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PRESS RELEASE (技術)

2012年12月3日
Fujitsu Laboratories of America, Inc.
株式会社富士通研究所

米国スマートグリッドの最新規格OpenADR 2.0aの相互接続試験に日本企業として初参加

米国スマートグリッド一大イベント「Grid Interop 2012」へ出展

Fujitsu Laboratories of America, Inc.(注1)、株式会社富士通研究所(注2)は、2012年12月3日(月曜日)から6日(木曜日)にかけて、米国テキサス州で開催されるスマートグリッドの一大イベント「Grid Interop 2012」で実施されるOpenADR 2.0a(注3) の相互接続試験に日本企業として初めて参加します。

スマートシティ全体の需給バランスを維持するための効果的なメカニズムとして、電力逼迫時に需要家に対して節電を促し、ピーク電力の抑制を図るデマンドレスポンス(DR)技術が注目されており、標準規格の策定がOpenADRアライアンス(注4)にて進められています。今回、DRの最新規格であるOpenADR 2.0a に準拠したDemand Response Automation Server (DRAS)の試作機を「Grid Interop 2012」に出展し、他社システムとの相互接続を実証します。

背景

昨今の電力不足や電力生成コスト増加という課題を解決し、持続可能な社会であるスマートシティを実現するためには、ICT技術や再生可能エネルギーなどのクリーン技術が基礎技術になると考えられています。スマートシティ全体の需給バランスを維持するための効果的なメカニズムとして、電力逼迫時に需要家に対して節電を促し、ピーク電力の抑制を図るデマンドレスポンス(DR)技術が注目されています。

現在、米国国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology)(注5)がスマートグリッド全体の技術標準整備を進めており、その一貫として、OpenADRアライアンスがDR関連の標準規格を策定しています。弊社は、OpenADRの開発、普及促進を図るOpenADRアライアンスのメンバーとして、国際標準に対応したDRサービス実現に向けた技術開発にいち早く取り組んでいます。

出展内容

今回、DR技術の国際標準の最新規格であるOpenADR2.0aに準拠したDemand Response Automation Server (DRAS)の試作機を「Grid Interop 2012」へ出展し、他社システムとの相互接続を実証します。

DRASとは、電力会社と需要家との間で、節電依頼や応答などの制御情報(DRシグナル)の送受信を自動的に行う機能を持ったサーバです。例えば、DRASが電力会社から節電要請イベントを受信すると、一般家庭のDRサービスに対応するスマート家電や、ビルや工場などのエネルギー管理システムに対して節電要請イベントを送信します。イベントを受信した需要家側のシステムは、あらかじめイベント受信時の動作を設定しておくことで、自動的に電力の削減が行われます。

相互接続試験では、弊社DRASと需要家側に設置される他社のエネルギー管理システムとの間で、制御情報(DRシグナル)の送受信が正常に行えるかを検証します。

今回の実証結果をもとに、国際標準に基づいた相互接続可能なDR基盤の開発を推進し、持続可能なエネルギー社会の実現を目指します。


図. 相互接続試験の構成

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 Fujitsu Laboratories of America, Inc.:
President & CEO木村康則、米国Sunnyvale, CA。
注2 株式会社富士通研究所:
代表取締役社長 富田達夫、本社 神奈川県川崎市。
注3 OpenADR 2.0a:
OpenADRアライアンスによって策定されたDRの一部の機能セット。
注4 OpenADRアライアンス:
スマートグリッドの標準規格OpenADRの開発促進・普及を図る非営利団体。
注5 米国国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology):
科学技術分野における計測と標準に関する研究を行う米国商務省に属する政府機関。

本件に関するお問い合わせ

株式会社富士通研究所
ソフトウェアシステム研究所 ソーシャルソリューション研究部
電話 044-754-2674(直通)
メール fujitsu-openadr@ml.labs.fujitsu.com


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