PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)
2012年7月19日
富士通株式会社
プライベートクラウドを含む業務システムのパフォーマンスを分析するソフトウェア
「Systemwalker Service Quality Coordinator V15」をグローバルに販売開始
当社は、業務システムのレスポンスやボトルネックを分析するソフトウェア「Systemwalker Service Quality Coordinator(システムウォーカー サービス クオリティ コーディネーター) V15」を、本日よりグローバルに販売開始します。
本製品は、プライベートクラウド環境を含む業務システムのパフォーマンスを分析することで、性能のボトルネックを特定し、その対策を示したり、仮想環境での必要なサーバ数を提示するソフトウェアです。当社独自の分析技術(注1)とクラウド運用で培ったノウハウにより、プライベートクラウドの仮想リソースだけでなく、業務アプリケーションの処理能力も含めて問題を検知し、業務アプリケーションごとに必要な仮想リソースとサーバの配置方法などを提示します。
本製品により、業務システムのサービス品質維持、システムの安定稼働、システム投資の最適化を支援します。
また、当社のスマートソフトウェアテクノロジー(注2)に基づいた「スマートセットアップ」により、全利用者向けの報告レポート作成などの運用作業を自動化できます。
ICTリソース有効活用などを目的に、プライベートクラウドによるサーバ集約を進めるお客様が増えています。一方、複数の業務アプリケーションにおけるリソース共有状況の見える化やトラブル発生時の切り分けが難しくなっています。
当社は2010年より、プライベートクラウド環境の構築・運用を支援するソフトウェアを提供してきました。また、パブリッククラウドサービス「FGCP/S5」、当社ソフトウェアの開発拠点である「沼津ソフトウェア開発クラウドセンター」など、クラウドサービスの提供者と利用者のそれぞれの立場でクラウド運用を実践しています。
その実践で強化した分析技術とノウハウを搭載し、複雑なプライベートクラウド環境においても、ICTリソースの効果的活用を支援する「Systemwalker Service Quality Coordinator V15」を販売開始します。
本製品の特長
- 業務システムのレスポンスやボトルネックを負荷をかけることなく容易に分析
クラウド運用実践を通じて実用化した当社独自の分析技術により、業務システムのWebサーバ(Web)、アプリケーションサーバ(AP)、データベースサーバ(DB)ごとの処理能力不足や仮想リソース上の競合など、ボトルネックを切り分けます。これは、当社が業務システムの性能と仮想リソースとの関係を約90パターンの評価モデルで検証した結果を分析シナリオ(約180種)として体系化したもので、このノウハウを本製品に搭載することで複雑な監視設定をすることなく、自動的に問題点を切り分けます。
また、従来、ICTリソースとアプリケーションの関係が複雑な仮想環境上の業務システムのボトルネックを特定するには、専門スキルのほか、業務システムに大きな負荷をかけるトランザクション情報(トランザクションログやパケットキャプチャ)の収集が必要で、運用中の分析は困難でした。しかし、本製品は、通常収集しているWebログと物理リソース、仮想リソースの情報だけを用いて分析するため、業務システム負荷をCPU使用率2%未満(注3)に抑えられ、運用中の分析が可能です。
さらに、ボトルネック解消の対策として、Web・AP・DBサーバを追加した場合のレスポンス時間や仮想環境の配置を見直した場合の効果を、事前に検証することができます。
- 物理環境から仮想環境への移行時のサーバ台数の最適化
物理環境から仮想環境への移行において、業務システムの負荷を曜日や時間帯で把握することにより、システムの利用実態に即した分析ができ、移行先で必要となるサーバ台数を自動計算できます。本分析技術は、当社が200を超えるお客様の導入実績を踏まえ搭載したものです。物理環境から仮想環境だけでなく、仮想環境のアップグレードにも対応しています。
当社センターの事例では、CPUの稼働率を約30%から60%に向上し、センター全体でサーバ台数を半減することができました。
製品の販売価格、および出荷時期
製品名 | 販売価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
Systemwalker Service Quality Coordinator Standard Edition(エージェント用) V15 | 5万円より | 2012年 7月19日より |
Systemwalker Service Quality Coordinator Standard Edition(マネージャー用) V15 | 55万円より | |
Systemwalker Service Quality Coordinator Enterprise Edition(エージェント用) V15 | 5万円より | |
Systemwalker Service Quality Coordinator Enterprise Edition(マネージャー用) V15 | 139万円より |
動作環境
動作OS | |
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マネージャー | Windows Server 2003 / Windows Server 2003 R2 / Windows Server 2008 / Windows Server 2008 R2 Solaris 9 / Oracle Solaris 10 / Oracle Solaris 11 Red Hat Enterprise Linux 5 / 6 (for x86 / for Intel64) |
運用管理 クライアント |
Windows Server 2003 / Windows Server 2003 R2 / Windows Server 2008 / Windows Server 2008 R2 Windows XP / Windows Vista /Windows 7 |
エージェント | Windows Server 2003 / Windows Server 2003 R2 / Windows Server 2008 / Windows Server 2008 R2 Solaris 9 / Oracle Solaris 10 / Oracle Solaris 11 Red Hat Enterprise Linux 5 / 6 (for x86 / for Intel64) |
インストールレス型 エージェント |
Windows Server 2003 / Windows Server 2003 R2 / Windows Server 2008 / Windows Server 2008 R2 Solaris 9 / Oracle Solaris 10 / Oracle Solaris 11 Red Hat Enterprise Linux 5 / 6 (for x86 / for Intel64) HP-UX 11i V2(11.23) / V3 AIX 5L V5.2 / 5L V5.3 / 6.1 / 7.1 |
ブラウザエージェント | Windows XP / Windows Vista / Windows 7 |
管理対象のミドルウェア・仮想化ソフト
管理対象のミドルウェア・仮想化ソフト | |
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Webサーバ | Apache Web Server、Internet Information Services、Netscape Enterprise Server、Interstage Application Server(WWWサーバ機能)やW3C httpdなどW3C Commonログ形式を扱うWeb Server |
アプリケーション サーバ |
Interstage Application Server / Interstage Business Application Server / Primesoft Server Oracle WebLogic Server / Microsoft .NET Server / SAP NetWeaver |
データベースサーバ | Symfoware Server / Oracle Database Server / Microsoft SQL Server |
ジョブ | Systemwalker Operation Manager |
ネットワーク | Systemwalker Network Manager / Systemwalker Centric Manager |
ストレージ | ETERNUS SF Storage Cruiser |
リソース管理 | ServerView Resource Orchestrator |
サービスバス | Interstage Service Integrator |
仮想ソフト | VMware / Hyper-V / Linux仮想マシン機能(KVM) / Oracle Solarisコンテナ |
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 分析技術:
- 待ち行列モデルによるレスポンス分析技術(特許取得済:特許第4180638)。
- 注2 スマートソフトウェアテクノロジー:
- ハードウェアやソフトウェアの状況を自ら判断し、より簡単・安心に使うために最適化を図る当社独自の技術。
- 注3 業務システム負荷をCPU使用率2%未満:
- 当社標準的業務システムでの実測値。
関連リンク
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