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PRESS RELEASE

2012年10月4日
学校法人関西大学
富士通株式会社

関西大学、クラウドで教育研究システム基盤を強化

仮想化とオンラインファイルサーバの活用により、ICTトータルコスト30％、消費電力46％削減

背景

近年の少子化などにより、各大学がさまざまな改革に取り組む状況の中、関西大学も学生向けサービスの拡充と経費の削減と、ICT効率化が重要な課題となっていました。

システムの特長と効果

1. 仮想化によるICT資源最適化と基盤強化

   当初予定よりも利用実績が少なかったサーバを見直し、メールサーバや認証サーバなど21台を、仮想化技術を利用して、従来のサーバよりも高信頼性・高可用性で堅牢な基幹IAサーバ「PRIMEQUEST 1400S2」 2台に集約しました。そのうち学生と教員が利用するメールやファイルサービスなどのサーバ群を集約した1台を、万全な災害対策と高度なセキュリティ機能を備えた富士通の明石システムセンター内に移設し、学生や教員、スタッフの情報管理やリソース管理などのサーバ群を集約したもう1台を学内に設置して学術情報ネットワークSINET4（注1）で接続しました。富士通の大学向け統合ID管理システム「UnifIDone」(ユニファイドワン)を用いて、学内と明石システムセンターに設置した認証システムの同期を取ることで、停電時に学内のシステム基盤が停止した場合でも、明石システムセンター側で利用者認証を行うことができ、学生と教員は、24時間365日、メールサービスの利用と、教材、レポート、研究資料などの参照が可能となりました。

2. クラウド型のオンラインファイルサーバサービスの活用

   学生と教員が利用するファイルサーバには、数年先の利用増加を見越して1人当たり1GBの容量を常時用意していましたが、100％使われることはありませんでした。今回のシステム構築では、容量ニーズの変化に応じて柔軟にストレージ利用量を変更できるようにするため、オンデマンドで容量を拡張していくことができる、富士通のオンラインファイルサーバサービス「オーガニックストレージサービスⅡ」を活用しています。本サービスはクラウド型のファイルサービスで、学内パソコンルームからの利用時は、ストレージ領域を自分のドライブとして利用できます。本サービスの活用により、関西大学は、学内に保有するファイルサーバ容量を60％削減しました。

3. 節電効果

   今回の仮想化とクラウド型のオンラインファイルサーバサービスの活用により、関西大学は、消費電力を46％削減しました。これは年間168トンのCO2、すなわち、杉の木12,200本が吸収するCO2量の削減に相当します。また、ICTリソースの最適化とICTリソース最適化によるICT業務効率化により、約30％のICTトータルコストを削減しました。

今後の取り組み

関西大学はICT環境クラウド化を進めており、本システム基盤の強化をクラウド化への第1歩と考えています。来年度以降はDaaSを利用したパソコン教室環境の刷新、学内クラウドの構築による運用の効率化とさらなる統合認証強化などを検討しており、今後も積極的に地球にやさしく効果的なICT利活用に努め、社会に貢献できる人材育成を支える環境整備に取り組んでいきます。

富士通は多くの大学のICTを支えてきたノウハウを生かし、今後も、次世代教育を支えるさまざまなサービスを提供していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 学術情報ネットワークSINET4：

日本全国の大学、研究機関などの学術情報基盤として、国立情報学研究所（NII）が構築、運用している情報通信ネットワーク。

関連リンク

• 学校法人関西大学サイト

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