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PRESS RELEASE （システムプラットフォーム）

2011年8月8日
富士通株式会社

解析シミュレーションのクラウドサービス「TCクラウド」を提供開始

小規模解析からスパコンによる大規模解析までクラウドで手軽に利用可能

自動車、電機、電子、機械など、ものづくりの設計・開発において、製品の信頼性や安全性の向上、開発スピードの短縮などの観点で、コンピュータを利用した解析シミュレーションは欠かせないものとなっています。しかし、時期によって変動する解析需要に対して、計算資源やアプリケーションのライセンス数は柔軟に変えられないために、解析のニーズに充分に応えられないことが課題となっています。

当社は、変動する需要にタイムリーに適応する、テクニカルコンピューティング分野に向けた解析シミュレーションのクラウドサービス「TCクラウド」を提供します。「TCクラウド」は、「解析プラットフォーム・サービス」「解析アプリケーション・サービス」「解析ヘルプデスク」の3サービスから構成されます。

「解析プラットフォーム・サービス」について

当社データセンターなどのプラットフォームを活用して、お客様ごとの解析シミュレーション環境を構築、構築した環境をクラウドサービスとして提供します。構成変更の柔軟性や並列処理性能に応じて3種類のサービスクラスを用意します。

1. スピーディークラス

   仮想マシン環境にて提供し、即日で計算環境の拡張、縮小が可能です。急な解析シミュレーションのニーズに対応し、比較的小規模な解析や、最適化のための多重計算に適しています。

2. プレミアムクラス

   物理サーバ環境にて提供し、1週間程度で計算環境の拡張、縮小が可能です。中規模の並列計算に適しています。

3. ハイパフォーマンスクラス

   高速ネットワークで接続されたHPC環境にて提供し、大規模な並列計算に適しています。

「解析プラットフォーム・サービス」の特長

1. お客様の計算資源とTCクラウドの計算資源のハイブリッド連携が可能

   Webベースの解析ポータルをお客様環境に導入することで、お客様の計算資源やTCクラウドの3つのサービスクラスの計算資源をハイブリッド連携し、解析対象に応じて最適な計算資源を選択して解析を行うことができます。

2. 大容量の解析結果を快適に操作可能

   大容量の解析結果をクラウドの仮想デスクトップ上で可視化し、当社の高速画像圧縮技術により可視化した画面をローカルPCに高速転送します。レスポンス性能が高く、快適に操作できます。

3. 当社データセンターからの提供により高信頼性、業務継続性を確保

   スピーディークラス、プレミアムクラスは、最先端のセキュリティと堅牢な設備を備えた当社のデータセンターに、お客様ごとに専用のクラウド環境を構築します。災害時にも安心安全に高品質なプラットフォームを利用できます。

「解析アプリケーション・サービス」について

「解析プラットフォーム・サービス」と合わせて、解析アプリケーションをクラウドサービスとして提供します。当社の電磁波解析ソフトウェア「Poynting」のサービスから開始し、順次拡大していきます。

「解析アプリケーション・サービス」の特長

1. 従量制ライセンスにより使用量に応じたコスト

   従来の定額制ライセンス（月額）に加えて、従量制ライセンスを提供します。使用量に応じた料金体系なので、解析需要の変動が大きい場合などに利用コストを最適化することができます。また、定額制ライセンスのように同時使用数の制限がないため、一時的に多数のライセンスを使って高速計算するような柔軟な使い方ができます。

2. 各種解析アプリケーションのサービス拡大

   解析アプリケーションベンダーと協力し、順次、構造解析、衝突解析、熱流体解析など、各種解析アプリケーションのサービスを拡大していきます。

「解析ヘルプデスク」について

解析シミュレーションの問題解決支援サービスです。これまでのテクニカルコンピューティング分野におけるソリューション提供を通じて蓄積してきたノウハウを活かして、導入支援、教育支援、運用支援、受託解析などを行います。初心者のお客様でも解析を業務で活用できるようにサポートします。

ニコン様での先行事例について

ニコン様は、カメラや半導体・液晶製造用露光装置、測定機器などの製造・販売で、世界で最先端の領域を切り拓いてきた精密光学機器メーカーです。このたび、ニコン様では、解析シミュレーションを実行する環境として、TCクラウド「解析プラットフォーム・サービス（ハイパフォーマンスクラス）」を先行的に導入していただきました。

〔 ニコン様のコメント 〕

当社は、解析シミュレーション業務における夏場の電力供給不足への対策として、富士通の「TCクラウド」の利用を開始しました。実際に利用して本来の目的以上に感じるメリットとしては、自社への計算機設置とは比較にならないほど短期間で業務を開始できたこと、富士通の専門の支援によりメンテナンスが不要なこと、計算資源が充分にチューニングされており高速に解析できることなどがあります。今後は、ISVソフトウェアなども含めた包括的なアプリケーション・サービスのさらなる拡充を期待しています。富士通の「TCクラウド」は、解析シミュレーション業務におけるこれからの大きな柱になると確信しています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

関連リンク

• テクニカルコンピューティング紹介サイト

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