PRESS RELEASE (サービス)
2011年7月19日
富士通株式会社
株式会社富士通長野システムエンジニアリング
電子部品のリフロー工程を容易に解析できるソフトウェア「SimPRESSO/RFL」を販売開始
手順ガイドに沿うだけで電子部品を容易に解析できる「SimPRESSO」シリーズの第二弾
富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)と株式会社富士通長野システムエンジニアリング(本社:長野県長野市、社長:平松 敏朗、以下、富士通長野システムエンジニアリング)は、電子機器や自動車用電子製品などを製造するお客様に向け、電子部品のリフロー工程(注1)での温度分布を容易に解析できるソフトウェア「SimPRESSO/RFL(シムプレッソ アールエフエル)」を、本日より販売開始します。
本製品は、PC画面に表示される手順ガイドに沿うだけで電子部品を解析できる「SimPRESSO」シリーズの第二弾で、2011年1月に発表した「プリント基板の熱による歪みの解析」に続くものです。
リフロー工程では電子部品の熱によるダメージを避けるため、加熱温度の調整に熟練した技術が必要ですが、本製品により詳細な温度分布を一目で確認できるため、最適な加熱温度や加熱時間をすぐに把握できます。これにより、お客様は開発期間短縮、実装製品の質向上につなげることができるとともに、これまでテスト部品で実施してきた実測回数を減らすことで、大幅なコスト削減を実現できます。
[関連リンク] 「SimPRESSO」シリーズ紹介サイト
「SimPRESSO/RFL」画面例
拡大イメージ
デジタル家電などの電子機器や、自動車用電子製品などの製造業では、短納期で高品質な製品の開発を実現させるために、設計の初期段階で必要な電子部品を解析するソフトウェアの導入が進んでいます。
しかしながら、電子部品のリフロー工程においては、電子部品への熱的ダメージを避けるために熟練した技術が必要で、作業者が経験と勘をもとに加熱温度を調整するケースが多いのが現状です。一方、近年、環境への配慮から主流となった鉛フリーはんだは、従来の鉛はんだより融点が高いため、設定温度の許容範囲が狭まり、温度調整の難易度は増しています。
こうした状況を踏まえ、富士通と富士通長野システムエンジニアリングは、電子部品のリフロー工程での温度分布を容易に解析できるソフトウェア「SimPRESSO/RFL」を販売開始します。本製品は、当社が2011年1月より提供している「SimPRESSO」シリーズの第二弾で、解析ソフトの操作に不慣れな設計者でも、PC画面に表示される手順ガイドに沿うだけで容易に解析できます。
なお両社は、本製品を、2011年7月20日(水曜日)~22日(金曜日)[於:東京]、電子・機構部品に関するアジア最大級の専門技術展「TECHNO-FRONTIER 2011」に出展します。
本製品の特長
1.複雑な解析作業も容易に実施
PC画面に表示される手順ガイドに沿うだけで、リフロー工程を容易に解析できるため、操作習得にかかる手間が不要です。また、加熱時間や加熱温度について、お客様自身が実測で得た最適な値を解析条件として設定できるため、複雑な解析も短期間で容易に行えます。
2.詳細な温度分布を一目で把握
温度分布の塗りつぶし表示、温度推移グラフ表示など、解析結果を一目で把握できる表示機能を備えています。これにより、リフロー工程の作業者は熟練度を問わず容易に温度調整ができるとともに、解析結果を関連部門間ですぐに共有できるため、不具合の原因究明などについての議論もスムーズです。
3.実測回数の削減によるコスト削減を実現
最適な加熱温度や部品レイアウトを事前に検討できるため、これまで複数回行ってきた実測回数を削減できます。実測のために必要なテスト部品も減らせるため、大幅なコスト削減につなげることができます。
販売価格、および出荷時期
製品名 | 販売価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
SimPRESSO/RFL(リフロー用伝熱解析シナリオ) | 180万円 | 2011年8月上旬 |
- 上記価格で5ライセンスまで利用可能です。
- 基本部として「SimPRESSO/MS」(200万円)の購入が必要となります。
販売目標
2014年度末までに200本(「SimPRESSO」シリーズ全体)(決算期は3月末日です。)
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 リフロー:
- プリント基板上にはんだペースト(はんだの粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にしたもの)を印刷し、その上に部品を載せてから熱を加えてはんだを溶かす方法。また、その加熱装置をリフロー炉という。はんだの融点以上かつ部品の耐熱温度以下でリフロー炉内の微妙な温度調整をする必要がある。
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