fujitsu Intelligent Society Solution 往診先生(フジツウ インテリジェント ソサエティ ソリューション オウシンセンセイ、以下 往診先生)」と命名し、3種類のサービスを用意しました。在宅医療の質を高めつつ、従事者の負担を軽減する「在宅医療支援SaaS」、在宅医療・介護事業者の情報連携により多職種協働を可能とし、各関係者が一つのチームとして高齢者を支援する「在宅チームケアSaaS」、患者や家族からの連絡や問い合わせに24時間365日対応する「在宅医支援コンタクトセンターサービス」を提供します。

なお、本サービスは、在宅医療の現場で先進的な取り組みを続ける医療法人社団 鉄祐会 祐ホームクリニックの武藤真祐理事長(注1)のご協力を得て開発したものです。

[関連リンク] 高齢者ケアクラウド

日本では65歳以上の人口が総人口の24%に達し、世界でも類を見ない超高齢社会に突入しつつあり、さまざまな課題に直面しています。

高齢者は、安心して自分らしく暮らしたいという希望を持ちつつも、地域コミュニティーの衰退や人間関係の希薄化により、現実には孤独や不安を多く抱えながら生活を送っています。そのため、高齢者の6割は自宅での療養を希望しながらも、8割は病院で看取られているというのが現状です。また、高齢者の健康を支える社会保障給付費(医療費)も2012年には35兆円に達するなど年々増加し、高齢者を支える現役世代は人的にも財政的にも大きな負担を抱えています。

今後日本では、限られた医療資源で多くの高齢者を支え続ける必要があり、上記課題を解決する上で、「在宅医療・介護」との連携が、国をあげて強力に推進されていく見込みです。

当社は、ICTを活用することで、より質の高い「在宅医療・介護」を実現するべく、過去2年間の在宅医療・介護現場や東日本大震災の被災地での高齢者ケアにおけるICT利活用実証の成果を踏まえ、高齢者ケアに従事する医療・介護・地域の関係者を支援するクラウドサービスを体系化し、順次提供してまいります。

今般、その第一弾として、本日より「在宅医療支援SaaS」「在宅医支援コンタクトセンターサービス」を、本年5月より「在宅チームケアSaaS」を提供します。当社は、本サービスを通じて、高齢者ケアの従事者の負担を軽減しつつも在宅医療・介護現場の質を高め、高齢者が住みなれた場所で安心して暮らせることができる「高齢者を皆で支えあう社会」の実現を目指してまいります。


図1. 「高齢者ケアクラウド」のコンセプト図


画像:住みなれた自宅で診療をする在宅医師(左)、利用者のバイタル情報などを入力するケアマネジャー(右)

「高齢者ケアクラウド」の商品体系

「高齢者ケアクラウド」は、「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」といった高齢者を支える関係者を包括的に支援するクラウドサービスです。このたび「在宅医療・介護」におけるサービスの総称を「往診先生」と命名し、広く提供していく予定です。


図2. 「高齢者ケアクラウド」商品体系

「往診先生」のサービス概要

  1. 在宅医療現場を効率的に支援する「在宅医療支援SaaS」

    患者宅周辺の駐車場から玄関までの位置を案内表示する「Dr.ナビゲーション機能」や、他の患者宅との位置関係から最も効率的な往診予定を設定できる「スケジュール名人機能」など、緊急時にも役立つ機能を用意しています。また、患者宅訪問時に、更新された患者ごとの基本情報や定期処方情報などをタブレット端末上から確認することができる「訪問シート機能」により、訪問した患者宅で処置の漏れがない診療を実現します。

    過去2年間の実証実験において、「在宅医療支援SaaS」による医師とスタッフの役割分担や情報連携が進むことで、医師と患者が向き合う時間を最大化することができました。


    図3. 「在宅医療支援SaaS」のイメージ図

  2. 情報連携による多職種協働を実現する「在宅チームケアSaaS」

    在宅医療・介護の現場では、高齢者の身体・認知能力の差により多くの専門職種(医師、看護師、薬剤師、ケアマネジャー、介護士など)がチームを組んで高齢者を支えています。「在宅チームケアSaaS」では、それらの多職種間でケアに必要となる共通指標(身体状況、生活状況)・スケジュール・メッセージなどをクラウド上で共有することで、チームのメンバーはいつでもどこでも必要となる最新の情報を確認することができます。


    図4. 「在宅チームケアSaaS」のイメージ図

  3. 患者や家族からの連絡や問い合わせに24時間365日対応する「在宅医支援コンタクトセンターサービス」

    専門のトレーニングを受けた看護師を常駐させ、夜間休日の電話受付対応を行う専用のコンタクトセンターを設置します。患者や家族からの連絡に対し、適切に受け付けることで、家族の不安や多忙な医師・スタッフの負担を少しでも軽減することを実現するサービスです。


    図5. 「在宅医支援コンタクトセンターサービス」のイメージ図

販売価格、および出荷時期

販売価格、および出荷時期
サービス名 販売価格(税別) 販売開始時期
在宅医療支援SaaS 月額7万円から 本日
在宅チームケアSaaS(※2) 月額7万円から 2013年5月
在宅医支援コンタクトセンターサービス 月額10万円から 本日

※1 上記価格から、別途、初期費用がかかります。
※2 「在宅チームケアSaaS」については、販売価格、提供開始時期などに変更が生じる可能性があります。

販売目標

2015年度までに、売上累計60億円。
「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」を含む高齢者ケア市場での利用を目指す。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 武藤真祐理事長:
医療法人社団 鉄祐会 祐ホームクリニック 理事長。医学博士、認定内科医、循環器専門医、米国医師資格試験合格、米国公認会計士、MBA。1996年東京大学医学部卒業。2002年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。循環器内科、救急医療に従事後、宮内庁で侍医を務める。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、2010年1月、東京都文京区に在宅医療診療所 祐ホームクリニックを開設。2011年1月には、高齢者を包括的に支援する社会プラットフォーム創りのためのコンソーシアム一般社団法人 高齢先進国モデル構想会議を発足。2011年9月には東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市に祐ホームクリニック石巻を開設。さらに、被災住民支援団体の石巻医療圏 健康・生活復興協議会を立ち上げる。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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