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PRESS RELEASE (サービス)

2012年5月8日
富士通株式会社

「ものづくり革新隊」により日本のものづくり強化に貢献

富士通グループのものづくりノウハウでお客様に新たな価値を提供

当社は、このほど、日本のものづくりを強化するため、スーパーコンピュータ「京 (注1)」や各種サーバ、パソコン、スマートフォンなどの製造で培った富士通グループにおける長年のノウハウ、ツール、人材を結集し、製造業のお客様に外販することで、お客様に新たな価値を提供するコンセプト「ものづくり革新隊」を確立しました。

本コンセプトにもとづき、製造業のお客様に、現場を熟知したベテラン人材による「ものづくりエキスパートサービス」、現場で使い込んだICTソリューションや生産設備などの「ものづくりツール」、高度な専門業務の受託や工場共通運用業務のBPOなどの「ものづくり受託サービス」を、2012年10月より、順次提供いたします。

当社は、お客様のものづくりの全領域をICTでつなぐとともに、「ものを作らないものづくり(デジタルモックアップ)」、「フレキシブル生産(標準化・自動化)」、「ものづくりモニタリング」などの先端ICT技術を駆使することで、開発期間の短縮や生産性の追求、グローバルな開発・生産拠点を活用した柔軟性の高い開発生産プロセスを確立し、お客様のものづくり革新を支援します。

日本の製造業は、世界経済の低迷に加え、「円高」、「環境対応(CO2削減)」、「震災とそれに伴う電力不足」など、厳しい経営環境におかれています。この苦境を乗り越えていく上で、製品強化やコスト削減、電力・環境対応はもちろんのこと、円高を活かした海外での原材料調達や海外生産シフトの加速、新興国を中心とした海外事業の拡大を図り新たな方向性を見出すことが急務となっています。

そこで当社は、製造業のお客様の製品・サービスをICTで強くするための「NextValue(ネクストバリュー)」活動の一環として、今般、富士通グループが長年のものづくりで培った実践ノウハウ、およびツール、人材を結集し、日本の製造業のお客様に新たな価値を提供するコンセプト「ものづくり革新隊」を確立するとともに、これにもとづくサービスを順次提供いたします。

なお、本サービス提供にあたり、モデル工場として、スーパーコンピュータや各種サーバを製造する株式会社富士通ITプロダクツ、携帯電話の開発・製造を行う富士通周辺機株式会社、「出雲モデル」をはじめノートパソコンの生産拠点である株式会社島根富士通を公開し、当社のものづくり現場の視察機会およびものづくり革新推進部門や現場の推進者の実践的なノウハウを提供いたします。今後、モデル工場は順次拡大する予定です。

「ものづくり革新隊」について

「ものづくり革新隊」について

  1. 富士通グループのものづくりノウハウ、ツール、人材を結集

    富士通グループが長年の製品製造で培ったノウハウをサービスとして提供することでお客様に新たな価値を提供し、お客様製品の性能や品質の強化、開発・生産スピードの加速、コスト削減などにつなげ、お客様製品の競争力強化に貢献します。

  2. 製品の企画から開発、製造、販売にわたるものづくり全般で最先端のICTをフル活用

    工場の生産ラインをバーチャルに再現し、開発段階で設計の完成度と量産性を検証する、「ものを作らないものづくり(デジタルモックアップ)」、組立、塗装、検査、試験などの各工程に、自動機やモニタリングを導入することで「フレキシブル生産(標準化・自動化)」、「ものづくりモニタリング」による生産の高度化を図り、製品機能や品質、生産性、コストを追求する、お客様のものづくり革新を支援します。

  3. 高性能なエンタープライズ製品からコンシューマ製品まで幅広く提供

    スーパーコンピュータに代表される高性能・高信頼が求められる法人向けICT機器から、コストパフォーマンス・デザイン・使いやすさが求められるパソコン、スマートフォンまで、多種多様な製品の開発、製造で培ったノウハウを幅広く提供します。

サービスメニュー

  1. 高度な技術力を有する人材がものづくり改革を提案する「ものづくりエキスパートサービス」

    富士通の生産方式を実践したベテランや現場を知り尽くしたエキスパートが、お客様製品の開発や製造に参画し、ものづくりの改革につながるさまざまな診断、指導、サポートを行います。たとえば、回路設計や筐体設計のスペシャリストなどが、携帯電話などの高密度実装設計や、筐体の熱設計などの視点でコツを伝授しアドバイスを行いながら、性能や品質、デザインなど、お客様が目標とする製品仕様や指標を達成するまで手厚く支援いたします。

    • 設計革新エキスパートサービス:3Dデータ上での設計問題の潰し込みなど
    • 生産革新エキスパートサービス:量産生産性問題の潰し込みや、海外生産シフト対応など
    • 設計/生産連携エキスパートサービス:企画・開発・生産準備などの国内支援と、グローバル生産支援など
  2. ものづくりの生産性や柔軟性を向上させる先進的な「ものづくりツール」を提供

    技術情報管理システム「PLEMIA」や3次元CAD「iCAD V7」、「VPS」や「GP4」などの製品開発や生産管理などのICTソリューションに加え、精密組立ロボット、部品を取り付ける組み立て装置、はんだ付け装置、塗布機、耐久試験機など、富士通の製造で実践を重ねた20種以上の設備をものづくりツールとして提供します。あわせて、設備の調整や生産ラインのインテグレーションを行うとともに、運用をサポートします。

    また、現場作業の実績を収集し、作業の標準化や手順の変更を行うことで各工程の作業効率の向上やペーパーレス化を図るポータブル無線端末を利用した製造現場最適化ソリューションを提供します。

  3. 専門性の高い間接業務を「受託サービス」として提供

    耐久性が求められるパソコンや携帯電話などの衝突解析や、サーバなどの高度な品質検査業務を応用し、衝突・衝撃解析や故障解析などの専門業務の受託サービスを提供します。また、副資材購買など共通業務の受託サービスも提供します。専門性の高い解析業務や工場単体では効率化が進みにくい間接業務などを受託することで、間接業務の標準化や効率化ならびに限られたリソースでの増産対応、有事の際の生産対応を強力に支援します。

富士通グループのものづくり革新への取り組み

富士通グループのものづくりでは、開発から製造にわたるものづくりの全領域をICTでつなぎ、「ものを作らないものづくり(デジタルモックアップ)」、「フレキシブル生産(標準化・自動化)」、「ものづくりモニタリング」などの先端ICT技術を駆使することで、開発期間の短縮や生産性の向上、ものづくりノウハウの標準化とデジタルナレッジ化に取り組んでいます。

「ものを作らないものづくり」では、3Dデータ上での仮想試作・検証により、試作検証期間を短縮し、作業負荷、コストを大幅に軽減するとともに、設計の初期段階で設計問題や量産・生産性問題の潰し込みを行っています。また、異なる設計分野間(メカ、エレキ、ソフト)の連携によるコンカレント開発により、開発の効率化、ノウハウの見える化を行っています。

さらに、人の活動に焦点を当て、生産性の高い生産工程や生産ラインの設計を行いバーチャル工場で試行錯誤することで、最適なラインを導入しています。これにより、部材状況や需給状況、事業継続、円高などの経済情勢に合わせて柔軟に生産拠点を活用できる体制を確立し対応を行っています。東日本大震災では、災害模擬試験を複数重ねた事業継続計画(BCP)に沿って、被災した富士通アイソテック工場のデスクトップパソコンの生産の一部を、ノートパソコンの製造工場である島根富士通に切りかえることで、早期に安定した供給体制を確立し、製造・出荷を再開しました。

今回提供するサービスは、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催される「富士通フォーラム2012」でご覧いただけます。

販売目標

今後3年間で売上1,000億円 (関連ビジネス含む)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 「京」:
理化学研究所と富士通が共同で開発し、2011年6月、11月のTOP500で世界一の性能を達成したスーパーコンピュータ。「京」は、理化学研究所が2010年7月に決定した「次世代スーパーコンピュータ」の愛称。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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