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PRESS RELEASE

2012年6月15日
富士通株式会社

オーストラリア国立大学様のスーパーコンピュータシステムを受注

理論性能1.2ペタフロップスで南半球最大のスパコン

NCIは、オーストラリア国立大学様とオーストラリア連邦によって、2007年にオーストラリア国立大学様内に設立された組織で、自国での研究を加速するため、研究者に対し高度な計算手法や専門家による支援、高性能な計算機インフラストラクチャーなどのサービスを提供しています。NCIの提供するサービスは、気候、計算化学、素粒子物理学、天文学、材料科学、微生物学、ナノテクノロジー、光学などさまざまな分野の研究に利用されています。

このたび、これらの研究を支えるためのNCI National FacilityのペタスケールHPCシステムとして、当社のスーパーコンピュータシステムが採用されました。特に、気象・気候モデルの研究に使われる予定です。

新システムの概要

新システムは、当社のPCサーバ「PRIMERGY CX250 S1」3,592ノードを中核とするスーパーコンピュータシステムで、総理論演算性能1.2ペタフロップスを実現します。この演算性能は、南半球に設置されているスーパーコンピュータの中で最高の性能、また当社「PRIMERGY」を使ったスーパーコンピュータシステムとして世界最大規模となる予定です。ストレージ容量は12ペタバイトです。

当社のこれまでの大型クラスタ型スーパーコンピュータシステムの構築・運用実績をベースとした高い性能・信頼性に加え、オーストラリア国立大学様の新データセンターのグリーンな要件にこたえる最適なシステムの提案が高く評価されました。

共同研究について

当社とオーストラリア国立大学様は、20年以上にわたり、幅広い分野で共同研究を行ってまいりました。今回、導入される「PRIMERGY」PCクラスタシステム、および当社スーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」を活用して、4年間にわたる計算科学分野における共同研究を行うことで合意しました。研究分野は、防災・気象分野、スーパーコンピュータの高度な利用技術などを予定しています。当社の持つ計算機技術と同国研究者の先端応用技術を結び付け、さらに高度で高性能なスーパーコンピュータ環境の開発が期待されます。

Australian National University Vice-Chancellor Professor Ian Young様からのコメント

新しいスーパーコンピュータによって、オーストラリアは国が抱える課題、特に環境科学分野における可能性を見出していきます。より高性能なコンピュータによって、高いレベルの研究成果が創出できる分野が多くあります。我々は、先進技術の開発、高度人材育成を通じて、オーストラリアの研究開発力強化に貢献できることをうれしく思います。

Fujitsu Australia and New Zealand Chief Executive Officer Mike Fosterからのコメント

NCIのスーパーコンピュータは、完成すると世界最高速レベルのコンピュータの一つとなります。今回の受注は、富士通グループのグローバルなリソースとノウハウが各地域に適用できることを示しています。我々は、NCIがオーストラリアでの先進技術開発におけるリーダーとなる支援をしていくことを誇りに思います。

富士通株式会社 TCソリューション事業本部長 山田 昌彦からのコメント

我々は、スーパーコンピュータの活用を通じて、人類の生活を豊かにするソリューションを創出していくことを目指しています。そのためには、世界中の研究者や科学者とのコラボレーションが不可欠です。今回、オーストラリア国立大学様 NCIに新しいスーパーコンピュータをご採用いただき、また共同研究を行うことで、気象をはじめとするさまざまな分野でオーストラリアのみならず全世界に有益な成果を上げていけると信じています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 ペタフロップス：

Peta floating-point operations per second. Petaは千兆（10の15乗）のことで、毎秒1千兆回の浮動小数点演算数を表す。

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