PRESS RELEASE (サービス)
2011年12月16日
富士通株式会社
株式会社富士通中部システムズ
株式会社富士通研究所
リスク分析予測ソフトウェア「QRMining」を販売開始
自社製品の市場での評価を、複合的に監視・分析することで、重大な不具合を事前に察知して対策を実施
富士通株式会社(以下、富士通)と株式会社富士通中部システムズ(本社:愛知県名古屋市 代表取締役社長:小原 恒明、以下、FJCL)は、主に自動車や電気製品などのコンシューマー向け製品を製造するお客様に向けて、自社製品の重大な不具合を事前に分析予測するソフトウェア「QRMining(キュー アール マイニング)」を、本日より販売開始します。
本製品は、市販製品の不具合について、政府が公開している消費者からの情報や、自社のコールセンターに蓄積される消費者からのクレーム、またツイッターやブログなどのインターネット上の風評を、複合的に監視・分析することにより、自社製品の重大な不具合の予兆を発見し、迅速な対策を打つことを可能にします。
本製品では、株式会社富士通研究所(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:富田 達夫、以下、富士通研究所)が開発した、不具合に関する文字情報(テキスト)からクレーム内容を抽出する「テキストマイニング(注1)技術」、および、多様なデータを複合的に分析することにより、隠れた因果関係を発見し、異常状態の予兆検出を行う「複合多系列分析技術」を活用しています。
なお、本製品の開発にあたっては、自動車業界のお客様にご協力をいただき、共同の実証を通して成果を確認しています。
近年、自動車や電気製品などの製造業においては、市場に出回っている自社製品の不具合を迅速に察知し、早めの対策を打つことによって、トラブルや事故の発生・拡大を未然に防止することが求められています。しかし、自社に寄せられる消費者からのクレームを把握するだけでは不十分であり、不具合に関するより多様な情報を、複合的に監視・分析することへのニーズが高まっています。
このような状況を踏まえ、富士通とFJCLは、自社製品の重大な不具合事前に分析予測するソフトウェア「QRMining」を提供します。
本製品に使われている技術について
本製品では、富士通研究所が開発した、多様なデータを複合的に分析することにより、隠れた因果関係を発見し、異常状態の予兆検出を行う「複合多系列分析技術」を活用しています。同技術は、以下の3ステップにより、クレーム情報とイベント情報(風評被害の拡大、強制リコール、株価変動など)の関係を複合的に分析し、高精度な予兆発見・予測を実現します。
- クレームのテキスト記述部分から「テキストマイニング技術」を用いてクレーム内容を抽出
- イベント発生の予兆となるクレーム内容の特徴・変化を「機械学習技術」により学習・モデル化
- 過去事例から自動学習した予測モデルに対して、直近のクレーム情報を適用し、近未来のイベント発生を予測
本製品の特長
- 独自技術により、自社製品の市場評価を高い精度で監視・分析
政府が公開している消費者からの情報や、自社のコールセンターに蓄積される消費者からのクレーム、またツイッターやブログなどのインターネット上の風評から、自社製品の市場での評価を複合的に監視・分析することにより、隠れた因果関係を発見し、不具合の予兆を検出します。富士通研究所が開発した「複合多系列分析技術」を活用することにより、高い精度で予兆を発見し、分析できます。
- 消費者行動モデリングにより、消費者の近未来の反応を予測
過去に起きた不具合に対する消費者の行動や反応をモデル化し、近未来における消費者の反応の変化や経過を予測します。これにより、不具合の予兆に対して迅速な対策を打つことを可能にします。
- 製品品質、市場品質、企業品質の3つの視点からリスクを予測
製品の不具合からリスクを予測する「製品品質」、消費者の過剰反応からリスクを予測する「市場品質」、企業のブランドの信頼失墜につながる要注意案件を予測する「企業品質」の3つの観点から分析します。
本製品のイメージ図
販売価格、および出荷時期
製品名 | 月額ソフトウェア使用料 | 出荷時期 |
---|---|---|
QRMining V1 ASタイプ 基本10UL付 | 122万円/月 | 2011年12月下旬 |
QRMining V1 ASタイプ 追加1UL | 3万2,000円/月 | 2011年12月下旬 |
商標について
記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
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