PRESS RELEASE
2012年6月25日
富士通株式会社
台湾中央気象局様のスーパーコンピュータシステムを受注
理論性能1ペタフロップス超、台湾全土の気象予報に活用
当社はこのほど、台湾交通部中央気象局(局長:辛 在勤、所在地:台北市、以下、台湾中央気象局)様の数値気象予報スーパーコンピュータシステムを受注しました。
本システムは、当社のスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10(プライムエイチピーシー エフエックステン)」を中核に構成したもので、2012年から3年間にわたり段階的に納入されます。2013年1月より第1期システムの運用が開始され、2014年12月に完成する最終的なシステムの総理論演算性能は1ペタフロップスを超える予定です。これは、現行システムと比べて約100倍の性能となり、気象分野のスーパーコンピュータとしては世界トップクラスです。
本システムは、台湾全土での日々の気象予報業務に加え、熱帯・亜熱帯気候区にある台湾において重要な課題である台風や豪雨など気象災害の観測と予報能力の向上、長期気候変化の観測と分析などの強化に活用される予定です。
台湾中央気象局様は1941年に設立された政府機関で、台湾全土の気象、地震、津波などの監視、予測業務を所管しています。1983年に初代の数値気象予報システムを構築し、以降、スーパーコンピュータを使って気象予報業務を運営しています。
このたび、台湾中央気象局様の気象予報業務で使われる大規模アプリケーションにおける高い実行性能や、気象業務運用を支える高い信頼性、厳しい電力事情に対応できる低消費電力性、気象業務全般に対するノウハウなどが評価され、当社のスーパーコンピュータシステムが採用されました。
台湾中央気象局様は、新スーパーコンピュータによって、熱帯と亜熱帯気候区にあり台風や豪雨などが多い台湾での気象災害の被害を最小限に抑えるため、短時間での気象災害の観測と予報能力の精度向上、長期気候変化の観測と分析の強化を目指しています。
新システムの概要
新システムは、「PRIMEHPC FX10」を中核に構成したスーパーコンピュータシステムで、2012年から3年間に渡り段階的に導入します。最終的には、システム全体の総理論演算性能1ペタフロップスを超えるペタスケールスーパーコンピュータシステムとなり、現行システムの約100倍の性能となります。
台湾交通部中央気象局 情報センター 主任 申湘雄 様からのコメント
本局は、新システムの更新にあたり、気象予報モデルのさらなる解析精度向上や大規模アプリケーションの活用に向けて、必要な計算リソースの計画を作成しました。富士通には本件において、完成度の高いソリューションおよびサービス内容を提案していただきました。
我々は、富士通との連携により、新しい技術および経験を蓄積し、台湾全土における気象予報の精度向上や気象災害の被害抑制に貢献してまいります。
台湾富士通股分有限公司 総経理 池上 一郎からのコメント
台湾中央気象局様のシステムが完成すると、気象分野において世界有数のスーパーコンピュータとなります。従来の数値予報に加え、防災・減災などへと適用分野の拡大が期待されます。我々は台湾中央気象局様のパートナーになれることを誇りに思い、この活動と役割を強力に支援してまいります。
富士通株式会社 TCソリューション事業本部長 山田 昌彦からのコメント
我々は、スーパーコンピュータの活用を通じて、人々が安心して暮らせる豊かな社会の実現を目指しています。今回、我々の最新鋭のスーパーコンピュータと、長年の気象業務のノウハウを台湾中央気象局様に評価いただきました。新システムをこれからの気象業務に活用していただくことで、天気予報、防災などで、台湾のみならず、全世界に有益な成果を上げていけると信じています。
商標について
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以上
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