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PRESS RELEASE

2011年11月25日
イオンアグリ創造株式会社
富士通株式会社

「安全・安心」かつ新鮮な農産物の安定供給に向けて

富士通のクラウドを活用したICTシステムを、イオン直営農場に導入

イオンアグリ創造株式会社(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長:藤井滋生、以下、イオンアグリ創造)と富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本正已、以下、富士通)は、お客さまに「安全・安心」で、新鮮な農産物を安定的にお届けするため、富士通のクラウド・コンピューティング(注1)(以下、クラウド)を活用したICTシステムをイオン直営農場に導入し、共同の実証実験を12月1日より開始(注2)します。

イオンアグリ創造は、2009年7月の設立以来、イオン直営農場の運営および農産物の生産委託を通して、都市近郊型農業や、より効率性を高めた大規模農業のビジネスモデルの確立に取り組んでまいりました。

また、富士通は2008年より、クラウドを活用したICTシステムにより、農業の経営や生産現場を支援する「農業クラウド」の取り組みを進めてまいりました。

両者は、今般、農産物の生産から加工・物流・販売に至るまでの全工程を、「農業クラウド」で一貫して管理することで、農業経営の高度化および生産性向上を実現するための実証実験に取り組みます。

実証実験は、イオンアグリ創造が運営する5県7ヵ所(茨城県、栃木県、千葉県、埼玉県、大分県)の直営農場にて、1.経営の見える化、2.生産の見える化、3.品質の見える化の3つの視点から行います。イオンアグリ創造は主に農場の提供とシステムの評価を行い、富士通は主にクラウド、センサー、携帯電話、パソコンなどを用いたICTシステムの開発と利用環境の提供を行います。

実証実験について

  1. 目的
    1. 経営の見える化

      圃場ごとの生産コストや利益を把握し、営農計画作成に活用することにより、利益を最大化。

    2. 生産の見える化

      生産現場の情報を迅速に把握・共有し、農作業の課題解決に活用。

    3. 品質の見える化

      農産物の適切な生産管理により、購入する消費者の安全・安心をサポート。

  2. 概要
    1. 経営の見える化
      • 農産物の収穫量や、出荷情報(出荷先・販売金額など)、作業実績(播種、農薬・肥料の散布、収穫など)を、従業員がパソコンや携帯電話で記録することで、圃場ごとの生産コストや利益を算出・管理。
    2. 生産の見える化
      • 従業員が携帯電話のカメラを利用し、圃場の様子を写真で登録。リアルタイムに確認可能。携帯電話のGPS機能により、写真を撮った場所を自動的に記録。
      • 圃場に設置したセンサーで、気温・降水量・土壌温度などの気象データを一定間隔で収集。
    3. 品質の見える化
      • 農産物の生産段階における管理基準として世界標準とされる「グローバルGAP(Good Agricultural Practice)」への適合を管理。
  3. 今後の展開

    今後、両社は本実証実験の成果をもとに「農業クラウド」を発展させ、経営・生産・品質の3つの見える化を進めます。また、たとえば出荷実績と農産物の等級の関係など、複数の視点から見える化した情報を統合・活用することで、農業経営のさらなる高度化および生産性向上を目指します。

    将来的には、農業に関連する消費者、小売、流通、気象などの情報をも連携させることで新たな価値を創出することを目指します。

システム概要図

イオンアグリ創造のこれまでの取り組み

イオンアグリ創造は、持続可能な未来の農業に参画することを目指し、2009年7月の設立以来、消費者価値の最大化を目指した農業に関する新しい取り組みをスタートいたしました。当社は、第1号直営農場を同年9月に茨城県牛久市にオープンして以来、現在までに関東および九州にて合計7カ所の直営農場を運営しております。

イオンはかねてより、お客さまに「安全・安心」で、新鮮かつおいしい食品を安定的にお届けするため、生産・物流・加工・販売の各段階において、世界標準の管理体制構築や、革新的な農場経営に取り組んでおります。

その一環として、イオン直営農場は、農産物の生産段階における管理基準として、ヨーロッパを中心として世界約100ヵ国で実践され世界標準とされる「グローバルGAP」を採用しており、本年10月には関東エリアの5農場において、最新版のグローバルGAP第4版の基準に則った審査を受け、日本で初めて認証を取得いたしました。

イオンは、今後もお客さまに「安全・安心」で、新鮮かつ美味しい農産物を安定的にお届けできるよう、国際標準の管理体制に基づき、革新的な農場経営に積極的に取り組んでまいります。

富士通のこれまでの農業分野の取り組み

富士通は2008年より、クラウドを活用し、農業の経営や生産現場を支援する「農業クラウド」の取り組みを進めてまいりました。これまで、有限会社新福青果(宮崎県都城市)、有限会社フクハラファーム(滋賀県彦根市)、株式会社早和果樹園(和歌山県有田市)、JAグループなどと協力し、ワークスタイル変革、生産性向上、後継者育成につながる一定の効果をあげてきました。

「農業クラウド」には、サーバやストレージなどのICTインフラを、富士通のデータセンターからネットワーク経由で利用できるクラウドサービス「FGCP/S5」の基盤が活用されています。

富士通はクラウドサービスの提供を通じて、社会が抱えるさまざまな問題をICT活用によって解決し、人々が豊かで安心して快適・便利に暮らせる社会「ヒューマン・セントリックなインテリジェント・ソサエティ」の実現を目指しており、「農業クラウド」はその一環です。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 クラウド・コンピューティング:
クラウド=雲(インターネット)の向こう側に存在するICTリソースを、ネットワーク経由でサービスとして利用するというICTの利用形態。
注2 12月1日より開始:
一部機能は、試験的に導入・稼働済み。

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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